私がアメリカに移住したのは、アメリカ人夫と子連れで再婚した30代のとき。ハワイに住んだのが始まりでした。日本で娘はジオスに3年、公文に8年通って英語を学び、中学2年生で英検2級を合格したくらい英語が得意でした。
そんな娘でも初めてハワイに移住してきたときは、周りの人が話す英語がわからないと泣いてばかりいました。そんな娘がどんどん英語が話せるようになり、アメリカで高卒ながら独立していく体験談を今回はお伝えしていきます。※1ドル=約107円
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高卒でアメリカ・ハワイに移住
英語が分からず苦労
ハワイに高卒で移住してきた娘は、最初は大学に行くつもりでした。でも大学は自分の行きたいときに行けるからといって、まずアメリカ社会に慣れるように夫と娘をリードしていきました。
日本にいるときは学校の英語の成績もダントツで、本人は英会話ができると思っていました。でも実際にアメリカに住んでみると、厳しいものでした。周りの人、新しく父親になったアメリカ人夫が話す英語もわからないと泣いてしまう毎日。
ですがここで私と娘がべったりいつも生活していては、日本語しかしゃべらないので英語が上達しません。そこで娘が大好きな子供や赤ちゃんを相手にできる仕事、ベビーシッターをするようにすすめたのです。
人気者のベビーシッターに
地元の掲示板にポスターを作って貼ったり、ご近所の人に声をかけて回ったりしました。そうすると数日後にすぐ電話がかかり出し、ベビーシッターの仕事が入るようになったのです。
ハワイで日本語と英語ができるベビーシッターはとても重宝され、1時間10ドル(約1,100円)という価格でしたが、数ヵ月後には毎日仕事が詰まっている人気者のベビーシッターになっていました。
半年ほどベビーシッターをしていると、娘はその子供の親とも、もちろん子供とも会話をしますし、どんどん英語が上達していきました。普通の英会話だけでなく、子供がしゃべる言葉までしっかり理解できるようになったのです。
アメリカで高卒で正社員として就職
仕事を探す
2年ほどベビーシッターをやっていると、充分英会話ができるようになりました。この時点で娘は私達と同居していましたが、わざとお金を家に入れさせず、貯金をさせた結果、100万円ほどの貯金ができていました。
そして娘も自分に自信が持てたようで、近くのモールにあるアパレル関係のお店に、片っ端から自分1人で求人募集をやっていないか尋ねて回りました。
そしていくつか面接を受けることができたのです。そのときに持っていく大事な書類の1つに、以前勤めていた職場からの推薦状のようなものがあります。
娘の場合は、ベビーシッター先のご家庭3軒から、娘がどういう仕事をするのか、遅刻や欠勤をしたことがないかなど詳しく書いてもらい提出しました。
ファッションブランド”Tommy Hilfiger”に就職
その結果英語と日本語ができる人を求人していた”Tommy Hilfiger”トミーヒルフィガーに、正社員として就職が決まったのです。ここではベビーシッターの経験が役に立ったということになります。
時給は7.5ドル(約820円)で、シーズンによってはお店で売り上げのゴールが決められ、それを達成するとボーナスが出るというシステムでした。
時給は安かったものの、保険制度に加入できたので、病院にかかったときは自己負担がほとんどなく安心でした。
ハワイのトミーヒルフィガーで約3年勤めた後、テキサス州に引っ越したので、そのまま転勤させてもらい、トミーヒルフィガーの職を続けることができました。
アメリカのコストコへ高卒で転職
昇進するも退職する
テキサス州の中でも大きくて有名なサンマルコスにある、アウトレットモールのトミーヒルフィガーに転勤になった娘。3年も働いていると、マネージャーに昇進することができました。
ですが、その頃新しく来たストアマネージャーと気が合わずに退職してしまいます。職がないことにとても心配していた私達ですが、娘はちょうど忙しい年末時期を利用して、職探しに回りました。
アメリカではアパレル会社や、スーパーなど年末はとても忙しいので、シーズナルといって季節雇いを行います。年末に1ヵ月ほどのアルバイトを募集するというものです。
福利厚生が充実したコストコへ転職
そこで娘が見つけた募集が、オースティンのコストコ。日本でもコストコは、大人気ですね。
コストコはアメリカでもユニオンが大きいことで有名。従業員が団結しているので、お休みの数が多かったり、福利厚生制度の良さではダントツトップに位置するカンパニーです。
娘は思い切って、そのコストコの募集に応募します。そのときもトミーヒルフィガーのマネージャーからの推薦状が役に立ちました。そしてその後ハードルが高すぎだと思い諦めていた娘に、採用決定の朗報が届きます。
こうやってトミーヒルフィガーから、コストコへの転職となったのです。
アメリカのコストコの仕事が人生を変えた
娘はコストコで働きだしてから、どんどん光り輝き成長していきました。普通コストコでは年末に雇ったアルバイトは、1月になると全て解雇になるのですが、娘だけは違いました。
娘の働きぶり、アパレル関係に慣れていて知識があること、頼んだ仕事に迅速に対応できるなどの理由で責任者から気に入られ、パートタイマーとして雇われるようになったのです。
この時の時給は、11.5ドル(約1,260円)でスタートでした。隔週でお給料が口座に振り込まれるのですが、その週で働いた時間や、休日出勤の有無などによって額が変わってきます。
そして1年後毎日休まず出勤する真面目な仕事ぶりをかわれ、正社員になります。
従業員の全てがファミリーというモットーのコストコなので、みんなが彼女に優しく対応してくれて、たくさんのお友達ができました。そのお陰で毎日仕事に行くのが楽しいと言います。
アメリカで高卒で働く現在の給料
給料
コストコで3年働いている娘のお給料を紹介します。最初に始めたときの時給は11.5ドル(約1,260円)でしたが、毎年昇給があり、今は時給17.5ドル(約1,900円)に上がっています。
そして休日出勤したときは、時給が26ドルに増えます。もちろん独身の娘は休日出勤やマネージャーからの急な呼び出しにも文句一つ言わずに出勤しています。
ボーナス
年に2回ほど、その年に働いた勤務時間が6,174時間を超えた人にだけボーナスが約3,000ドル出ています。
それらのボーナスも加えると、大体の年収は40,000ドル(約440万円)以上になり、ここから約15%が税金として引かれます。
その他年金として毎月200ドル(約2万2千円)ほど貯金し、コストコの株を買うために月40ドル(約4万4千円)を引いてもらっています。
コストコでの退職年齢は決まっていないのですが、娘がこれから先35年間勤務し続けたとしたら、悠々自適な老後がむかえられそうです。
まとめ
娘がコストコに勤務しだして2年目の頃、仲良しのお友達をルームメイトにして50/50費用を出し合い、2人で新築の家を建てました。それが28歳のとき。
高卒でアメリカに引っ越し、英語がわからないと泣いていた子が、20代でレンガ造りで55坪の大きい家を建てることができたのですから、アメリカンドリームは必ず存在します!
娘の体験からもわかるように、アメリカで職につくためには学歴が必要な場合もありますが、ほとんどのケースで経験がものを言います。
今後自分の好きなときに大学卒業の資格を取って、コストコでの地位も上げていくと頑張っている娘はまだ30歳。将来が楽しみです。
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