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ニュージーランドと日本の国民性の違いとは?日本人移住者が徹底比較

ニュージーランド

ニュージーランドは南太平洋に位置する島国です。

壮大な自然が魅力的で、海外からは毎年大勢の旅行者が訪れています。また治安面や衛生面も安心できることから、留学先としても人気があります。

そんなニュージーランドを移住地として選ぶ人も多く、異なる民族が一緒に暮らす多民族国家でもあります。さまざまな文化と民族が共存しているニュージーランドですが、どんな国民性があるのでしょうか。

私の職場での体験談を交えながら、ニュージーランドの国民性について紹介したいと思います。

目次

ニュージーランドの人種構成

ニュージーランド

人口

現在のニュージーランドの総人口は4,767,663人です(2018年12月国連調査)。ニュージーランドでは移民が年々増えており、最大都市オークランドは「人種のるつぼ」とも呼ばれています

人口構成

少し古い資料になりますが、2013年のCensus(国勢調査)のレポートによるとニュージーランド国内の人種の構成は

  • 欧州系:74パーセント
  • マオリ系:14.9パーセント
  • アジア系:11.8パーセント
  • パシフィック・アイランダーズ系:7.4パーセント

となっています。この数字はニュージーランド全体をまとめたもので、人種構成は住む都市によって異なります。私が住んでいるオークランドの場合は

  • 欧州系:59.3パーセント
  • アジア系:23.1パーセント
  • パシフィック・アイランダーズ系:14.6パーセント
  • マオリ系:10.7パーセント

という構成で、国際色がとても豊かです。

オークランドCBD(Central Business District)でショッピングをすると、店員の多くがアジア系で驚きます。その反面、知り合いが住んでいる南島Invercargillを訪れると、欧州系がほとんどで、他の人種に出会うことが非常にまれです。

一般的には南島よりも北島に移民が多く、より国際的だといわれています。

ニュージーランドの国民性

国旗

自由主義と寛大さ

ニュージーランド人の国民性は「自由主義」と「寛大さ」だと思います。

ニュージーランドは若い国であり、その歴史は200年ほどといわれています。歴史が浅く守る風習や伝統があまりないため、物事に対して変化を恐れず、柔軟な考え方をする人が多いと感じます。

異なる人種を受け入れる

複数の人種で成り立つ国家では、残念ながら人種差別は起こりえる問題です。ニュージーランドにも人種差別は存在し、それに関連する悲しいニュースを耳にすることもあります。

現地の人に話を聞くと南に行けば行くほど移民が少なく、その反面差別は多くなるそうです。

私の体験

私は今まで、白人系の多い国(アメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリスなど)に留学、長期滞在、旅行などの形で訪れたことがあります。そんな中でもニュージーランドは人種差別が少ない国だと感じます。

実際にこちらに住んで、あからさまな差別を受けた経験は1度もありません。出会う人は親切な人が多く、人種や言葉、文化が異なっても、偏見なく受け入れてくれる印象があります。

日常生活においても肩身の狭い思いをせずに生活できるので、かなり住みやすいと感じます。

男女平等

ニュージーランドは1893年に世界で初めて女性参政権を認めた国です。

世界フォーラムが発表した2017年男女格差「ジェンダー・ギャップ指数」ではニュージーランドは144ヵ国中9位に入っています。(日本は114位)

英国エコノミストが発表した女性が働きやすい国ランキングでも2017年は12位にランクインしており、2013年には1位になったほどです。

国のトップが女性

またニュージーランドでは過去にも2人の女性首相が誕生し、3人目の現・女性首相Ardernさんが今年6月に産休を取ったことは世界のニュースでも取り上げられました。

管理職につく女性の割合も他国に比べて多く、議会の40パーセントは女性議員が占めているなど、男女平等が現実的に機能し、国民の意識や生活に根付いていると感じます。

人権を尊重

ニュージーランドはLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)に対する理解も高く、2013年にアジア・オセアニアでは初めて、同性婚が合法化されました。

