私は今、カンボジアのシェムリアップ州で働き、生活しています。大学時代にカンボジアへ住むことを願うようになり、思いもかけずそれが大学を出て1年後には実現しました。
日本で就職しないままカンボジアへ渡ることになったわけですが、その決断には不安もありました。悩んだ結果、「今自分を縛るものは何もない」と、夢だったカンボジア渡航を決めることに。
そのきっかけ、理由、目的とは?在住5年目の今、改めて振り返ってみました。
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カンボジアに興味を持ったきっかけはサーカス公演
「カンボジア人がやってるサーカスが今度公演に来るらしいよ」
それが全ての始まりでした。当時私は大学2年生、夏休みの真っ最中。まさか、カンボジアに住むことになるなんて。その時の私は知る由もありませんでした。
「世界遺産が有名だけど、まだ貧しくて大変そうな国だな」
カンボジアについてこのようなイメージしかなかったとはいえ、カンボジア人に日本で会える機会なんてめったにないだろうなとも同時に思い、公演期間中のボランティアスタッフを申し出ました。
ちょっとした好奇心だったのですが、それがなければ今カンボジアで働いている自分はいなかったでしょう。
カンボジア人の底抜けな明るさに魅了され移住を考える
地元でサーカス団に会って半年後。私は夜のプノンペンをタクシーでホテルまで移動していました。
「皆はどんな環境で生まれ育ったんだろう。それを自分の目で見てみたい」
私をここへ向かわせたのは、陽気で人懐こい、でもどこか恥ずかしがりなところもあるカンボジア人でした。カンボジアは前述の通り暗い印象の国だっただけに、底抜けに明るい彼らに会ったことは私にとって大きなインパクトを残したのです。
移住のことばかり考えていたらチャンスが
短い時間でカンボジア人の明るさに魅せられた私はその後、大学の長期休みを使ってカンボジアを毎年訪れるように。それからというもの、大学4年生を迎えても就職活動など頭になく、代わりに「どうすればカンボジアに行けるか、そこで生活ができるか」を文字通り毎日考えていました。
月日は経ち、大学を卒業して1年後、友人がカンボジアで運営していた日本語教室を引き継いで学生に日本語を教えないかという話をもらい、渡航が決まりました。そして偶然にもその日本語教室があるのは、サーカス団が拠点としている町と同じだったのです。
自分でもまさかこんなに早くカンボジアへの移住が叶うとは想像していなかったものの、「思っていることは実現する」というどこかで聞いた言葉を身をもって実感したのでした。
カンボジアに住んでみて何がそんなにいいのか確かめたかった
カンボジアにどうしても住みたいと思う一方で、周りから「なんでそんなにカンボジアがいいの?」と聞かれると、うまく答えられない自分がいました。強いて言えば「好きだから」。
今思えば、ただ住みたいというのにそんなに確かな理由はなくてもよかったのかもしれません。
不安を抱えながらも、とにかく決断
ただ、当時は、果たしてそれだけで海外へ移住できるのか、してもいいものなのか……。“就活をせずに海外へ飛び出す”という、いうなれば世間のレールを外れた道を進んでいいものかどうか、自分の決断だったとはいえ、不安な部分があったのです。
「住んでみれば嫌なところも必ず見ることになるはず。それですぐに音を上げて日本へ戻るなら、その程度の”好き”だったのだろう。なんで自分がカンボジアにこだわるのか、住んで確かめたい」
渡航の日が近づくにつれてそう考えるようになりました。
移住して思う「カンボジアの良さを日本の人に伝えたい」
カンボジア人と出会い、ここに来てみて、日本にはカンボジアの良いところが伝わっていないと感じました。
- 本やインターネットで目にするカンボジアにはほとんど”貧困”がセットでついてくる
- カンボジアに行ってくるといえば「地雷は大丈夫なの!?」と心配される
カンボジアに関心を持ち始めて以来、自分が好きになった人たちや国がそんな風にしか知られていないのが悲しいと感じていました。
一方で、それならカンボジア好きな私が窓口になって、カンボジアを知らない人にここがどんなところなのかを発信して、カンボジアに興味を持ってもらえばいいのではないか?ならば、自分がまずそこに住んでカンボジアをよく知らなくてはいけない、カンボジア人と同じ季節や時間の流れの中に身を置きたい、という思いが芽生え始めたのです。
全てのきっかけとなったサーカス団で働くことに
縁は異なもの味なもの……とはこのことでしょうか。カンボジアに移って1年が経とうかというころ、私が日本で出会ったサーカス団で仕事をしないかという話が舞い込んできたのです。
そして、今はそのサーカスを人に広める仕事をしています。大学生のころの私に会いに行ってこの話をしたら……。目を丸くするに違いありません。
地元紙でのコラム執筆の機会も
その後、地元の地方紙で「こんなとこだよ!カンボジア」というコラムを執筆できることになりました。はじめはサーカスのことを特集記事にしてほしいという私のお願いだったのですが、「現地に住んでいるのだから、そこから書いてみてはどうでしょう」と提案していただいたのです。
素人の私が新聞にコラムなんて、と恐縮したのですが、カンボジアのことを広く発信する機会をいただけたことが嬉しく、二つ返事で引き受けました。ここに住んで見聞きしたこと、体験したこと、考えたことをもとに、カンボジアを好きになってもらおうという思いで、2年執筆を続けさせてもらっています。
カンボジアでの暮らしはストレスも含めて愛すべきもの
「もう何年住んでるの?いつ日本に帰るの?」
カンボジア在住5年目、この質問に答えるのが日常茶飯事になりました。特に何年いようと決めてきたわけではありませんが、実際にここまで月日が過ぎて今もここにいることに、自分自身驚いています。
思っていたとおり、住んでみて初めて分かること=ストレスに感じることはたくさんあります。雨季前のうだるような暑さ、ほこりっぽい道路、停電、おせっかいなカンボジア人……。
そして、もちろん日本が恋しくなる日もしょっちゅうです。しかし、それらすべてを含めて、なんだかんだとこの暮らしを心の底では気に入っているんだなぁと、これを書いている今、スコールを窓の外に眺めながらしみじみと思うのです。
まとめ~本当にやりたいことをあきらめなくてよかった
カンボジア人と日本で出会ってから今日までの時間が遠い昔に感じられるほど、ここでの生活は想像していた以上に充実しています。
特に、こうしてカンボジアから日本の皆さんへ向けてこの国やここでの生活について発信できていることで、「カンボジアに住みたい」という自分の心の声を聴いてよかったと感じています。
海外に住んでみたいという思いはあるけれど、なかなか決められない……という方は、不安なことも含めてもう一度自分の思いを確かめてみてはいかがでしょうか。
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