スイスといえばチーズ!チーズフォンデュやラクレットは言わずと知れたスイスの伝統料理です。
実はスイスには4つの文化圏が存在します。それはドイツ語圏、フランス語圏、イタリア語圏と最後にロマンシュ語圏です。やはり食べ物は文化の影響を受けるものです。料理や調理法はもちろんのこと、チーズの種類も文化圏ごとに特徴が出ます。
今回はフランス語圏に属するグリュイエールのチーズと街をご紹介いたします!※1フラン=111.7円
グリュイエール基本情報
グリュイエールはスイス西部のフリブール州に属するフランス語圏の町です。人口は約2,000人、中世のかわいらしい雰囲気が残る小さな町です。
歴史的なお城や有名なチーズ工場など、スイスの首都ベルンや国際都市ジュネーブからの日帰り旅行先としても人気があります。山に囲まれた田園風景や、丘の上で草を食べている牛たちに癒されること間違いなしのスポットです。
アクセス
ベルン中央駅からフリブール(Fribourg)行きの電車で20分。フリブール駅から30分おきに運航しているビュール(Bulle)行き電車で40分。ビュール駅からはモントボボン(Montbovon)行きのローカル電車に乗りグリュイエール(Gruyères)へ。
スイス国内の移動の時はこちらのサイトで検索すると便利です。サイト内ではチケットを買うこともできます。
グリュイエールチーズとは?
みなさんは何種類のチーズの名前を頭に思い描くことができますか。世界中には、原料や製法の違いによって1,000種類以上のチーズがあると言われています。
酪農国家スイスでは、大昔のローマ時代からチーズを作っていたという記録があります。そして現在では、スイス国内だけで数百種のチーズがあるそうです。
数ある種類の中でも人気を誇っているチーズが、今回ご紹介するグリュイエールチーズなのです。スイス国内ではエメンタールチーズについで2番目に多く生産されています。
カマンベールやモッツァレラのような柔らかいタイプとは違い、ハードタイプに分類され、12世紀から作られている長い歴史をもつチーズです。
気になる値段
大きさは直径約60cm、重さ約40kgの円盤型で、1つのグリュイエールチーズを作るのに500リットルもの牛乳が使用されています。
気になる味はというと、クリーミーでコクがありやや酸味があります。一般的な食べ方は、スイスを代表する料理である「チーズフォンデュ」です。
本場のチーズフォンデュは白ワインが入っており、グリュイエールチーズとワインのマッチングは最高です!
フォンデュだけでなくグラタンやキッシュ、ラクレットにももってこいのチーズです。もちろん、そのままおやつ代わりに食べても美味しいですよ!
グリュイエールのチーズ工場を見学してみよう!
グリュイエールの町とチーズについてざっくり学んだところで、さらにチーズへの興味が湧いた!チーズってどんな風に作られているのかもっと知りたい!と思った方におすすめの場所をご紹介します。
グリュイエールにあるチーズ工場です。このチーズ工場には、スイス国内だけでなく世界中から多くの観光客が集まってきます。
場所はグリュイエール駅を出たところにある道路をはさんですぐ目の前で、道に迷う余地もありません。中に入った途端にチーズの香りに包まれます。
入場料は大人7スイスフラン、学生なら6スイスフランと、スイスの観光施設の中ではかなりお手軽価格です。その上、この入場料の中にオーディオガイドと3種類のグリュイエールチーズの食べ比べセットが含まれています!
オーディオガイドは19もの言語に対応しており、日本語もあるので英語やフランス語が苦手でも問題はありません。
こちらが入場料を払ったときにもらえるチーズです。左から6ヶ月、8ヶ月、10ヶ月と熟成期間が違います。味は、自分で実際に工場に足を運んで確かめてみるのが一番いいと思います!
中へ進んでいくと壁いっぱいにチーズが作られる工程の説明があり、チーズの原料となる牛乳を出してくれる牛の生態についても、オーディオガイドを聴きながら学ぶことができます。
工場の中でも多くの人が足を止めるところは、1日2回行われるチーズ作りの工程を見学できるスペースです。ここでは、牛乳が入った大きな鍋をかき混ぜる様子や、チーズの原型を作るためのプレス機などを見ることができます。
全てを見学し終わったら、いよいよ本格的なチーズ料理が食べたくなりませんか?実はこの施設には、工場だけでなくレストランも併設されているんです!
