中国でも美味しいコーヒーが飲めるのか?これは、朝起きてまずコーヒーを淹れ、お昼ご飯を食べてまた飲み、3時ごろになってまた無性にコーヒーが飲みたくなる様なコーヒー好きの人にとっては重要な問題です。
日本では、コンビニでも安くて美味しいコーヒーをいつでも飲むことができます。ちまたでは、各コーヒーチェーン店が顧客獲得のためにキャンペーンをやったり、新商品を開発したりして、しのぎを削っています。
日本に帰るたびに、「日本のコーヒーのレベルは高いな」としみじみ感じます。
数年前、そんなコーヒー大国日本を飛び出し、中国に行く時、私は中国のコーヒー事情はどうなんだろうと、ふと心配になりました。それで日本から大量のコーヒー豆をスーツケースに詰めて、持ってきました。
これから中国広州市に行こうと思われている方、特に出張などである程度長い期間滞在予定の方は、是非この記事で中国のコーヒー事情をチェックしていって下さい。広州市にある雰囲気の良い人気のスターバックスも、写真付きでご紹介しちゃいます!
中国人とコーヒーとお茶
「中国の飲み物」と聞いてコーヒーを思い浮かべる人は、まずいないと思います。思い浮かぶのは、烏龍茶やプーアール茶といったお茶ではないでしょうか。
中国でお茶を飲む習慣を持つ人が多い
しかし、実はプーアル茶の産地として有名な雲南省は、中国では有名なコーヒーの産地でもあるんです。中国国内で消費されるほとんどのコーヒー豆は、この雲南省の豆だそうです。
そんな話もありますが、中国では十代の若者からお年寄りまで、コーヒーを飲むという習慣はそれほど定着していません。まだまだお茶を飲む習慣を持つ人が多いと思います。
ちまたには、お茶屋さんが沢山あります。広州市では、福建省出身の人がお店を開いている場合が多いです。
お茶を飲みながら世間話
彼らは大体友好的なので、お客さんが外国人だとわかると、ほぼ確実に「まぁ座ってお茶でも飲んでいけ」と言ってお茶を出してくれます。「何が飲みたい?」と聞いてくれることもあります。もちろん無料です。
そして、「日本人は毎日寿司を食べるのか?」といった面白い会話が始まります。中国生活を満喫しているな〜としみじみ感じる瞬間です。
何も買わなくても「またお喋りしに来なよ」と言ってくれます。でも中には「建前」でそう言っている人もいるので、見極めは必要です。
この様に、今でもお茶は中国人の生活に欠かせないものになっています。しかし、私がいる広東省広州市では、スターバックスや「香港版スターバックス」と言われている、パシフィックコーヒーといったコーヒーチェーン店がここ数年で爆発的に増えています。
近年増えてきたコーヒーショップ
5年前、私が中国広州市の外れの田舎に住んでいた時、スターバックスなどのコーヒーショップは一軒もありませんでした。しかし、数年経つにつれ一軒、また一軒と増えていき、今では沢山の店舗があります。
最近広州市の中心部に越してきたのですが、ここにはうじゃうじゃスターバックスがあります。
こんな中国のカフェには注意!
中国広州市には美味しいコーヒーが少ないのが現実です。正確にいうと「安くて」美味しいコーヒーはほぼ無いと言えます。
安かろう悪かろうのコーヒー
大手のコーヒーチェーン店に行って飲めばそれなりのコーヒーが飲めますが、かなり割高です。日本では、コンビニやマクドナルドの100円そこそこのコーヒーも十分美味しいと思います。
しかし、広州市ではそんな値段では美味しいコーヒーは飲めません。例えばスターバックスの場合、1番安いドリップコーヒーでも19元します。日本円で約318円*です。
「19元」がどれくらいの価値かというと、普通にお昼ごはんを食べることが出来る値段です。ちなみに、牛丼チェーンのすき家の並盛りは14元(日本円で約234円*)です。お昼ご飯代と同じか、それ以上のお金が掛かると思うと、毎日気軽に何杯もとはいきません。
かと言って、怪しげな喫茶店で安いコーヒーを頼むと、コーヒーなんぞ飲んだことのない若者が見よう見まねで淹れた、これまた怪しげなコーヒーが出て来ます。
中国の小洒落たカフェでコーヒーを飲んでみた
2年程前、私は広州市の外れに住んでいました。ある日、近所に小洒落たカフェがオープンし、外観も良かったので入ってみました。店内も、内装にこだわりを感じる素敵な雰囲気でした。
これは期待できるかもな、と思いダブルのエスプレッソを注文しました。エスプレッソだったらほぼ機械がやるので、どう転んでも不味くはならないだろうと思ったからです。
でも注文を聞くなり店員が、隣にいた同僚に「ダブル?エスプレッソ??やったことないよ!」と相談を始めました。
でも相談された先輩っぽい男性の店員は落ち着いていて、私に「ダブルのエスプレッソでいいんですね?」とこなれた感じで確認してきました。「はいそうです」と答え、大丈夫かな…待つこと数分。
来たのは、なぜかアメリカンコーヒー2杯!?とその日のサービスの巨大なアイスレモンティー…。なんで?と店員に訊いても、「え?だってダブルなんですよね?」という返答でした。
ふーこりゃダメだ、とエスプレッソを早々に諦め、むしろエスプレッソ1杯分のお金で、合計3杯も飲み物が飲めたことを喜ぶ思考に切り替えました。
広州市でも人気のスターバックス
広州市には日本でも人気のコーヒーチェーン、スターバックスがたくさんあります。
中国語では星巴克(シンバークゥ)と言います。場所によっては、100メーター置きに店舗があったり、ショッピングモールの一階と二階に店舗が入っていたりもします。
そして、日本と同じ様に「MacBook」を広げたノマドワーカーや、最近では学生達でにぎわいを見せています。
平均価格が30―35元(日本円で約499―587円*)と中国の物価を考えると、少々お高いにも関わらずの人気です。
中国人はコーヒーが好きなのか?
