ミャンマーの祝祭日と祭り情報まとめ

パゴダ 東南アジア

ミャンマーに住んで半年が経ち、そろそろ生活にも慣れてきたかなという頃、ミャンマーという国にびっくりさせられる出来事がありました。

それは、「来週の火曜日(9/13)は祝日のため、お休みです」と、新聞などで発表があったこと。カレンダーにはその日が祝日だなんて一切書いてありません。

「え?ミャンマーの祝日は一週間前に急に通達されるの?」頭の中はクエスチョンでいっぱいでした。

主人の会社も急に祝日が決まり、その日を休みにできるよう仕事の納期など、対応に追われました。

調べてみると、ちょうどその日はイスラム教の祝日であり、日本では犠牲祭と呼ばれる祝日でした。

イスラム教の暦の関係でギリギリまで発表がなく、変更されることもあるそうで、ミャンマーでは毎回直前になって正式な日にちが発表されるといいます。

そして、10月にも、今度はヒンズー教の祝日が一日あると言われていますが、もう中旬にさしかかろうとしているのに、今だいつなのか公式発表はありません。こちらも直前に発表があるとのことです。

さすがに、これら2日以外に急に決まる祝日はないようですが、日本では考えられない祝日の直前発表には、ミャンマーの神秘を感じます。

今日は、そんなミャンマーの神秘に包まれた「祭りと祝日について」紐解いていきます。

ミャンマーの祝祭日基礎知識

まず、今年のミャンマーの祝日には以下のようなものがあります。あらかじめ定められている祝日と、ミャンマー歴による祝日とがありますが、ミャンマー歴は月齢によって決められるため、その祝日に関しては毎年日付が変わることになります。

1月4日

月曜 独立記念日 Independence Day

1月10日

日曜 カレン新年 Karen New Year’s Day

ミャンマーの民族のひとつであるカレン族の新年を祝う祝日

2月12日

金曜 連邦の日 Union Day

3月2日

水曜 農民の日 Peasants Day

3月23日

水曜 タバウン満月 Fullmoon Day of Tabaung

タバウンとは、ビルマ歴の最後の月、「三月」のことを指します。ロウソクの光でお釈迦さまを迎える祭りです。

3月27日

日曜 国軍記念日 Armed Forces Day

4月11日

月曜 ミャンマー年末休暇 Myanmar New Year Holiday

4月12日-16日

火-土曜 水祭り Maha Thingyan Festival

4月17日

日曜 ミャンマー新年 Myanmar New Year’s Day

4月18日-20日

月-水曜 ミャンマー年始休暇 Myanmar New Year Holiday

5月1日

日曜 メーデー Labor Day

5月21日

土曜 カソン満月 Fullmoon Day of Kasone

7月19日

火曜 殉難者の日/ワソー満月 Martyrs Day/Fullmoon Day of Waso

ワソは7月の意味

10月16日

日曜 タディンジュ満月 Fullmoon Day of Thadingyut

タディンジュは光の祭りともいわれ、雨期と乾期の境目の日でもある

11月14日

月曜 タザウンモン満月 Fullmoon Day of Tazaungmone

ミャンマーの暦で8月(ダザウンモン月)にあたる11月は一年の中で一番特別な月であり、その月に仏教的なお祭りを全国各地の僧院やパゴダにて盛大に開催します。

11月24日

木曜 国民の祝日 National Day

12月25日

日曜 クリスマス Chiristmas Day

12月29日

木曜 カレン新年 Karen New Year’s Day

イスラム祝日(※) Eid Day

ヒンドゥー祝日(※) Deepavily Day

直前に決定するため、現時点で日程は未定。

出典:JETRO(https://www.jetro.go.jp/

代表的な祭りと祝祭日 

ミャンマーの暦は、月の満ち欠けから来る太陰暦をもとにしており、祭りは季節の変わり目の満月の日に行われています

また、そのミャンマーの祭りは、仏教やナッ信教との関わりをもっていると言われています。そしてほとんどのお祭りが、乾季(10月から4月)の間に行われます。

満月の日がお祭りで、お休みになるというのはとても風情があり、この国に暮らしていて素敵だなと思うところの一つです。

月の満ち欠けとともに暮らすミャンマーの人々。満月の日には、街の中心部にあるミャンマーを代表するパゴダ(仏塔)、特にシュエダゴンパゴダには大勢の人々が訪れ、熱心に祈りを捧げる姿が見られます。

パゴダ

4月:水かけ祭り(水祭り)(ティンジャン・ボエ)

ミャンマー歴の正月の中頃3日間。ミャンマーでは、日本のお正月期間は通常通り仕事をし、この4月の水祭りのときが大々的なお正月休みとなり、一年で一番街が賑やかになります。

