異国の地でその国の言葉を話せることは何よりも自分の世界を広げてくれます。
ミャンマー語と聞くと、日本では馴染みがないため、難しそうと身構えてしまいがちですが実は似ているところもあるのです。法則性を覚えてしまうのがコツです。
また、ミャンマーの文字も難解で、時に難しいパズルを解いているような気持ちになることもありますが、街中の看板の文字が読めたときの喜びはひとしおで、中学生の頃に英語を習ってアルファベットを理解して英語を読めた喜び以上のものがあります。
今回はそんな奥の深いミャンマー語の基本についてご紹介します。
ミャンマー語の勉強をするときに
私は、主人の海外赴任に伴い、現在はミャンマーで、ミャンマー人の先生の学校でミャンマー語を習っていますが、ミャンマーへの赴任前には主人と二人で自力でミャンマー語を勉強していました。
日本では書店に行けば、たいていの語学の参考書が複数の中から選べるのが当たり前となっています。
しかし、ミャンマー語を学ぼうとするとほんの数冊しか参考書がないのが現状です。他の言語に比べ、勉強しようと思ったときに、参考書が少ないという現実があります。
そのためか、いざ勉強しようと思ったときに、英語よりも非常に難解で、とっつきにくいというイメージがあるかと思います。
ミャンマー語の語順
まず第一に、ミャンマー語と日本語には共通点があり、似ているところがあるということを、皆さんにお伝えしたいと思います。
ミャンマー語の語順は日本語とほぼ同じなのです。日本語の「が」や「は」、「に」などと同じような助詞もあります。
基本的に日本語と同じような順序で単語をつなげればいいのです。さらに、ミャンマー語の動詞は語形変化しません。
終助詞などをつけて表現するだけなので面倒な語形変化を覚える必要はありません。
ミャンマー語の発音
ミャンマー語には、日本語の「アイウエオ」と同じようで違う発音をするものがあります。
「アイウ」は同じですが、「エ」と「オ」に関しては口を狭めて発音する「エ」、「オ」と口を大きく開けて発音する「エ」、「オ」があり、有気音と無気音を区別します。
さらに、声調に関しては、(1)高い音から低い音に急に落ちる、(2)低い音でそのまま、(3)高い音から低い音へゆっくり落ちる、(4)発音の最後で息を詰める、の4つがあります。
加えて、ヤンゴンの街中育ちのミャンマー人と地方育ちの方では発音が違うので、混乱することもあるかもしれません。
ミャンマー語の文字
ミャンマーの文字には基本の33文字というものがあります。カ行、サ行、タ行、パ行と並ぶミャンマーの文字は、ミャンマー語を勉強しようとした人なら誰もが一度は目にしたことがあるはず。
丸みを帯びた特徴的な文字です。
これは、覚えるしかありません。私も、ミャンマー語の先生に、暗記してくださいと言われ、自宅のキッチンの洗い場の前に文字の表を張って日々繰り返し覚えました。
また、文字を書くときですが、うまく書くためのコツは丸っこく書くことだそうです。ミャンマー人の先生の文字は確かに丸文字でかわいらしい印象がありました。
覚えて得するミャンマー語
数字
ミャンマーに旅行するにも、暮らすにしても覚えて損はないのが、数の数え方。ミャンマー語で1から10までは以下のように発音します。
- 1:ティッ
- 2:ニッ
- 3:トウン
- 4:レー
- 5:ンガー
- 6:チャウ
- 7:クニ
- 8:シッ
- 9:コー
- 10:タセー
この1から10までを覚えておけば、買い物のときにもずいぶん助かります。
また、1から10以外では、千と万では、同じ「タウン」という発音で、千の場合は平板のアクセントで平たく発音しますが、万の「タウン」は、初めの「タ」のアクセントを強く発音し、「ウン」を下げて発音します。
その違いを使い分けたり、聞き分けるのが非常に難しく、やり取りが困難だと感じることがありました。
その際には英語のthousandを使ったほうが無難なことも暮らしてみてわかりましたし、ミャンマーの人々も、こうしたミャンマー語と英語の使い分けについて理解してくれているという印象です。
あいさつ
ミャンマーにきたならば、挨拶はぜひ覚えて使いたいもの。ミャンマーでは、おはようございますも、こんにちはも、こんばんはも、一つの言葉で表します。
それが、「ミンガラーバー(こんにちは)」です。このミンガラーバーは一日中使えてとても便利。もともとは、幸せになるように、幸せであるように、という意味からきていると、ミャンマー語の先生に習いました。
さらに、感謝の気持ちを表す、「チェーズーティンバーデー(ありがとうございます)」も覚えておくと、コミュニケーションが取りやすいはずです。
長すぎて覚えられないという方には、ありがとうという意味の簡単な言葉「チェーズーベー」だけでも、ぜひ覚えて使ってみてください。
覚えておきたいフレーズ
続いては、日常で覚えておきたいフレーズです。
外国でトイレの場所を聞きたいときに言葉が出てこなくて困った経験はありませんか?
