海外で日本語教師として働くには?【就職する方法教えます】

授業 海外転職ノウハウ

海外で日本語を教える仕事は人気のある職種の一つです。日本語を強みとして仕事をしたいたくさんの方が日本語教師として活躍しています。

海外の子供たちに日本の文化を知ってもらいたい、海外で日本語を教えたい、海外で働きながら日本の良さを伝えたいなど日本語教師に興味のある方はぜひ最後までお読みください。

今回は海外で働く日本語教師と海外転職のプロが、日本語教師として働くための知識、方法をご紹介します。

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日本語教師の仕事の内容・特徴

教室

どんな仕事?

日本語教師の仕事内容は日本語を母国語としない人に日本語の会話や発音、文法、読み、書きなどを教えることです。生徒は日本語を学んでいる学生や日本語を必要としているビジネスマンなど様々です。

授業の内容を決め、授業の準備をして実際に授業を行います。宿題を作成して、提出物をチェックしたり、テストの採点をしたりすることも仕事内容に含まれます。また職場によっては事務作業を行ったり、生徒からの相談に対応したりする必要もあります。

日本語を教えるだけでなく、日本の文化や習慣を伝えたり、実際にそれを見せたりすることもあります。

海外で需要が多い場所(企業)は

日本人が日本語教師として働く需要が多い国はインドネシアやマレーシア、ベトナムといった東南アジアの国々です。

こうした国の人々は日本語を学ぶことによって将来的に経済的なメリットがある可能性があることから、日本語学校に通って日本語を学んでいる人が多く、その分だけ日本語教師の求人が多いのです。

特にフィリピンやベトナムなどからは介護職員や看護師を日本へ受け入れる制度を開始しているため、日本語を学びたいという人の需要が高いです。

一方でオーストラリアや欧米の国々では現地にいる日本語教師で数が足りているなどの現状があり、日本から渡航して働くというのは難しいです。

日本語教師の転職希望が増える時期

毎年10月後半に日本語教育能力検定が行われます。この検定に合格すると日本語教師の仕事を得る機会が増えるため、日本語教師を目指す多くの人がこの検定を受けます。

そしてこの検定に合格した人が仕事を探し始めるので、10月以降数か月間は日本語教師として転職を希望する人が非常に増えるとされています。

この時期に求人に応募すると応募者が普段よりも多く、それだけ選考から漏れてしまう確率が高くなります。可能であればこの時期を避けて求職活動をすると良いです。

海外で日本語教師の仕事をするメリット・デメリット

教室

メリット

日本で外国人に日本語を教える場合は、生徒がすでにある程度は日本語を理解しているのに対して、海外で日本語を学ぶ生徒たちの中にはまったく日本語が分からない人もいます。

そこから日本語を教えていくので、上達が見えやすいですし、生徒が日本語が分かるようになったときの達成感を感じられます。また自分の生徒が日本語を習得して日本で活躍できるようになったときは嬉しいものです。

このほかに、海外で日本語教師をすると現地の言葉を学ぶことができ、異文化の中で生活できるというメリットもあります。

デメリット

海外で日本語教師として就職する場合、東南アジアの国々で働く可能性が高いため、あまり高い給与を期待することはできません。

日本語を学ぶことで将来収入を増やしたいと考えている生徒が多いということは、現時点で経済的に豊かな生徒は少なく、教師に支払う給与もそれほど多くはないのです。日本と比べるとあまり発展していない地域で生活する場合もあります。

また欧米で働きたい人にとっては、日本語教師としての仕事を見つけてビザを取得することが困難であるというデメリットもあります。

海外で日本語教師の仕事をするために必要なスキル

参考書を持つ女性

資格

欧米の国々で日本語教師の求人が出ている場合は、すでにその国に永住しているか働くことのできるビザを持っている人が対象の場合がほとんどなのですが、その条件に当てはまるのであれば日本語教師の資格は必要ないことが多いです。

日本語教師の講座を修了していたり、大学で専攻したりしていれば就職に有利になります。

アジアの国々で働く場合、日本語教師の420時間の講座の修了や、日本語教育能力検定の合格といった資格が必要な場合があります。アジアでは国によってこれらの資格がなくてもビザが取得できる可能性があります。

経験

日本語教師として海外で働く求人には、未経験者でも応募可能なものや経験不問とされているものはかなりあります。募集している国はシンガポール、中国、インドなど様々です。

しかし求人によっては経験者を求めているところもあります。日本語教師としてフルタイムで働いた経験年数を問われる場合が多いです。また、クラス担任などのポジションによっては経験年数が5年以上必要とされている所もあります。

しかし、経験がないからといって就職先がまったく見つからないということはありません。

語学力

欧米で日本語を教える時は現地の言葉で日本語を教える場合が多く、高い語学力が必要になります。

一方、アジアの国々では日本語を使って日本語を教えるので、授業をすること自体には現地の言語力は必要ない場合が多いです。求人によっては生徒から英語で質問を受ける場合があるので、それに対応できるだけの英語力が必要というところもあります。

ただ学校を出ると、生活をするために現地の言葉や英語が必要になりますので、ある程度語学力があったほうが生活に便利です。また現地の言葉が分からないと、会社から不当な扱いを受ける危険性もあります。

海外で日本語教師として働く方法

現地採用として働く

現地採用の日本語教師の仕事は、日本の求人サイトでも見つけることができます。

JEGSインターナショナルなど日本人教師に関する情報を専門的に扱っているサイトは、求人数が多くて便利です。公的な専門学校や、民間の日本語学校、日本へ技能実習生を送り出している機関など様々です。

