飲茶(広東語でヤムチャ)とは中国の食文化の一つで、香港、マカオ、中国の広東省などの華南地域で中国茶を飲みながら点心を食べる食事のスタイルを指します。
香港人は毎週末家族や親戚が集まると飲茶に行きます。今回は私が実際に行った中でも、おすすめの飲茶レストランをご紹介したいと思います。
香港の飲茶の作法
レストランで席に案内されると、まず何のお茶を注文するのか聞かれます。中国茶は味の濃い点心と相性がよく、消化を促進する作用もあります。鉄観音茶、茉莉花茶(ジャスミン茶)、普洱茶(プ―アール茶)など日本人に飲みやすいお茶もあります。
お茶を注文するとポットや蓋つきの茶器が二つ出てきます。一つにはお茶、もう一つにはお湯が注がれています。お茶のお湯がなくなったら、もうひとつから継ぎ足します。
両方のお湯がなくなったら蓋を取って注ぎ口に置いておけば「お湯がなくなりました」というサインで、お湯を注いでもらえます。
またお店によってはお茶と同時に大き目の器が出てくることがあります。これはお茶で自分が使うお皿、湯飲み、お箸、レンゲを洗い、洗ったお茶を捨てるための器です。
まだお店の衛生状態が今のように清潔でなかった頃、各自で食事前にお茶で食器を洗っていた名残のようです。
点心の注文方法
注文方法はワゴン式とオーダー式があります。ワゴン式は店員がワゴンに点心を乗せて席を回ってくるので、そこで気に入った点心を選べばOKです。
蒸し物はセイロに入っているので、ふたを開けて中身を確認して大丈夫です。揚げ物やデザートはガラスのケースに入っていることが多く、これがほしい!と指をさせば店員が取ってくれます。
ワゴン式の場合、点心がテーブルに置かれた後、注文用紙に判子が押されるので、これを会計時に出します。
オーダー式はテーブルに置いてある注文用紙に自分が食べたいものにチェックをして定員に渡します。
広東語と英語が併記されているメニューもありますが、ローカルの庶民的なレストランだと広東語のみなので、あらかじめ食べたいメニューを広東語で何というのか、調べておくと便利でしょう。
正統派ワゴン式飲茶レストラン
名都酒楼(Metropol Restaurant)
- 住所:4/F,United Centre, 95 Queensway, Admiralty
- 行き方:アドミラルティ駅出口Dから徒歩約6分
- 営業時間:午前8時~午後11時
香港でも指折りの有名飲茶レストラン。MTR(地下鉄)港島線、荃灣線のアドミラルティ駅(金鐘/Admiralty)から直結したビル内にあり、広い店内は席が多く1300人収容可能。
点心の種類は豊富でワゴン式で回ってきますが、朝早い時間帯はオーダー式になります。昔ながらのワゴン式飲茶スタイルを経験したい人におすすめです。
ミシェランガイド掲載の飲茶レストラン
添好運點心專門店(Tim HoWan, The Dim-sum Specialists)
- 住所:Shop12A,L1/F, Hong Kong MTR Station, Central
- 行き方:セントラル駅出口E2
- 営業時間:午前9時~午後9時
ミシェランガイドに掲載されたひとつ星のレストラン。点心が手頃な価格で堪能でき、「世界一安いミシェラン一つ星」とも言われます。
香港内に店舗が5軒あり、場所や時間帯によって行列ができることもあります。混んでいる時はサービスカウンターで予約番号を貰い、番号が来たら席につきますが、相席になることもあります。地元の人でにぎわうレストランです。
空港で食べられる上品な飲茶レストラン
美心・翠園(Maxim’sJade Garden)
- 住所:DeparturesCheck-in Hall Mezzanine, 8/F, Terminal 1、Hong KongInternational Airport,
- 行き方:香港国際空港内
- 営業時間:午前7時~午後11時
香港国際空港内にある飲茶レストラン。営業時間も長いので空港でちょっと時間のある時におすすめです。
点心の価格は街中のレストランより若干高めですが、メニューが写真付きなので、広東語が分からない日本人でも注文しやすいです。ここの大根持ち(蘿蔔糕、広東語でローバッゴウ)は焼き加減が絶妙でおすすめです。
まとめ
香港の飲茶の楽しみは色々な点心を少しずつ食べられることです。大人数で行けば品数を増やして注文できるので、少なくとも3~4人で行くことをおすすめします。
また点心は一品の量が2~4個と少なめです。日本人同士だと人数分になるよう注文しますが、香港人と一緒に行く場合、そんな気配りはありません。自分が食べたい点心が来たら、遠慮せずいただきましょう。
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