ミャンマー語ではこのようにききましょう。「エインダーベマレ?(トイレはどこですか?)」。
そうすれば、親切な人の多いミャンマー人はすぐに理解して教えてくれるでしょう。
また、ミャンマーでの買い物の際に「いくらですか?」と聞きたいとき、英語で聞いても外国人に慣れていないと、通じない場合があります。その時には「ベラウッレー?(いくらですか?)」と聞いてみましょう。
おすすめの参考書
日本で売っている数少ないミャンマー語の参考書の中でも、ミャンマーに来てからも使用している役に立つ参考書をご紹介します。
まず、「旅の指さし会話帳ミャンマー」(株式会社情報センター出版局)は、文字通り指さしして、会話が成り立つよう、イラストが多用され、ミャンマー語を学べるので、飽きずに学べる貴重な参考書です。
ミャンマーに来てからも、持ち歩いて、英語がなかなか通じない地元の人御用達の市場などで、指さしして使うなど、長く愛用しています。
次におすすめなのが、「ミャンマー語が面白いほど身につく本」(中経出版)です。
こちらはCDもついており、発音も学べます。また、空港からホテル、レストラン、タクシーなどシーン別のフレーズも紹介されているページもあり、様々なシーンで活用できます。
この2冊に共通して言えるのは、コンパクトで、持ち運びもでき、かわいいイラストもあって、親しみやすい印象が持てることです。他にも参考書を買いましたが、この2冊はずっと手元に置いて、活用しているのでおすすめです。
まとめ
ミャンマーの文字はなかなかとっつきにくいイメージで、大人になってから新しい言語を覚えることは大変なのによりきついというイメージがあるのが、世の中の大多数のイメージだと思います。
私も、ミャンマーに来て8カ月。正直言葉については苦労しています。
しかし、ミャンマー語を覚えて、ミャンマーの人々と、少しでもコミュニケーションが図れた時、言葉を交わして、ににこやかに笑みを返しあうとき、その苦労を忘れる喜びがあります。
また、少しでもミャンマー語を覚えて、話せるということは、ミャンマー語が少しはわかる外国人というように認知され、ぼったくりなどからも身を守る武器にもなることを、ミャンマーの暮らしの中でたびたび経験してきました。
さらに、日本でも、外国の方が日本語で会話するのを見ると、頑張って自分の国の言葉を覚えようとしてくれているのだな、という温かい目で見守りたい気持ちになりますよね。
ミャンマーの人も同じように、ミャンマー語を少しでも話すと、温かく見守ってくれたり喜んでくれるのがわかります。
確かに難しいミャンマー語。でも、ミャンマーに触れたい気持ちを持ったならば、ぜひいくつかでも言葉を覚えて、ミャンマーの人々と言葉を交わしてみることをおすすめします。
きっと通じあえたときには、その努力の何倍もの喜びが帰ってくることでしょう。
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