海外生活も長くなり、現地の知り合いが増えてくると、「一度うちにご飯にでも食べに来てよ」と招かれる機会も出てきます。
今回は、オーストラリア在住歴十数年の私の実体験に基づいた、オーストラリアでお宅に招かれたときの訪問の心構え、喜ばれる手土産などについてご紹介します。
ホームパーティは開くだけで満足?
パーティー大好きなオーストラリア人
お誕生日会に新居のお披露目パーティ、退職記念やベビーシャワー(臨月の妊婦さんを囲むパーティ)など、何かにつけてパーティを開くことが大好きなオーストラリア人。
わたしも今まで、数々のホームパーティに招かれてきましたが、パーティから帰ってくるたび、なんとも言えないモヤモヤ感が残っていました。
そして、こちらで知り合った日本人の知り合いとも話しあった結果わかったことは、「オーストラリア人主催のホームパーティは、たくさんの人を招待することだけに意義がある」ということです。
例えば、日本人がホームパーティを開くとなると、誰を招待するのか、何人来るのか、食事は何を出すのか、アレルギーのある人は来るのか、などなど、パーティを開くにあたって、たくさんのことを考え、計画すると思います。
そして、招待客みんなに楽しんでもらえるよう、パーティ中も一生懸命走り回り、自分は全くパーティを楽しんでゆっくりする時間がない人が多いのではないでしょうか。
オーストラリア人は自己満足することが大切
しかし、オーストラリア人の場合、とりあえず知り合いみんなに声をかけて、それで自己満足して終了する人がほとんどのようです。
つまり、その日誰が来るのか、主催者側も把握しておらず、ビールやお菓子など、自分が食べたいものを出して、「ああ、みんなで騒げて楽しかった」と自己満足にふけって終わりなのです。
招待客が雰囲気になじめずに、ポツンと一人立っていようが、食べ物がなくて困っていようが、知らん顔の主催者が残念ながら多いのが現状です。
なので、招待された側が一生懸命パーティの輪に入り、楽しむ努力をしないといけない、というわけです。
こういった派手で自己満足な「パーティ文化」のない日本人にとっては、本当に苦痛の時間でしかないように思います。
オーストラリアでは超個人主義がいいところ?
「超個人主義で回りが見えない」性格の人が多いオーストラリア人。彼らの主催するホームパーティは、日本人から見ると、非常に利己的で自己満足な集まりに感じてしまいます。
しかし、裏を返せば、「フレンドリーで、根に持たない」性格でもあります。
ですので、初対面の人でも気さくに「うちに遊びにおいでよ!」と誘ってくれますし、日本人特有の「手土産」を持って行かなくても、何も悪く思われないんです。
パーティーに関する考え方はいたって気楽
たとえ招待されたのを忘れていたとしても、「来れなくて残念だったね」とサラッと流して終わりですし、何時間遅れて行ったとしても、「来てくれてありがとう!」と逆に感謝されることもあるんです。
日本人的に考えると、とても失礼な態度であっても、後日陰で悪口を言われたり、なんていうこともほとんどありません。
そう考えると、「行きたければ行けばいい。行きたくなければ行かなくても全然大丈夫!」なオーストラリア人のパーティに対する考えは、とっても気楽、と言えるかもしれません。
好まれる手土産とは?
「行きたくないから行かない」、「手土産は持っていかなくても、悪く思われない」とはいっても、仲のいい友達や、普段お世話になっている方にお呼ばれしたときは、失礼のないように手土産を持って行きたいものです。
そういう「気遣い」ができるのが、日本人のいいところでもあります。オーストラリア人のお家に招かれたときに喜ばれる手土産を、以下のようにまとめてみました。
ビール
オーストラリア人は、ビールを片手にバーベキューをするのが大好き。「今度うちでバーベキューするから、ぜひ遊びに来て!」と呼ばれることもあると思います。
そういうときは、ビールを1~2パック(1パック6本組)持っていくといいでしょう。オーストラリアでも、日本のビールは人気ですので、酒屋で日本ブランドのビールを持っていったら、きっと喜ばれると思います。
サラダ
「バーベキュー」に呼ばれたけれど、お酒を持って行きたくない場合は、「サラダ」を持っていくと喜ばれます。
たくさん手作りして、大きなボウルに持っていくのもいいですが、お料理が得意でない方は、スーパーなどで「ポテトサラダ」や「グリーンサラダ」の大きいパックを購入して持っていきましょう。
箱入りお菓子
オーストラリア人は甘いものも大好き。箱入りのドーナツやカップケーキは、子供だけではなく大人も大好きです。オーストラリアでは、日本のように「ケーキ屋さん」はなく、ケーキ類は「ベーカリー(パン屋)」で購入します。
また、「クリスピー・クリーム」や「ドーナツ・キング」などのドーナツ専門店もショッピングセンターなどに必ず入っています。お子さんのいる家庭に呼ばれたときにおすすめです。
お花
招かれた先に食事制限中の方やお年寄りがいる場合は、「お花」が喜ばれるようです。私の場合、主人のおばあちゃん(御年93歳)のお家に遊びに行くときは、必ず花束を持っていくようにしています。
すると「いつもお花をありがとう。家の中が明るくなるわ。」ととても喜んでくれます。ショッピングセンターや繁華街にもお花屋さんはたくさんありますが、スーパーにもかなりたくさんの種類の花束が置いてあります。
まとめ
たとえ、超個人主義のオーストラリア人でも、お家に招かれたら、失礼のないようにふるまいたいものです。それは「気遣い」や「思いやり」という日本の素晴らしい文化の一部だと思いますので、自信をもって訪問したいものです。
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