海外で留学したり働いたりするときに一番気になるのはその国の医療制度ではないでしょうか。健康なときはいいですが、万が一に備えて医療制度についても詳しくなっておきたいですよね。
カナダはお隣のアメリカに比べて医療保険制度がしっかりしているので、保険にさえしっかり加入していれば料金の面では日本よりも安心して病院にかかることができます。
オンタリオ州健康保険(OHIP)に加入していれば、歯科と眼科を除いて基本無料です。万が一入院をすることになっても無料なんですよ。しかし!その病院の制度が日本とはだいぶ違います。
日本では風邪を引いたかなぁぐらいでもすぐに病院にかかることができますが、カナダでは紹介状がないといけません。じゃ、その紹介状はどこから?……などなど、病院に関する基本をご紹介します。
カナダの医療制度ファミリードクター
日本では上に書いたように総合病院に直接行くことができますが、カナダではファミリードクター制度が採られています。かかりつけの先生というイメージでしょうか。
ですから、何か体に異変を感じたり、定期健診をするのは全てこの先生のところです。そして、何か問題があったときには、総合病院の専門医に紹介状を書いてもらうという流れです。
メリット
メリットとしては、ファミリードクターの先生が情報を一括してもっているので、今までの病歴と照らし合わせて判断をしてもらえる点があると思います。
デメリット
デメリットとしては、総合病院の専門医に会うまで時間がかかるという点です。私が妊娠したときですが、まずはファミリードクターで血液検査をして妊娠が確定してから総合病院の産婦人科の医師に会うまで1ヶ月半ほどかかりました。
その間はもちろんエコーも受けることもできないし、つわりも始まるしと不安な日々だったのを覚えています。出産まで入院費用を含めて一切医療費がかからないのはありがたいのですが、この待ち時間だけはいつまで経っても慣れることができません。
ファミリードクターを探すのは結構難しい!
すべての病気の入り口となるファミリードクターですが、新規の患者を受け入れてくれるところを探すのが結構難しいです。
医師協会サイトをチェック
単純にファミリードクターの数が足りない状況にあるので、移民するなどをして新しくドクターを探している人は、知人を通じて紹介してもらったり、オンタリオ州の医師協会のサイトをこまめにチェックすることが必要です。
私の場合は結婚をしたときに夫の家族がかかっているファミリードクターに交渉をして見てもらえることになりましたが、家族であっても断られたという友人もいます。
ファミリードクターがいない場合は?
カナダに到着してすぐの場合はファミリードクターがいませんよね。じゃ、総合病院に行くことができないのかというと、もちろんそうではありません。
ウォークインクリニックを利用
ファミリードクターのようにかかりつけではなく、誰でも行くことが出来るクリニックが街中に結構あります。名前をウォークインクリニック(Walk-in Clinic)と言います。
ここは、ファミリードクターのように予約を取らなくても(というよりも基本は取れません)、来た患者を病状や保険の有無に関係なく、順番に見てくれるところです。
ファミリードクターを経て専門医にかかるか、ウォークインクリニックを経て専門医にかかるかの違いだけです。
ウォークインクリニックは待ち時間が長い
ただ、このウォークインですが、問題は待ち時間。基本的に予約はできませんから混んでいる時間だと2時間ぐらい待つこともあります。体調が悪くて行っているわけですから、この待ち時間は結構大変です。
また、総合病院の専門医の場合は事前にウェブサイトで評判をチェックすることができますが、ウォークインクリニックの場合はシフト制でいろんな先生が勤務していますから、どんな先生に当たるか分かりません。
引っ越しが決まったら大家さんや近所の人に近くのウォークインクリニックの評判を聞いておくのもいいですね。
まとめ
医療制度は国や市によって違うため、初めは戸惑うことも多いと思います。言葉の問題もあって、私も初めは何から始めたらいいのか…といった感じでした。
日本のほうがいいなぁと愚痴っていたのも初めのうち、今はカナダの制度も悪くないと感じています。カナダに到着したらまずは評判のよさそうなウォークインクリニックを見つけるところからスタートしてください!
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