バガン朝時代に、この時期に出兵する兵士たちの安全を祈って、娘たちが木の葉に水を浸して兵士にかけたことが始まりだとされています。

その後豊作を願う雨ごい祭りとなり、今では、未婚の女性が好きな男性に愛を表現する方法として水をかけるという意味を持つようになりました。

しかし、この時期は街を歩けば、男女問わず水をかけられます。そこには古い年の汚れを落とすという意味合いがあります。水をかけあって、新年の始まりを祝福し合います。

5月:水掛け祭り(カソン・ボエ)

ミャンマー

ミャンマー歴の第2月は乾季に当たり、一年の中で最も乾燥しています。この満月の日にお釈迦様が菩提樹の下で悟りを開いたとされています。

水掛け祭りは、乾ききったこの聖なる菩提樹の木に、感謝の意を込めて水をかける祭りです。

また、この時に水の少なくなった池や沼の魚を捕まえて、水の多いところに放す風習があります。

仏教上のいわゆる「功徳を積む」という教えから来ていると考えられます。

7月:雨安居結祭(ワーゾー・ボエ)

ミャンマー歴の第4月の満月の日。

ミャンマーの人々にとってこの日は格別宗教的意味の深い日であり、この日の翌日からおよそ3カ月間の雨安居の間、人々は結婚などの祝い事や、旅行、引っ越しなどができないことになっています。

ちなみに、本当に3か月も旅行などをしないのか、気になってミャンマー人の知り合いに聞いたところ、子供のころからそのように教えられてきたのでずっと守り続けているという答えでした。

10月:灯祭り(タディンジュ・ボエ)

ミャンマー歴の第7月の満月の日。雨安居が明ける日であり、さらに、お釈迦様が天から降りてきたとされる日でもあるため、それを記念し、仏の足元を照らすという意味から、仏前やパゴダや家の門に火を灯します。

普段お世話になっている親や先生に感謝の意をこめて、贈り物をする日にもなっています。

11月:第2の灯祭り(ダザウンモン・ボエ)

ミャンマー歴の第8月の満月の日。灯明祭とも呼ばれ、パゴダ(仏塔)に無数のろうそくが立てられ、自分たちに代わって仏に仕えている僧侶たちに対し、贈り物がされます。

このように贈り物をすることで、災害などから身を守ってくれると信じられています。

2月:もちつき祭(タマネー・ボエ)

ミャンマー歴の第11月の満月の日。収穫したもち米を蒸して、それにごま油、落花生油、塩・こしょうなどを加えてこねあわせてもち米を作り、托鉢の僧に捧げたり、パゴダに供えたりするほか、近所の人々に配られます。

3月:収穫祭(ダバウン・ボエ)

ミャンマー歴の第12月。各地で収穫を祝って催し物があったり、僧へ贈り物が捧げられます。

まとめ

いかがでしたか?ミャンマーには仏教などの教えに基づいた祝祭日や祭りがあり、それぞれ大切に守られています。そのような中で、やはり4月の水かけ祭り(水祭り)は、ミャンマーで一番特徴的であり、尚且つ一番盛り上がりを見せます。

このミャンマーの水かけ祭りは、年によっては2週間の休みになるところが多く、この時期、ミャンマーに暮らす日本人は、気温が40度近い日が続くため、ミャンマーを脱出し日本に帰る人、水をかけられたくないと自宅にこもる人、積極的に街に出て水をかけあう人と3パターンに分かれ、それぞれの過ごし方でミャンマーの新年を祝っているようです。

また、日本のように、三連休などがないので、この4月の長期の休みを楽しみに働くビジネスマンも多くいます。

最近旅行会社の方から聞いたところによると、4月の日本行きの航空券は、その前の年の年末には予約で埋まってくるとか。

年々その予約が埋まる時期が早くなってきているそうで、ミャンマーで暮らす日本人が年々多くなっていること、そして、4月のミャンマーのお正月休みは、日本帰国組が増えていることが伺えます。

みなさんだったら、4月の長期休みはミャンマーの水かけ祭りでびしょ濡れになって過ごすか、日本でゆったり休むか、どちらを選びますか?

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出身地である宮城県で、十年ほどラジオのアナウンサーを経験後、2016年春より夫の海外転勤により、ミャンマーの最大都市ヤンゴンに在住。

若いころは海外への憧れが強く、旅行で訪れた国は二十数カ国にのぼる。
東日本大震災を経験し、地元宮城で復興を見守りながら生きていこうとしていたところ、主人と出会い結婚。その後結婚半年で転勤によりミャンマーへ。
海外に住むのは初めてで、途上国での暮らしは不便なことが多いが様々な出会いに助けられ、様々な経験をして、ライターとしても活動中。

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