香港で人気のフルーツといえばマンゴーですよね。日本よりも南に位置する香港では、マンゴーの他にも、ライチ、ドリアン、ランブータンなどのトロピカルフルーツが市場にたくさん出回ります。
香港でトロピカルフルーツを一番美味しく食べられる季節は、5~8月です。旬のフルーツは本当に美味しいので、この時期に香港にいるのならば、ぜひ味わってみてください。
その中でも、特におすすめなのはライチです。日本でも冷凍のものが食べられますが、香港のライチは日本で食べるものと別物と言ってもいいくらいの美味しさです。
今回は香港で食べるべきライチの魅力についてご紹介します。
香港で食べられるトロピカルフルーツ
香港は中国大陸の南方に位置し、気候は温帯夏雨気候。気温は年間を通して10℃を下回ることはあまりありません。東南アジアにも近いため、南国のフルーツや作物が豊富に出回っています。
特にフルーツは、ライチの他にも、マンゴー、ドリアン、ドラゴンフルーツ、スターフルーツなど、日本ではあまり見かけないトロピカルフルーツがスーパーや市場で簡単に手に入ります。
その中でも中国の南部原産の果物であるライチは、まさに原産地で採りたての新鮮なものが食べられます。
ライチってどんな果物
ライチは中国ではレイシ(茘枝)と呼ばれる、ムクロジ科の植物の果実です。ウロコのような固い皮に覆われ、独特の香りがします。白色透明の果肉には、果汁がふんだんに含まれ、上品で爽やかな甘みがあります。
あまり知られていませんが、ライチには様々な品種があります。中国には100種類以上の品種のライチがあるそうです。
香港でよく見かけるのは、「桂味(グワメイ)」、「糯米糍(ロウマイジー)」、「妃子笑(ヒシショウ)」。食べ比べをしてみるのも楽しいです。
楊貴妃に愛されたライチ
ライチは中国南部で紀元前から栽培されていたと考えられており、古くは皇帝にも献上されていたという記述があります。
特に有名なのは、唐時代の皇妃である楊貴妃が好んだというエピソードです。時の皇帝・玄宗皇帝が楊貴妃のために中国の南部から都まで数千kmを8日8晩かけてライチを運ばせたというお話は広く知られています。
ライチを見ると微笑むくらい楊貴妃のお気に入りだったことから、「妃子笑」という品種のライチがあるほどです。
世界3大美人の一人である楊貴妃が好んだことからも、ライチは「美の果実」と呼ばれています。
シーズンと買い方
ライチのシーズンは5月終わりごろから7月初めくらいまでです。5月からポツポツ出てきて、6月はスーパーでも市場でも山のように積み上げられてライチが売られています。7月に入るとだんだん少なくなってきます。
買い方は、スーパーではパックで売られることもありますが、だいたいが量り売りです。量り売りでは1斤(約600g)や1磅(約450g)でいくらと表示されていることが多いです。
買いたい分だけ自分でとって店員さんに差し出せば、その場で量ってくれて金額を教えてくれます。
選び方は、緑の皮のベースに綺麗な赤味がついているものが新鮮です。枝付きで売られているもののほうが長持ちします。ライチは白居易の詩で、枝から離れると4日で色も香りも消えてなくなると記されるくらい鮮度が変わりやすいです。
買った後は、冷蔵庫で冷やしてから食べると、とても美味しいです。
栄養と効能
ライチが美の果実と言われる所以は、豊富なビタミンCを含んでいるためです。ビタミンC以外にも、葉酸、ミネラル類、ポリフェノールを含み、女性に嬉しい効能がたくさんあります。
美肌をつくる
ビタミンCとポリフェノールの抗酸化作用で、細胞の酸化を防ぎ、お肌のシミやシワ、くすみを予防する効果が期待できます。
体を温める
ライチは中医学で、体を温める陽性の食べ物に分類されています。血を補い体に水分を行き渡らせる食材として紹介されているので、血流をよくし冷え性にも良いでしょう。
果物には体を冷やすものが多いですが、ライチは冷え性の方でも安心して食べられます。
妊娠中の葉酸摂取に
ライチには100gあたり100ngの葉酸が含まれており、果物の中ではダントツの葉酸含有量です。
葉酸は胎児の細胞分裂に関わり、重要な働きをしている成分です。不足すると胎児の神経障害のリスクもあるため、妊娠初期には1日に400ngを摂取することが推奨されています。
ライチ1つを15gとすると100gは6~7個です。おやつに食べて上手に葉酸摂取に取り入れられそうですね。
食べ過ぎには注意
美味しくて栄養のあるライチですが、食べ過ぎると「ライチ病」になると言われています。
ライチは中医学で陽性の食べ物とされており、食べ過ぎると、のぼせ・イライラ・倦怠感といった症状が出ることがあるようです。また、乳児にはあげないほうがよいとされています。
いくら美味しいからといって、1度にたくさん食べ過ぎないほうがよさそうですね。ちなみに筆者は、一度に10個くらい食べていますが、今まで特に何もありませんでした。
まとめ
その土地でとれる果物は本当に美味しいですよね。たとえば、イチゴやブドウだったら香港のものより日本の方が全然美味しいのですが、ライチだったら断然香港です。
しかも6~7月しか出回らないので、この時期に香港にいるなら、ライチを食べることをおすすめします。
日本で食べたことのある黒いライチとは、味もジューシーさも全然違うのできっと驚くことでしょう。しかも栄養満点、美容効果も抜群です。ぜひ、試してみてくださいね。
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