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中国では余った料理を持ち帰る!打包(持ち帰り)文化とは?

中華料理

外食で思わず頼み過ぎて残してしまい、勿体ないと思いつつ、後ろ髪をひかれる思いで席を立った、なんて経験はないでしょうか。

日本に住んでいたころ、残った料理を持ち帰れるかな、なんて考えたことすらなかった筆者。中国で普通に持ち帰っている人を見て、カルチャーショックを受けた思い出があります。

今回は中国大連で筆者が経験した「余った料理の持ち帰り文化」についてご紹介します。

目次

中華料理は出てくる量がとにかく多い!

中華料理

最近は外資系の飲食店も増えているため、一概には言えませんが、中国で外食をすると、一つの料理の量が半端なく多いことに気がつきます。

大人数で食べに行く場合を除き、大量に余ってしまう、なんてこともしょっちゅうです。美味しいし、残すのももったいないですよね。

その為、余った料理を持ち帰るのは普通で、「打包(ダーバオ)」と言えば店員さんが専用の容器(タッパーなど)に入れてくれ、持ち帰ることができるのです。

この容器、以前は無料のところも多かったのですが、現在ではたいてい一つ1元くらいはかかります。お金がかかるだけあって、電子レンジOKの結構厚めの容器も多いです。

最初の頃は、余った料理を持ち帰ることがなんとなく恥ずかしくて躊躇しましたが、現在ではウキウキしながら持って帰れるようになりました。

中華料理はなんでそんなに量が多いの?

中華料理

しかし、なぜそもそも残すことがわかっているような量の中華料理がでてくるのでしょうか。

中国では食事マナーの一つに「招待された際、出された料理すべてを食べきってはいけない」というのがあります。「料理が少ない」「満足できない」と相手に暗に伝えることになるからです。

「残したら失礼」とする日本のマナーとは全く逆になりますよね。

その為、客人が食べる量を気にせず、満腹になって帰れるよう、自宅に招いた際は食べきれないほどの量を出し、レストランでは食べきれない量を注文します。そうして客人をおもてなしする風潮があります。

その結果、大量の料理が残ってしまう、という光景をあちらこちらで目にすることとなります。

中国においても「残しては失礼」と日本の感覚でいた筆者。

中国人の家でごちそうになる際、「もっと食べて、もっと食べて」と出される料理に手を付けないことは申し訳なく、頑張って食べ進むのですが、食べても食べても一向に減らず、追加でどんどんと料理が出てくることに、最初のうちは嬉しいと感じる気持ちとともに、ひどく苦しい思いを繰り返していました。

そんな気持ちで食べることが逆に失礼では?と思い、現在ではもっぱら飲む方を優先し、自分のペースで食べる大切さを学びましたが……。

環境問題に力を入れている中国

中国

中国では2013年頃から「节水 节电 节粮」に力をいれています。水、電気、食べ物を大切に、ということですが、学校の作文や絵画などでも頻繁に取り上げられます。

そういったことから、環境問題が取り上げられる事が多い中国でも、たくさんのキャンペーンや教育が展開されていると感じます。

このようなキャンペーンや教育のお陰か、たいていは外資系の飲食チェーンにはなりますが、一皿の量が控えめの飲食店も増えてきました。

昔ながらの、レストランなどでは壁などに、頼みすぎて残すことが無いよう、お願いする文章なども見かけるようになりました。

また、この10年で経済が劇的に成長し、生活にゆとりが出てきたことから、「たくさんの量を満腹になるまで食べる」というより、「良いものを適度に食べる」というような考え方になってきているのではないかと特に若い層の人々を見て感じることもできます。

物価の上昇も確かにあるのですが、それ以上にそういった飲食店では、単価が高いなぁと感じることも多々あります。

中国では結婚式の料理でも持ち帰る

中華料理

結婚式に出席すると、これまた大量の料理が出てきます。テーブルに乗り切らず、皿と皿の上に料理を置かなければならないほどの量です。

料理の上に皿が乗るというのははっきり言って不衛生だと思いますが、これも慣れれば「わー、豪華!」と思えるくらい普通の光景になります。

楽しい披露宴が終わると、皿の上にはまだ大量の料理が残っています。これを、特に年配の方がタッパーやビニール袋などに入れて持ち帰ったりします。

タッパーはともかく、ビニール袋はちょっと文字通り「残飯」的な見た目になりますが、味は変わらないので良いのでしょう。筆者も残ったアワビやエビなどがもったいなくて、持って帰って美味しくいただいたことがあります。

まとめ

余らないように注文して食べるのも確かに大切ですが、その背景には文化的なものもあり、一概に良い悪いとも言えないですよね。

捨てるのではなく、きちんと持って帰って食べる人が多いのも、こういった背景から来ているのかもしれません。多く頼みすぎてしまったら、「打包」できるか聞いてみるといいかもしれませんね!

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この記事を書いた人

中国人と国際結婚した中国大連在住30代主婦。異国の地で「毎日を楽しむ」をモットーに自分探しの旅を続けています。

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