中国人はそんなにコーヒーが好きなのかというと、実はそうでもありません。「コーヒーを飲むと眠れなくなるから飲めない」という人や、「ブラックコーヒーは苦くて無理」といった人は若者達を含め、日本よりも沢山いる様な気がします。
では、彼らはスターバックスで一体何を飲んでいるのでしょうか?それはコーヒー以外の飲み物、例えばフルーツジュースや、甘いシロップたっぷりのフラペチーノなどです。40〜50代の渋いおじさん達もジュースを飲んでいることがよくあります。
なので場所によっては、ブラックのドリップコーヒーを売っていない店舗があったり、エスプレッソを頼もうとすると店員が「これは量がとても少なくて、苦い飲み物ですよ」と忠告(?)してきたりします。
「はいはい、その少なくて苦いのが好きなんです」と思いながら、「それが欲しいんです」と伝えます。エスプレッソなんて、注文する人が少ないんでしょうね。
中国ならではのスターバックス
中国広州市には雰囲気が良く、中国ならではのスターバックスがいくつかあります。ネットで調べると大体「沙面岛(シャーミェンダオ)」のスターバックスが、その筆頭として紹介されています。
沙面岛は、広州市有数の観光地です。かつてイギリスやフランスの租界があった場所で、今でも西洋風の建物が建ち並んでいます。
この島自体が、西洋文化と中国文化が融合していて不思議な雰囲気で、そこにあるスターバックスも外観を含め、確かに面白い雰囲気が楽しめると思います。観光で広州市に来られた方はぜひ行ってみてください。
観光ではなく出張などで広州市に来られている場合、沙面岛は週末以外は行く機会が無いかもしれません。場所も、日系企業が沢山あるオフィス街からは少し離れています。
ですので、今回は広州市の中心街からそれほど遠くなく、地下鉄近くのスターバックスを紹介してみたいと思います。
星巴克(中三路店)
- 住所:广州市越秀区中山三路2号
- 営業時間:8:00―21:00
地下鉄1号線沿いの烈士陵园(リエシーリンユェン)駅のC口を出ると、すぐ見えるのがこのスターバックス。外装が独特の良い雰囲気を醸し出しています。
窓も、ステンドガラス風でとても良い雰囲気です。以前はバーだったようで、夜になるとライトアップされ、また雰囲気が変わります。
ここの店舗は4階まであり、一階は稀少な「スターバックスリザーブ」です。コーヒー豆にこだわりと興味がある方は是非行ってみてください!
2階には普通のスターバックスのカウンターが有り、ケーキやパンはここで売っています。男女共用ですが、トイレもこの階にあります。
3階は、大きなテーブルが真ん中にドーンとあり、その他にも座り心地の良いソファー席がそれなりに沢山あります。真ん中のテーブル席は足下に電源があるので、ノマドワーカーやパソコンを持ち込んでいる学生に人気の席です。
3階には貸切のできる小部屋もあり、便利なことにトイレも付いています。
この部屋は、会議などで使える様に真ん中にテーブルがあり、10人程入ることができます。前もって予約をしておけば、1人ワンドリンクで特に使用料など払う必要が無く貸切ができる様です。
時々普通に開放されている時があり、ここにいる人は主にパソコンをいじっている場合が多いので比較的静かで、集中して本を読んだり、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
4階には謎のスペースがあります。画廊の様ですが、この時は閉まっていて入ることはできませんでした。
星巴克(东风文德广场店)
- 住所:广州市越秀区文德北路68号文德广场1层
- 営業時間:7:00―23:00
この店舗がある通りは、絵を売っているお店が軒を連ねています。
お店の中にも、こんな絵が壁に描いてあったりしてどこか芸術的な雰囲気を感じます。店内は天井が高く開放感があって居心地が良いです。ただ、エアコンがかなり効いていて、最初は涼しくて良いのですが、30分もすると寒くなってきます。
広州市の気候は蒸し暑い夏が長いので、ガンガンにエアコンが効いているお店が沢山あります。寒くなってきたら店先のテラス席があるので、そこに移動すると良いと思います。でもここも、一応屋内です。吹き抜けになっていて、天井の一部分が開いています。
こんな風に。ここもなかなか開放感があって良いスポットです。ただ喫煙できる場所でもあるので、タバコの副流煙を気にする人は注意が必要かもしれません。
まとめ
広州市では大手コーヒーショップを含め、お洒落なカフェが至るところにあります。徐々にコーヒー文化が浸透し始めていると言えるでしょう。自分のお気に入りの雰囲気や味のお店を見つけるのも、週末の楽しみの1つだと思います。
お金を出せば普通に美味しいものが飲めますので、コーヒー中毒の方はご安心ください。コストを抑えたい場合、コーヒー豆を買って自分で納得がいく様に淹れるのも良いと思います。
私は以前、日本に帰るたびに大量のコーヒー豆を中国に持って来ていましたが、最近では、中国でもネットで美味しい豆を買うことができる様です。いきなり飛び込みで買うよりも、日本人の友達から評判を聞いてから買った方が良いでしょう。
外で中国独特の雰囲気に浸りながら飲むも良し、豆を買って自分で香りなどを楽しみながら淹れるも良し、中国でも素敵なコーヒーライフを楽しんでください。(*2017年現在のレートです)
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