スウェーデンの気温や気候は?ベスト・シーズンと持ち物

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ポップな北欧雑貨や美しいオーロラなど、興味をそそるものがたくさんあるスウェーデン。「いつかは行ってみたい」と思われている方も多いのではないでしょうか。

北欧への旅行は、年々人気を増しています。出発前に気になるのが、現地の天気ですよね。せっかく遠くに行くのだから、準備万端整えて行きたいものです。

そこで今回は、スウェーデンの気温や気候をご紹介します。また、観光のベスト・シーズンや服装、持ち物にも触れたいと思います。

スウェーデン年間の気候・天気は?

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気候の分類は3エリア

スウェーデンは縦に長い国です。そのため、緯度によって気候が大きく異なります。タイプとしては3種類に分けることができ、北部は亜寒帯気候、中部は大陸性湿潤気候、南部は海洋性気候と呼ばれます。

夏冬が極端な北部の気候

北部は北極圏に属します。気候の特徴は「冬の寒さが厳しく、日照時間が極端」です。

冬の間は、マイナス50度以下になる地点も少なくありません。夏は太陽が沈まず、逆に冬は太陽が昇らない時期があります。つまり数カ月の間、夏はずっと明るくて冬はずっと暗いのです。どんな生活になるのか想像できないですよね。

このような気候のため、北部に住む住民は少ないです。農業にも適していない地域です。

緯度のわりに暖かい中部と南部の気候

北部に比べて、中部と南部は比較的過ごしやすいです。気候の特徴は「緯度のわりに暖かい」です。

首都のストックホルムは南部に属していて、私も南部にあるウプサラという都市に住んでいます。この地域では意外と、私の出身地である京都より気温が高い日が1カ月に数日あります。

また、同じ緯度にある北米やロシアよりも温暖な気候です。これはメキシコ暖流のおかげです。しかし暖かいと言っても「緯度のわりに」なので、冬はマイナス30度になる日もあります。

夏以外は晴れない天気と低い湿度

スウェーデンは日本と同様、四季がはっきりしています。簡単にまとめると「短い春夏秋と長い冬」です。

天気の特徴として、夏以外の季節は雨や曇りの日が多いです。どんよりとした暗い空をよく見ます。逆に夏は天気が良い日が多く、青い空に太陽が輝いて清々しい毎日です。湿度は1年を通して日本より低いので、唇や肌がすぐにカサカサになります。

スウェーデンの気温は?

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平均気温は地域によってまちまち

平均気温は地域によって大きく異なります。スウェーデンを訪れる方はほぼ必ず、首都のストックホルムに行くと思います。そこでここでは、ストックホルムに焦点をあててご紹介します。

春(4~5月)最高気温9度・最低気温1度

長い冬が明けた春は、雪がとけて街中に緑が戻ります。日に日に気温が上がり、夏に向けた準備がはじまるといった感じです。

スウェーデン人は日光を浴びることが好きな人が多いので、春の晴れた日はできる限り、レストランでは外で食事をします。私にとっては我慢大会です。周りは春の薄いコートを着ている一方、私は冬用のもこもこしたジャケットを着て寒さに耐えます。

夏(6~8月)最高気温13度・最低気温22度

みんなが大好きな夏。夏は「快適」の一言です。

スウェーデン語で「ちょうどいい」という意味を持つ「lagom」という言葉があります。夏の間はこの言葉をよく耳にします。暑すぎず寒すぎないこのちょうどいい気温は、日本の夏を軽井沢などの避暑地で過ごすような感覚です。

日によっては25度を超える日もありますが、湿度が低いのでエアコンも扇風機も不要です。

秋(9~10月)最高気温10度・最低気温1度

秋は雨が多く、気温以上に寒く感じる季節です。嵐並みの風が吹き荒れたり、季節外れの雪が降ったりして安定しない天気が続きます。気温はどんどん下がり、氷点下になる日も増えていきます

明るい夏が終わって暗い冬に向かう時期なので、人々もなんだか元気がなくなります。気温と同様に、人々の心も冷えていく印象です。

冬(11~3月)最高気温マイナス1度・最低気温マイナス5度

冬は長く、暗いです。そして寒いです。平均気温は極端に低くないですが、南部のストックホルムでも日によってはマイナス15度になります。北部の寒さを想像するだけで身体が震えます。

日本と大きく違う点は、朝晩の気温差が小さいことです。最高気温と最低気温が1度しか変わらない日も多いです。つまり昼も夜も関係なく、ずっと寒いということです。

スウェーデンのベスト・シーズンは?

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ベスト・シーズンとその理由

ベスト・シーズンは間違いなく夏です。理由は、気候が良くて夏ならではのイベントもたくさんあるためです。

またスウェーデンの夏は日本と違って、独特の雰囲気です。「スウェーデン人は夏のために生きているんじゃないか」と思うほど、夏の3カ月間はとても明るくて、毎日あちこちでお祭り騒ぎです。

みんなが笑顔になり、街中にエネルギーがあふれます。1カ月まるごと仕事を休んで、夏を満喫する人も多いです。

一年の目玉は一晩中続く夏至祭

夏の一大イベントは、ミッドサマー(midsommar)と呼ばれる夏至祭です。毎年6月19日から26日の間にある土曜日に行われます。これは夏の到来を祝う祭りで、家族や友人たちと一緒に過ごすのが一般的です。

何をするかというと、昼間はメイポール(midsommarstång)という夏至祭用の柱を立てて、その周りで伝統的な踊りをします。夜は食事をしてお酒を飲み、踊って朝まで騒ぎます。

