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アルゼンチンへ移住!日常はこんなにも素敵!良くない点も解説

アルゼンチン

日本から海外に出てみると驚かされるようなことに出会います。生活するうちにその国の文化や習慣がたくさん見えてきて、日本の常識は世界の非常識だったということを度々実感します。

日本の方がいいなと思うこともあれば、逆に日本はどうしてこうじゃないのだろうと思うこともありますよね。

私は南米アルゼンチンに移住し、首都ブエノスアイレスに家族とともに住んでいます。生活してみて「日本もこうだったらいいな」と感じるアルゼンチンの素敵な点を紹介したいと思います。

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目次

アルゼンチンは日本の裏側の魅力的な国

まず、多くの人にはあまりなじみがないであろうアルゼンチンについて簡単に紹介します。

日本から見ると地球のほぼ裏側に位置する南米の国で、面積は日本の約7.5倍、公用語はスペイン語です。サッカーの国際試合などでよく国名を聞くほか、アルゼンチンタンゴや、世界三大瀑布の一つであるイグアスの滝でも有名ですね。

日系人を含むさまざまな人種が集まる移民の国ですが、治安は南米の中でも良く、日本人観光客の姿も見られます。

月5万円で生活できるほど物価が安いことや、買い物途中に気軽に話しかけてくるフレンドリーな人が多いことなどが日本と異なる点です。

アルゼンチン生活の魅力

国公立の病院や学校は無料!

日本では誰でも健康保険に加入するのが当たり前で、病気などの際には数割の医療費負担で診察を受けます。

また教育に関しても、義務教育期間、それも国公立の小学校・中学校であっても給食費等がかかりますよね。さらに大学となると、高い授業料を払わなければなりません。

しかし、アルゼンチンでは健康・教育にかかる費用について国公立は無料なんです!生きていく上で大切な医療と教育、日本では当たり前にかかるこれらの費用をアルゼンチンでは国が賄っているのです。

外国人でも給食費は必要なし

アルゼンチンは給食費が無料

公立の保育園から高校までは保育料や授業料が無料、大学も一部を除いて無料です。もちろん給食費だってかかりません。

日本では親が苦労して朝お弁当を作りますが、アルゼンチンではそんな心配はいりません。子育て世代に優しい国なのです。

しかも、「アルゼンチンの永住権がないと対象外」等の決まりはなく、外国人でも旅行者でも適用されます。そのために必要なものは、なんとパスポートのみ。

そうなんです、外国人は身分証明書としてパスポートを持っているだけで無料でサービスが受けられるのです。

出産費用も安く抑えられる

日本人の私が息子を出産した病院でも、以下のものは無料でした。

  • 妊娠中の定期検診
  • 血液検査
  • エコー
  • 分娩
  • 入院(食費含む)

全部タダです。すごいですよね。薬やクリーム等は自己負担なのですが、一部は病院からの支給もあります。

設備が整っていないデメリットも

ただ、ここは残念なところですが、国公立の病院は設備が悪いとアルゼンチンでは言われています。

入院にあたって必要なものは、当たり前ですが自分で準備が必要です。日本では入院着等の支給がありますが、アルゼンチンではありません。

トイレットペーパー等も各自持ち込みになります。さらに、子供のへその緒を消毒するガーゼ等も持ち込みでした。

とはいえ、医師の腕はお墨付きです。日本の設備に比べればやはり劣りますが、無料なら納得できる範囲ではないでしょうか。

子供連れやお年寄りに優しい!

困っていれば助けてくれる

私には、愛して止まない2歳のクリクリ天然パーマの男の子がいます。

ベビーカーでの外出は当たり前ですが、階段に出くわすと困ります。抱えて降りるのはかなりの仕事だし、万が一、子供と落ちたら大変です。

一度、日本に子供を連れて帰った時、駅の数段の階段に出くわしておろおろしていても誰一人、駅員さんにさえも、大丈夫ですかと声すらかけてもらえず驚きました。

しかし、アルゼンチンは違います。階段で困っているベビーカーのお母さんがいれば、男性が3人は飛んできて手伝ってくれます。

一度、タトゥーとピアスだらけの個性的すぎるヘビーロッカーのお兄さんが快くベビーカーを持ち上げてくれた時は感動すら覚えました。

こんなに優しいとやっぱり嬉しいです。

みんなが周りの人を思いやる

エレベーターでも、日本ではみんな我先にと突っ込んできてエレベーターガールのお姉さんの配慮があっても乗るのが難しいことがありましたが、そんなことはこのアルゼンチンでは絶対に起こりません。

また、病院もスーパーマーケットも、妊婦と子供連れとお年寄りは列に並ばなくてもいいんです。ここにも、子育て世代やシニア世代への優しさがあります。

公園の手入れが行き届いている!

アルゼンチンの大きな公園では、毎週月曜日に作業員のお兄さんたちが機械とほうきを使って大掃除をします。日本でももちろん掃除の作業員さんはいらっしゃいますが、掃除の頻度が全然違います。

子供用の砂場に限っては毎日必ず掃除され、定期的に殺菌・殺虫の薬が撒かれています。安心して子供を遊ばせられます。

きれいに手入れされた快適な公園でマテ茶とお菓子を持ってピクニック、がアルゼンチンの定番です。

電車やバスの料金が一律!