レストラン内のイスはとてもスイスらしいデザインで、雰囲気もスイスらしくなっています。
このレストランで食べたチーズだけじゃ物足りない!家でも食べたい!という方は、レストランの向かいにあるお土産コーナーでチーズを購入されてはいかがでしょうか。
チーズだけでなくスイスのチョコレートや小物、フォンデュ用の機械なども売っています。
工場を出る前に、受付横にあるチーズがずらっと陳列・熟成されている倉庫の中を見ることを忘れないようにしましょう!
基本情報
- 名称:La Maison du Gruyère (メゾン・ド・グリュイエール)
- 住所:La Maison du Gruyère, Place de la Gare 3, 1663 Pringy
- アクセス:グリュイエール駅 目の前
- 営業時間:6月~9月 9:00~18:30、10月~5月 9:00~18:00 (入場は閉館30分前まで)
- 電話番号:+41 (0)26 921 84 00
グリュイエールの町
せっかくグリュイエールまで来たのなら、チーズ工場だけではもったいないです。町並みも十分楽しむことができます!
工場を出て少し坂道を登っていくと丘があり、間近で牛を見ることができます。
ここにいる牛たちはカウベルをつけています。いかにも”スイスらしい”光景であると言えます。
丘をさらに上がり城壁のようなものを通り抜けると、そこには小さな石畳と、どこを見てもお花があるかわいらしい町並みが広がっています。
かわいい装飾がついたレストランの看板や、噴水。窓際で気持ちよさそうに眠っている猫ちゃん。非常にのどかな雰囲気があり、時間がゆっくりと過ぎていくようです。
スイスの噴水の水はきれいなのでペットボトルに注いで、水分補給をこまめにしながら町全体を散策してみてはどうでしょうか。
グリュイエール周辺のおすすめスポット
グリュイエールは小さい町ですが、見どころがまだまだあります。せっかく行ったからには見逃してはもったいない!ということでおすすめスポットをご紹介いたします。
その1
上の写真はグリュイエールの、とあるところから撮影されたものです。きれいなお花が咲いているのがお分かりいただけるでしょうか。なんとここはグリュイエール城の中なんです!
グリュイエール城は13世紀に建てられた城で、スイス内ではモントルーにあるシヨン城に次いで2番目に来場者が多く人気があります。3階部分が博物館になっており、部屋の様子や木彫りの家具、絵画などを近くで見ることが出来ます。
基本情報
- 名称:Château de Gruyères
- 住所:La Gruyère Tourisme, Rue du Bourg 1, Case postale 123, 1663 Gruyères
- アクセス:グリュイエール駅から徒歩20分
- 営業時間:夏期(4月~10月)9:00~18:00, 冬期(11月~3月) 10:00~17:00
- 電話番号: +41 (0)848 424 424
- 公式サイト:https://www.chateau-gruyeres.ch/
その2
この写真を一目見て何の場所かわかる人は少ないのではないでしょうか。筆者もこの建物の前に来てもわからなかった一人です。
実はここ、映画『エイリアン』の生みの親であるH.R.ギーガーの博物館なのです。映画のために描かれたデッサンや、ギーガーがコレクションしていたアート作品など滅多に見られないものが展示してあります。
博物館の向かいには2003年にバーがオープンしました。内装に非常にこだわっており、壁やイスなどあたり一面ギーガーの独創的な世界に包まれながら、軽食やドリンクを楽しむことができます。
基本情報
- 名称:HR Giger Museum
- 住所:Château St. Germain, 1663 Gruyères
- アクセス:グリュイエール駅から徒歩15分
- 営業時間:4月〜10月 10:00〜18:00, 11月〜3月 水曜〜金曜13:00〜17:00, 土曜・日曜10:00〜18:00
- 電話番号:+41 (0)26 921 22 00
- 公式サイト:http://www.hrgigermuseum.com/
まとめ
チーズが大好き!本場の味が知りたい!とスイスに来られる方におすすめのグリュイエールの紹介はいかがでしたか?
チーズのふるさとと言われるだけあってグリュイエールはチーズ好きな方にはぜひ訪れてもらいたいコアなスポットです。町の様子はかわいらしく、それでいて牛がいたり野原が広がっていたりするスイスらしい景色も十二分に楽しむことが出来ます。
チーズ工場やお城などを訪問しつつ、レストランでチーズ料理を口にすれば、きっとあなたのお気に入りの町になること間違いなしです!
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