海外で働きたいという夢を抱いたことはありませんか?日々、教員として暮らしている中でも「いつか海外に出たい」とふと思うことはありませんか?
しかしながら、今のキャリアを捨てて、海外に一歩踏み出すことは不安ではないですか。私もそうでした。
しかし、実は駐在員が多数住む海外では、教員(小学校教諭、幼稚園教諭)として働く求人がたくさんあります。海外移住の夢とキャリアの両方を叶えることができる方法をご紹介します。
教員として海外で働く3つの方法
英語も流暢ではなかったので、現地の言葉や英語が話せなくても応募できるという条件で求人を探しました。なおかつ自分が取得した小学校教諭と幼稚園教諭免許を生かした職業が条件でした。
私が海外で働く前に調べた方法は3つあります。1つ目は「青年海外協力隊として派遣」、2つ目は「海外にある日系幼稚園で勤務」、3つ目は「日本人学校の教員」です。
それぞれの方法によって、勤務地の特徴、給与、経験の有無、応募条件などが異なるので、それぞれ詳しく紹介していきたいと思います。私自身は、2つ目の「日本人学校の教員」を選んで3年間タイのバンコクで勤務しました。
青年海外協力隊として派遣されるには
アジア、アフリカ、中南米、大洋州、中東、欧州地域の人々のために、自分の持っている技術や経験を生かしてみたいという人を派遣するJICA(独立行政法人国際協力機構)が実施するボランティア事業です。
教育関連では、スポーツ全般、理科教育、小学校教育、幼児教育、障害児支援などの職種があります。
勤務期間は原則2年で、春と秋の年2回募集があります。一方、1年未満の短期派遣は、年4回募集しています。
20歳~39歳の方は青年海外協力隊、日系社会青年海外協力隊として、40歳~69歳の方はシニア海外協力隊、日経社会シニア海外協力隊として応募できます。
また報酬については、現地での生活費用と、準備費用や帰国後の社会復帰費用が日本の口座に振り込まれます。派遣前には70日間の語学研修があるので安心です。
JICAのボランティアに興味がある方はこちら
海外の幼稚園で働くには
後述の日本人学校と似ているのですが、日本人駐在員が多いエリア(中国、台湾、東南アジア、中南米など)には、日本人の子どもが通う日系幼稚園が多数あります。私が住むバンコクには、中心地に日系幼稚園が10園以上あります。
日本人の同僚がたくさんいて日本と変わらない環境で働ける日系幼稚園もあれば、同僚はタイ人や欧米人というインターナショナル校に併設された園もあります。
ウェブサイトで応募したのちスカイプ(Skype)で面接するなど、日本に居ながら転職活動を行い、就職が決まってから現地に向かうこともできます。
また、国によっては、後述の日本人学校に併設された幼稚園もあるので、詳しくは下記をご覧ください。
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日本人学校の教員として働く2つの方法
世界各地にある在外教育施設(日本人学校・補習校)で勤務する方法としては、派遣教員と学校採用教員の2種類があります。現在、日本人学校は50か国・1地域に89校、補習校は52か国・1地域に205校が設置されています。
派遣教員とは
主に、教員採用試験に合格し、経験を積んだ教員の中から各都道府県等の教育委員会によって選ばれ派遣される教員です。
基本的には約2~3年の任期で派遣されますが、所属元である各都道府県等に身分を残したまま、文部科学省の委託を受けて派遣されます。20~60代まで幅広い年齢層の教員が派遣されます。
家庭がある教員は、家族と一緒に派遣されており、同じ学校の中に親子がいるという日本では珍しい状況も見られます。勤務先は世界各地に派遣される可能性がありますが、教員が必要なアジア、東南アジアに派遣されることが多いです。
学校採用教員とは
公益財団法人「海外子女教育振興財団」が、毎年2回(夏・冬)実施する教職員雇用支援に応募して、各在外教育施設と直接契約する教員です。
採用に当たっては書類選考後、各在外教育施設から日本に来ている校長や採用担当者と面接をします。面接は東京で行われ、募集をかけている全学校の面接が同じ日に行われます。
夏の募集では希望の学校が選べますが、冬の募集では勤務地を希望することはできません。
こちらの募集は教員免許を取得済み、もしくは取得見込みの方でも応募できるので、卒業を控えた未経験の大学生や臨時採用講師として勤務する人でも応募することができます。
基本的には多数の教員を必要とするアジア、東南アジアの学校に派遣されますが、中南米や欧米も稀に募集がかかることがあります。私はこちらの応募で学校採用教員として勤務していました。
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学校採用教員として勤務した私の体験
勤務地の治安や環境にもよりますが、比較的恵まれた環境で給与は月々10万バーツ程度でボーナスは年に2回いただけました。
また、先輩や同僚も文部科学省から派遣された志の高い教員が多く、研修や先輩方の授業を見せていただく機会も多かったので、教員として大きく成長することができました。
夏、冬、春の長期休みには日本へ一時帰国したり、海外旅行に行ったりすることもできました。ただ、非常に恵まれた環境だったため海外で働いているという実感はあまりなく、勤務した3年間は現地の言葉もほとんど話す機会がありませんでした。
日本人が住んでいるエリアが非常に狭いので、児童が同じ建物に住んでいたり、日系スーパーに行くと教え子に会ったりと少し閉塞感もありましたが、休みの日には郊外へ出かけたりと過ごし方を工夫することで改善できました。
まとめ
私は海外で働き始める1年半前から少しずつ情報を集めていき、夢が叶いました。
日本人学校にしても日系幼稚園にしても、だいたいが駐在家庭に合わせて日本と同じ学期制度になっているので4月から勤務が始まる場合が多いです。
上記で紹介した以外にも語学が堪能な場合などはインターナショナル校の教員などの募集も見つかることがあります。
まずは、現地に行く前にしっかりと求人情報などを調べてみることから始めてみてはいかがでしょうか。
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