日本の電車やバスの料金は、距離で値段が変わることがほとんどですよね。遠くに行けば行くほど高くなるのが当たり前です。

でも、アルゼンチンは違います。

1駅だけ乗っても、終点の駅まで乗っても料金は一律で、地下鉄に限っては乗り換えをしてもOKなんです!市内から空港に行くまでのバスだって一律です。

一律料金だと少しの距離なら歩くのが当たり前にはなりますが、遠くまで行くと得した気分ですよね。

アルゼンチンの残念なところ

アルゼンチンはとても素晴らしい国ですが、やはり残念に思うことも多々あります。

ポジティブなことばかりも言ってられない、アルゼンチンの残念ポイントをご紹介します。

道路が整備されていない

アルゼンチンの街並みはとても綺麗です。建物は見とれてしまう程素敵なのに道が汚いです。

日本の完璧に整備された道を知っている私たち日本人からすると、本当にあり得ません。たばこのポイ捨ては当たり前。

工事がされた後、舗装されないまま放置されている場所がゴロゴロ。街路樹が素敵な反面、巨大化しすぎた根っこがタイルをぶち破って、道が悲惨な姿になっていることが多いです。

道路が犬のトイレになる

そして、ここはマナーの問題になりますが、犬のウンチを掃除せずに行く飼い主が多いです。道路の真ん中や歩道関係なく、犬のウンチが落ちているので、本当に足元に気を付けないとダメなんです。

ブエノスアイレスの観光に来られる女性の方々はスニーカーで来られることをおすすめします。ハイヒールなんてこの国で履くと、とんでもないことになります。

貧富の差が激しい

住んでいて本当に感じる貧富の差。

日本にも路上生活をされている方はいますが、この国は路上生活者に加えてスラム街もあるので、歩いているだけで貧富の差をとても感じてしまいます。

大通りや教会付近には物乞いをしている子連れのお母さんや、身体障害者の方を見かけることがよくあります。中には3歳くらいの子供が物乞いをしている姿は、もう見ているだけで胸が苦しくなります。

それを見て、ポケットの小銭を渡してあげる、路上や電車の中で物を売っている物を買ってあげる等は簡単です。

が!!!!

子供が物乞いをしているケースは、親の酒代のためにさせられている場合が多いです。もし、何かあげるのであれば、手間がかかりますが近くのスーパーやキオスコ等で軽食やお菓子、飲み物などを買ってあげてください。

私たち日本人の感覚での数百円は、アルゼンチンでは数千円の価値になります。

もし寄付をするなら

スーツケースの余ったスペースに不要になった洋服を詰めて、アルゼンチンの教会に持って行って寄付しましょう。

ほとんどの航空会社のスーツケースの南米行き旅行者の最大重量は、一般よりも多めなので気軽にできますよね!

警察がいい加減すぎる

セキュリティ

 

これも本当に日本ではあり得ないんですが、警察がいい加減。絶対に日本では見かけない、よく海外のドラマなどに出てくる悪徳警官を現実化したような警官がいます。

アルゼンチンへ行くなら知っておきたい治安と安全、完全版ガイドでもご紹介しましたが、ちょっとやそっとのことでは動いてもくれないし、何なら裏金で動く警察官が多すぎるんです。

違法のドルの換金所で何故か警察がマテ茶を片手に、店の人と話し込んでいる光景を見かけたことがあります。そこに法律に従事しているはずの警察が堂々しかもマテ茶片手にいるってどうよ?って思ってしまいます。

警察官が顔見知りのお店に入って茶菓子とマテ茶を楽しみながらケータイ片手に「パトロール?」しているのは普通の光景です。

車の運転がまるでレースで危険すぎる

アルゼンチンの死亡率の大多数が交通事故という程、この国のドライバーは運転が荒いんです。一車線の細い道で「誰かに追われてるんですか?!」と聞きたくなる程の猛スピードで突っ込んで来る一般車両。

市バスも車酔いしそうなくらいの荒すぎる運転で、しっかりと何かに掴まっておかないと転がってしまいそうになる程。情熱の国アルゼンチンは、車の運転も情熱的すぎて困ってしまいます。

観光や留学で滞在される方、本当に交差点などでは注意してください。決して「市バスだから安全運転」なんてことはこの国ではありえません。

店によって値段が違い過ぎる

これも本当に大問題です。

例えば、日本でコーラを買うと、自動販売機でも、コンビニでもスーパーでも、割引されることはあっても値段って一律ですよね。

しかし、アルゼンチンは違います。

地区や場所によって値段がバラバラです。例えば、駅前で300円で売ってる物が2ブロック先のお店では450円、さらに住宅街の中に入った個人商店だと600円とかで売っています。

値段を一律させるために、国内で特に売れている一部の品は「プレシオ・クイダード」(直訳は”値段に気を付けよう”)に指定され、その指定された商品のみ、どの地区のどのお店で購入しても値段が一律になっています。

基本的に、その店のさじ加減で値段が決められるので、アルゼンチンで生活必需品の買い物をする時は、何をどこで買うかをしっかり見極めてからじゃないと、本当に損します。

まとめ~深く知ればきっと好きになる

旅行でさえなかなか行きにくい南米ですが、住んでみてより深くこの国のことが見えてきました。

日本と全然違うアルゼンチンの“普通”。特に、医療費、そして保育園までが無料であることには本当に驚かされました。最近では不妊治療までも無償化が検討されています。

一人ひとりの生活が重視され、困った人がいれば周りが手を差し伸べるアルゼンチン。住んでみれば、あなたもきっと好きになるはずです。

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この記事を書いた人

元K-1ラウンドガールの異色の経歴を持つ、ノリと勢いを何よりも大切にする自由人。 関西出身、ブエノスアイレス市内在住。

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