この時期は最も昼間が長いので、夜も明るいです。時間感覚を失いがちなので、慣れない間は「もうこんな時間?」となることも多いです。北部では太陽が沈まないので、1日中日光を浴びる日々が続きます。

夏はザリガニを大勢で堪能

夏のグルメはザリガニです。「ザリガニって食べられるの?」と思った方も多いと思います。答えは、イエスです。

多くの人は8月に、クレフトフィーバ(kräftskiva)と呼ばれるザリガニ・パーティーを家族や友人と行います。そこでひたすらザリガニを食べます。ザリガニは、香草の入ったお湯でゆでてあります。食べ方はシンプルで、皮をむいて身を味わいます。

ザリガニは日本で見るものと同じサイズです。そのため身の部分が小さいわりに、皮をむくのが一苦労です。お腹がいっぱいになるまで、結構な時間がかかります。

私ははじめ、ザリガニを食べることに抵抗があったのですが、意外とおいしくて今ではザリガニ・パーティーが待ち遠しい日々です。

スウェーデンでの服装は?

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春は防水加工の靴の用意を

長ズボンに、セーターやトレーナーがいいと思います。注意した方がいい点は、靴です。防水加工済みの靴を強くおすすめします。

その理由は、冬の名残りで凍っている道があるためです。また雪解けの水で、足元が悪い箇所も少なくありません。ムートンブーツのような素材の靴を履くと、歩いて数分で水を吸い切ったスポンジのようになります。

足が濡れると気持ち悪いですよね。そのため、水をはじく素材の靴を選びましょう。

夏はプラスワンの備えを忘れずに

Tシャツに半パンで過ごせます。ただ朝晩の気温差が大きいので、カーディガンなど1枚はおるものを常に持っていると安心です。

また夏の間は日本と同様、虫が多いです。日本にいない虫もいて、刺されると大変なことになります。私も過去、正体不明の虫に刺されて腕がパンパンに腫れたことがあります。特に自然に囲まれたところに行く場合は、肌を覆う服装をおすすめします。

秋は雨具をバッグに入れて

基本的に、春と同様の服装で問題ありません。秋の注意点としては雨が多いので、雨具を持ち歩くことをおすすめします。風が強い日もあるので、防風加工のものであればより安心です。折りたためるものだと、持ち運びに便利ですよね。

安定しない天気が続くので、朝晴れていても油断は禁物です。外に出るときは雨具を鞄に入れて、急な天気の変化に備えましょう。

冬は完全な防寒コートに薄着をイン

薄い服を重ねて着た上で、分厚いジャケットをはおることをおすすめします。外は極寒ですが、建物の中は日本以上にとても暖かいです。そのため薄めのセーターなどで、室内に入ったときに調整できる服装がいいと思います。

冬の必須アイテムは「帽子、マフラー、手袋」です。私はこのどれかを忘れて外に出て、後悔したことが何度もあります。極寒の中どれかがないと、寒さを通り越して、肌が痛くなります。

スウェーデンへの持ち物は?

持ち物

一年中必携のリップクリーム

どの季節も湿度が低いので、年中唇が乾燥します。私は移住したての頃、きっちりケアをしなかったために唇が割れました。人生初めての経験で、毎日痛みと戦っていた記憶があります。

もちろんスウェーデンにもリップクリームは売っていますが、個人的には日本製の方が良質だと感じています。また身体に触れるものなので、使い慣れたものの方が安心ですよね。

夏の日差し対策にサングラス

晴れた日は、日差しが目に突き刺さります。サングラスをかけずにいると、まぶしすぎて目の前が見えなくなるときもあります。きつすぎる日光は目にもよくないので、天気がいい日はサングラスをかけて外を歩くことをおすすめします。

スウェーデンのサングラスは鼻が高い人用に作られていて、私には合いません。ここは個人差があるかと思いますが、不安な方は日本から持参してください。

使い捨てのカイロは日本から持ち出しを

夏以外の季節はカイロがあると安心です。私は「カイロがあればどんな寒さもしのげる」と思っています。腰やお腹などの冷えやすい箇所に貼っておくと、1日快適に過ごせます。特に寒ければ寒いほど、私はありがたみを感じています。

ちなみにスウェーデンにはカイロがありません。日本でも使い慣れている方は、ぜひ持ってきてください。

雨具はフード付きレインコートに尽きる

夏以外は雨や雪、霧雨が降る日が少なくありません。傘ではなく、レインコートがおすすめです。

スウェーデン人は、よっぽどの雨でない限り傘を差しません。多少の雨であれば雨具を着て、フードをかぶってしのいでいます。

スウェーデン人いわく「風が吹くと傘は使い物にならないので差さない」。はじめは「本当?」と疑ってましたが、その通りです。私も傘を差さなくなりました。

まとめ

スウェーデンの気候や天気、観光のベスト・シーズンや服装、持ち物をご紹介しました。参考になるものはありましたか?

近年日本と同じように、スウェーデンでも異常気象が続いています。日本でも「観測史上初」という言葉を最近よく聞きますよね。スウェーデンも同じです。旅行の際は念のため、出発直前の天気予報をチェックすると安心です。

「備えあれば憂いなし」、事前準備をばっちり整えてスウェーデンを楽しんでください。

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記事を書いた人
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日本の古都京都から、スウェーデンの古都ウプサラに移住したアラサー。スウェーデン人の彼と、のんびり生活しています。
私は極度の寒がり、趣味はスキューバダイビング、つまり全くスウェーデンに適してない体質です。それなのに、移住する事を決めたのはなぜか?スウェーデンの魅力をたっぷりお伝えできればと思います!

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