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フランス留学で語学学校を選ぶポイント解説

勉強

留学の目的は人それぞれ異なるもの。中でも語学留学を考えている人は多いのではないでしょうか。

フランスでは、料理人を目指す人や、アートなど専門分野を学びたいという人が、会話の基礎を習得するために語学学校に行くことが多いです。

最終的な目的が何なのかによって、学校の選択ポイントも変わってきますよね。レストランの調理場で働く人なら、簡単な日常会話ができるようになりたいとか、仕事でフランス語を使う人なら、上級レベルを目指したいとか、みなさん目標があるはず。

私はと言えば、もともとは興味本位でフランス語を勉強し始めました。フランス語は、日本語にはない独特な発音があるので、独学は難しいと思い、日本にあるフランス語スクールに通いました。

勉強していくうちに、楽しくなっててもっと話せるようになりたいと思い始めましたが、約6ヶ月スクールに通ってもあまり上達はしませんでした。

そこで、それなら思い切って現地に行ってしまおう、と考えたのです。現地に行って、毎日フランス語を話す環境に身をおけば、上達するだろうと。

ですから私の場合は、10ヶ月くらい滞在して、趣味のフランス語をレベルアップしたい、というくらいの気持ちでした。当初はです。まさかこの時、自分がフランスに根を下ろすことになるとは思ってもいませんでしたから

とはいえ、語学学校を決定するまでは散々悩みました。初めての留学、初めての国となると、どのように学校を選べば良いか行き詰まってしまうのは当然のことです。

ここでは、私の経験をもとに、フランスでの語学学校の選び方のポイントをご紹介していきます。

目次

資料請求をする

まず最初にすることは、留学エージェントに語学学校の資料を請求することです。自分自身で現地の学校を探して調べることは、留学初心者にはハードルが高過ぎるでしょう。

インターネットでもある程度の情報は収集できますが、カタログにはそれ以上の情報が記載してあることが多いです。

インターネットで留学エージェントを調べるとたくさん候補が出てきます。資料請求は通常無料ですので、いくつか選んで請求してみてください。私は3〜4社に資料請求しました。その中から大手2社を参考に挙げます。

日仏文化協会:http://www.ccfj.com/study/

地球の歩き方成功する留学:http://www.studyabroad.co.jp/france/

私は、カタログで気になる学校を見つけたら、その学校のホームページを閲覧する、というやり方をしていました。

やはり学校のホームページが一番情報が載っています。基本的にフランス語ですが、他国語対応しているところもあります。写真もたくさん掲載してあるので、参考になるでしょう。

ライフスタイルを考える

カタログが手元に届いたら、学校探しをする前に、自分のライフスタイルをイメージしてみてください。

留学となると、旅行と違って数日間の滞在ではなく、数ヶ月、長ければ1年以上そこで『暮らす』ことになるのです。

ですから、場所選びは慎重に行うことをおすすめします。都会好きの人が田舎にある学校を選んでしまって、最終的に苦痛になってしまうのではもったいないですよね。

また、憧れだけでパリを選んでしまい、バカ高い家賃を支払わざるを得なくなり、生活費に支障が出てしまう……なんてこともなきにしもあらずです。

語学だけに集中するから場所はどこでもよい、という方もいらっしゃるかもしれませんが、授業後や週末は自由時間がたくさんあるので、やはり自分の好きなアクティヴィティができる場所であるのかも考慮するのが良いでしょう。

とは言え、初めての地となると、どの街がどういう雰囲気なのかは分かりませんよね。

通常カタログには、フランスの地図をもとに、各都市の特徴が説明してあります。同じフランスでも、北と南、東と西では、気候も違えば街の雰囲気などもまったく異なります。

私の場合、基本的に寒いのが苦手なので、北の地方は候補から除外しました。パリも、東京と同じく便利で、余暇も退屈することはないでしょうが、ごみごみとして物価も高いので候補外でした。

温暖で海もあり、都市もそれなりに栄えていて暇を持て余さない所、というのが私の希望だったので、最終的に南仏のニースかアンチーブに絞りました。

結果的にニースを選びましたが、ライフスタイルも気候も私にぴったりで、この街が大好きになったので、選んで大正解でした。違う街を選んでいたら、また違った生活を送っていたでしょう。

このように、ライフスタイルを考えながら、場所を選ばれることをおすすめします

重視するポイントをはっきりさせる

教室

場所を決めたら、そこにある語学学校を見てみましょう。ここで、自分が何を求めているのかをはっきりすることが大事です

例えば、クラスは少人数制がいいとか、学期制がいいとか、日本人スタッフがいる学校がいいとか、逆に日本人学生が少ないほうがいい……などです。アクティヴィティの充実度や授業の質を重視する人もいるでしょう。

カタログには学校の特徴やアピールポイントが書いてあり、写真も載っているのでおおよその雰囲気はつかめます。生徒の国籍の割合を明示している学校もあります。ここで、自分の重視するポイントがある学校を選べばよいのです。

私の場合、日本人学生がたくさんいる学校だと、日本人同士で固まってしまい、フランス語が上達しないだろうと思ったので、敢えて日本人の少ない学校を選びました。

その当時、一番日本人率の低かった学校が『Azurlingua(アズールリンガ)』でした。確か3%と書いてあったと思います。実際、入校してみたら本当に日本人がいなく、初めの3ヶ月間は日本人は私一人でした。

