中国で仕事をする場合、多くの中国人と接する機会があります。中国では特に人間関係が重視されるため、仕事の内容の出来不出来と関係のないところでビジネスが動くことも多々あります。
今回は、中国での仕事やビジネスを円滑にするために知っておきたい4つの中国文化をご紹介したいと思います。
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中国のビジネス文化はメンツが死ぬほど大事
一番理解しなければいけないのは、中国における「面子」の重要度の高さです。
下の記事でも紹介していますが、中国では面子は「命より大事」とも言われ、中国人は面子を潰されることを何よりも嫌がります。これを知らずに正論を押し通そうとすると失敗することが多々あるので、ある意味、最も重要なファクターと言っても過言ではないでしょう。
以下に、中国人にとっての面子の大切さを示す例を挙げてみます。
例1:間違いを認めない
一度した主張は、たとえ途中で間違いに気づいても同僚や部下の前では撤回しません。面子が潰れるからです。ところが場所を変えて一対一で話すと、驚くほど素直に間違いを認めたりします。
中国では相手が面子を失わないように、時と場所を選んで対応することが大切です。とにかく中国人にとっての面子は重要なのです。
例2:謙遜を侮辱と受け取る
日本人が相手にプレッシャーを与えないためによく言う「つまらないものですが…」や「近くに来たもので…」という一言は、中国人には軽視・侮辱していると受け取られることがあります。
「あなたのために選びました」「あなたに会いに来ました」という言い方、姿勢を示すことが必要なのです。
過度に媚びを売る必要はありませんし、こちらも威厳を持って接するべきシチュエーションはありますが、彼らのスタンスを理解しておくことは、身の振り方を考える上でも大切なのです。
中国のビジネス文化は能力よりコネが重要
中国では、就職・昇進においてコネクションが欠かせません。どんなに成績優秀で技術が確かな人であっても、コネがなければ成功できないのです。
逆に、学生時代にどれだけ遊んでいても、家族や友人にコネがあれば将来は安泰という人もいます。
そのため、相手側のプロジェクトリーダーがチームの中で一番優秀かと言うと、必ずしもそうではない場合もあり得ます。相手のリーダーと話して決めたのに、あとから話が二転三転するという場合は、部下にもっと優秀な人材がいて、その人の意見が採用されたということも考えられます。
確かに困ったことではありますが、「中国はコネ社会」という現実を理解しておけば、対応策も立てやすいでしょう。
中国のビジネス文化では贈り物にタブーがある
ビジネスにおいて、関係を結ぶ際には贈り物が欠かせません。日本では「何が喜ばれるか、何を贈るべきか」と相手側の立場に立って考えますが、中国では贈る側の気持ちが重視されます。
中国人から「これをもらってどうしたらいいのだろう?」というものをいただくこともしばしばありますが、気持ちとしてしっかり受け取りましょう。
しかし、実際に贈る側になるときには注意が必要です。「贈ってはいけないもの」があり、知らなかったとしてもそれがきっかけで関係がうまくいかなくなることも十分にあり得るからです。
中国人への贈り物として適さないもの
- 不吉な言葉と同音:梨、置時計、靴、傘、扇子
- 特殊な意味または連想:緑の帽子(寝取られた夫の意味)、財布(変な勘繰り)、福の神(他人に福を送られると運気が下がる)
- 不吉な数字:死を連想させる「4」は避けるべき(逆に「9」(とこしえを意味)「8」(末広がり)が好まれる。また奇数よりも偶数が好まれる) など
これらは縁起が良くなかったり、嫌がられたりするものなので、贈り物には選ばないようにしましょう。
中国のビジネス文化では宴会・酒の席は関係づくりに不可欠
中国文化は酒文化と言ってもいいくらい、常に宴会や酒がビジネスの場にあります。最近では「下戸です」という中国人も増えてきましたが、やはり飲める人が活躍する場面は多々あります。
円卓を囲んでの宴会では、何度も何度も乾杯をします。ここで言う「乾杯」とは、文字通り「杯を空にする」という意味なので、一口だけ飲んでおしまい、という逃げは許されません。
気の利いたことが言える準備をしておこう
「我々の今後の協力関係に、乾杯!」など、一言添えて乾杯を順繰りしていくわけですが、ここで気の利いた一言を言えると場も盛り上がり、その盛り上がりが良好な関係作りにプラスに働いていくことが多いです。
酒が飲めない方、酒が苦手な方は、話題でポイントを稼ぎましょう。中国のビジネスマンには博識な方が多く、学生時代から様々な知識を身につけてきています。そこで共通点を見出すのはノリだけでは不可能です。
事前に準備しておいて、中国の歴史・地方の特産などのうんちくを披露する、中国の詩歌を詠ずるなどすれば、外国人なのにそれを語れるとは!という驚きを与え、中国文化へのリスペクトが伝わって喜ばれます。
困ったらアドバイスを求めてみよう
また、中国人は人に教えることが好きなので、たとえば「実は好きな中国人の女性がいて、どうやって落としたらいいかわからない」など話を振ると、日本人も中国の女性が好きなのか!とニコニコしながらアドバイスをくれ、仲良くなれたりします。
まとめ~まずは関心を持つことから
今後、中国で働くことを考えている方、中国でビジネスをしようと考えている方は、ぜひ中国文化そのものに関心を持って準備してみてください。
そうすれば、現地で中国人と良い関係を築く土壌作りができやすくなります。まずは相手の文化を知るところから始めてみましょう。
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