国はタイ、ミャンマー、インドなどアジアの国々が多いですが、稀にオーストラリアからなどの求人もあります。現地採用ですが、日本語を教えている機関なので採用担当が日本人の場合もあります。

駐在員として働く

海外で駐在員として日本語教師の仕事に就く場合、日本の企業の現地支店や子会社へ派遣されて日本語を教えるという場合が多いです。

例えば現地子会社と日本の親会社が連携して業務を行っているので、現地社員に日本語教育を行っている場合や、日本へ来る予定の実習生に対して事前に日本語教育を行っている場合などがあります。

また少し違う方法としては、公的機関を通じて日本語教師として海外へ派遣されるという方法もあります。JICAや日本語パートナーズが有名で、生活費は支給されます。

海外での日本語教師の給与相場

授業を受ける生徒

東南アジア年収状況など

ベトナムの日本語学校で現地採用として働く場合、年収は90万円から150万円ほどになります。タイ、フィリピン、マレーシアなどでは年収が130万円くらいからで、経験などに応じて上がっていきます。

日本語学校ではなく技能実習生を送り出す機関などで働く場合は年収が190万円くらいからになります。日本の公的機関からフィリピン、ベトナム、インドネシアなどへ派遣される場合は年収が140万円くらいからです。

日本と比べると年収は低いですが、これらの国々の平均年収が60万円から70万円くらいなので、生活するには問題のない年収ということになります。

https://jfac.jp/https://www.jetro.go.jp/

東アジア年収状況など

台湾にある日本語学校で現地採用として働くと、年収は120万円くらいからになります。中国や韓国で働く場合は年収が少ない場合で150万円くらいから180万円くらいになります。経験や資格などによって給与が上がっていきます。

台湾の平均年収は180万円ほどなので、日本語教師の給与は生活していけるレベルとなります。中国の国全体の平均年収は120万円ほどですが、地域によって物価は異なります。

また、韓国の平均年収は300万円ほどなので、それを考えると日本語教師の給与は高い訳ではありませんが、寮などを完備している日本語学校もあります

https://www.ijec.or.jp/https://www.jetro.go.jp/

海外での日本語教師の仕事を探す方法

linkedinなど自力で探す(現地人の使うサイトなど)

日本語教師の仕事を探す場合は、日本語教師の情報を専門に扱っているサイトに求人が多く掲載されていますので、効率よく探すことができます。

例えば国際日本語研修協会のサイトであれば、東南アジア、東アジアなど地域別に仕事を探すことができます。またJEGSインターナショナルのサイトにも海外からの求人が多く掲載されています。

アメリカやヨーロッパなどにすでに住んでいて、日本語教師として働きたいのであれば、地元の日本人向け情報サイトに求人が出ていることがありますが、パートタイムの仕事がメインとなります。

海外での日本語教師経験者の声

日本語教師の養成講座を修了し、台湾の日本語学校で教えている男性は、大変だと感じることもあるが生徒が日本語を徐々に話すことができるようになるときに喜びを感じると語っています。

また、日本企業のフィリピン支社で現地の人たちに日本語を教えている女性は、毎回生徒たちから様々な質問を受けるので、日々新しいことのある仕事だと感じるそうです。

そして生徒の日本語が上達し、日本語の試験に合格したときは、生徒はもちろんのこと教師も一緒になって喜んでいると語っています。

海外で働く日本語教師の1日のスケジュール

ベトナムの日本人学校で教えている人のスケジュールは、午前11時に出社をするとスケジュールを確認して、授業の準備をします。この時間に職員の会議が入る場合もあります。12時から職員が一斉に昼食をとります。

午後1時から授業が始まり、45分の授業を最大で4つほど教えます。午後5時になると少し休憩をして、午後6時半から授業が再開されます。授業後にテストの確認などのデスクワークを行い、勤務終了は午後9時です。

また、メキシコにある日本語学校で教えた人のスケジュールは、朝7時から午前の授業があります。その後、次の日の準備等を行い、午後2時から昼食になります。午後3時から授業や準備を再開して、勤務終了が午後6時です。

海外で日本語教師として就職するには

日本語を教える場合、生徒はアジア圏の人々である可能性が非常に高いです。そのためアジア圏の人々との付き合いを楽しむことができ、それらの国々の文化や生活に馴染むことのできる性格が必要になります。

海外で日本語を教える教師の中には、生徒たちの態度や考え方をうまく理解することができずに苦労する人たちがいます。その国ならではの文化や生活状況などを理解しようとする姿勢を持っている人の方が仕事が長続きしやすいです。

海外で日本語教師として働く注意点

アジアの国々で日本語教師として働く場合の給料は、現地で生活するには問題ありませんが、貯金ができるほどではありません。その給与から日本の年金などを払い続けることは難しいので、アジアで働き始める前にしっかり貯金をしておいたほうが良いです。

また、求人情報に帰国の際の代金を支払うと書いてあったのに、実際には支払われなかったというトラブルなどが発生しています。

こうしたトラブルの多くは契約書にその内容がきちんと記載されていなかったために起こるので、就職の際にかわす契約書の内容はしっかりと把握することが大切です。

まとめ〜海外で日本語教師はやりがいある仕事

海外で日本語を学ぶ生徒は日本のアニメが好きだったり、日本で仕事をしてみたかったりと、日本に興味を持っている人がほとんどです。

日本語教師として、日本に興味のある生徒に日本をもっと知ってもらえ、生徒の成長していく様子を間近で見られるこの仕事は魅力的な仕事なんです。あなたも日本語教師としてチャレンジしてみませんか?

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