これが吉と出たか凶と出たか……最終的には半年で一気に会話も読み書きも上達しましたが、初めは殆ど話せなかったので、他の生徒とのコミュニケーションができず、孤独を味わったのは事実です。

入門レベルだと、当然周りの生徒もフランス語はあまり話せないので、やはり同じ国で固まって母国語で話したり、英語で話したりしていましたから。

入門は少人数グループがおすすめ

入門〜初級レベルのグループレッスンですと、8人くらいのグループがおすすめです。なぜなら、発言する機会も十分にありますし、他の生徒の話しを聞くことでヒアリングの練習にもなります。国籍もさまざまなので、文化や習慣を比べることもできて面白いです。

たいてい、端の席から当てられることが多いので、適度に考える時間もあります。中級レベルにならないと、自分の意見をすぐに言えるようにはならないですし、入門レベルだとまずは文法なり語彙なりを学ぶので、2〜3人などの少人数制を選ぶ必要はないかと思います。

逆に20人などあまりにも人数の多いグループだと、一人一人当てることはないでしょうから、かなり積極的な人でないと発言する機会はないかもしれません。

フランス政府が教育の質を保証する語学学校(Label Qualité FLE)

質の良い学校探しをしている方におすすめなのが、『Label Qualité FLE』です。これは、フランス外務省、フランス高等教育研究省、フランス文化通信省から、その教育の質と設備で一定以上の評価を受けた語学学校にのみ認定されるラベルです。

以下のサイトで、この『Label Qualité FLE』のラベル認定を受けた語学学校のリストを見ることができます。フランス語以外にも他国語で見ることができますが、日本語はありません。

Label Qualité FLE(Français Langue Etrangère):http://www.qualitefle.fr/

しかし、ラベル認定されていないからと言って、質の悪い学校とは限りません。

私は2校通ったのですが、1校目はこのラベル認定されている学校(Azurlingua)でしたが、2校目はそうでない学校(Actilangue)でした。しかし、後者は教師も教材も質が良く、結果的に私には大変合いました。

このように、個人差もありますので、あくまでも参考としてくださいね。

予算

予算の計算

ある程度の学校が絞れたら、あとは料金を比較しましょう。予算を決めるのは大切なことです。授業料だけでなく、生活費など何かと出費がありますから。

スタンダードなフランス語レッスンを希望されているなら、正直どこの学校も授業の内容にさほど大差はないと思うので、予算から決めても良いでしょう。予算に見合った学校を選ぶのも重要なポイントだと思います。

私は、3〜4校選択し、留学エージェントに見積もりを依頼しました。学校によって料金がだいぶ異なったので、料金を比較することをおすすめします

基本的に、料金は1週間単位です。長期になるほど、割安になる学校がほとんどです。学校によっては、期間限定でキャンペーン割り引きを出しているところもあり、合計から1割や2割引きになる場合もあります。

また公立と私立では、料金がまったく異なります。公立の学校のほうが断然安いです。ただ、ニースで例えれば、公立校は1校しかないですし、学期制なので期間が選べないのが不便なところです。

時期

私は時期をあまり考えずに学校に登録してしまったのですが、時期も考慮すれば良かったと後悔しました。というのも、夏は各国の学生がヴァカンスを兼ねて来るので、学校の中は10代後半〜20代前半の若者で溢れかえります。

また語学学校と提携している海外の学校もあり、学生が団体で来ることもよくあります。

このような学生の大半は、勉強ではなくヴァカンスがメインなので、モチベーションが低いのです。授業中に平気で英語で話したり、私語が多くて騒がしかった時もありました。

そんな中で一緒に勉強するのですから、こちらも迷惑というわけです。人数が一気に増えるので、教室が足りなくなり、別の建物に行って授業を受けたりすることもありました。

逆に、冬に行った学校は、人数もほどよく、20代後半以降の生徒が多かったので、当時36歳の私にはぴったりでした。季節は見逃しがちですが、このように夏と冬によって学校の雰囲気も違いますので、検討することをおすすめします

まとめ

語学学校を選ぶポイントは数々ありますが、どこの語学学校に行くにせよ、一番大事なのは自分のやる気です

常に日本人グループと一緒にいて、日本語ばかり話していてはまったく上達しないですし、宿題や復習もせずに遊びほうけていては、現地の学校に行く意味がありません。それならば日本にあるフランス語スクールに通えば良いという話です。

私立の語学学校はお金がかかります。それでも日本よりは安いですが、大金を払ってまでフランスに来て、価値を見出せないようならお金の無駄遣いになってしまいます。

また当然授業はすべてフランス語です。入門クラスも先生はフランス語で説明します。ですので、相当な努力が必要です。せっかく現地で語学学校に通うなら、十分に有効利用し、後悔のないよう多くのことを体験してくださいね。

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この記事を書いた人

36歳にして語学留学を決意。16年務めた会社を潔く辞め、フランス語会話力ほぼゼロで単身渡仏。
何とかなる精神で山谷乗り越え、1年で帰国のはずが、フランス人との運命の出逢いによりニースに根を下ろす。

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