この法案が可決される際にモーリス・ウィリアムソン議員がスピーチした内容が、日本でも有名になりました。

特に印象に残っているのは「この法案が合法化されれば、関係のある人々にとっては素晴らしいものに、そうでない人にはいつもと変わらない1日が来るだけです。」という部分です。

この社会のしがらみを感じない、リベラルな考え方はニュージーランドの国民性をよく映していると感じました。

働き方から分るニュージーランドの国民性

ニュージーランド

ニュージーランドの国民性は、何事においても「適当である」ともいえます。働く職種や会社によっても異なるとは思いますが、私が実際に仕事中に「適当だな」と感じた体験をいくつか紹介します。

時間にルーズ

同僚が「車のカギが見つからなくて、朝から汗だくで探したよ。」と遅刻してきました。上司や同僚は「それは大変だったね!よくあることよ、見つかってよかったね。」と大して気にも止めません。

日本では時間厳守が習慣になっていますが、ニュージーランドでは5分~10分の遅刻は遅刻に入りません。15分くらいの遅刻なら咎められることはないと思います。

また1時間や2時間遅れる場合でも、事前に連絡を入れれば特に罰則はありません。シフト制で働く場合が多く、遅刻した場合は本人の時給が減るだけです。

私も交通渋滞が原因で1週間に2回続けて、30分以上遅刻したことがあります。遅刻することを事前に連絡していれば、周りは「大変だったわねー」くらいの反応で、特に大きな失態をおかした気分にはなりません。

作業が大雑把

ニュージーランド人と一緒に仕事をしていると大雑把だな、と思うことが良くあります。

例えば、提出書類なども作成後にミスがないか何度も確認したりしません。「このくらいで大丈夫でしょ!」という感覚の人が多いです。結果、ミスが後で見つかり何度も書類を作り直すこともよくありました。

他にも頼んだことを忘れているということも日常茶飯事に起こります。「先週お願いした資料ある?」「え?なんだっけ?あ、メモしたよね。」とメモを探し出し、「こんなところに埋もれちゃってたから気づけなかったわ!」という具合です。

仕事モード時間があまりない

もちろん職種にもよると思いますが、仕事中の私語がかなり多いです。手を動かしながらの私語は当たり前、手が止まったまま話し込むこともしばしばです。

「あの書類今日中じゃなかった?」というと「明日でも問題ないわよ」という答えが返ってくることが多いです。

仕事を早く終わらせようという気持ちはあまりなく、最終的に仕事が終わればそれでよいという感じがあります。

プライベートが一番

日本では「仕事とプライベートは分けるべき」というのが暗黙のルールです。

ニュージーランドも同様といわれていますが、実感としては「プライベートは仕事以上であり、ある程度プライベートが仕事に影響を及ぼすことは仕方のないこと」という考えがあると思います。

特に家族のイベントや、子どもの行事で仕事を休んだり、早退・遅刻することは当たり前で、会社もそれを当然の権利としています。

「働く目的は自分自身の生活を豊かにするため。その仕事がプライベートに悪い影響を及ぼしているなら、その仕事を続けるべきではない。」と友人に言われ日本とはずいぶん違うなと感じたことがあります。

日本では理想論で終わってしまう内容かもしれませんが、ニュージーランドではこの考え方は当たり前です。私も「会社のために働く」という意識から「自分の為に働く」に変えた結果、仕事が何十倍も楽しいと感じるようになりました。

仕事への姿勢とニュージーランドの国民性

時間

働く立場からすると、適当であることはストレスが少なく仕事がしやすいと感じますが、サービスを受ける側になると、ちょっとがっかりすることが多いです。

ニュージーランドタイムが存在

例えば、家の壁を塗り替えようと業者に電話します。時間通りに来ることは稀、遅れることが普通です。連絡なしに来ないことですらよくあります。

私の場合も約束していた日時に来てくれないことがありました。そしてその翌日連絡なしに普通に来るのです。「あれ、昨日だったよね?」というと、「他の予定が入ってしまったんだよ。」と笑顔の対応です。

他にも会社に電話で問い合わせをして、担当がいない場合「担当に確認してすぐにご連絡します。」といわれることは日本でもあります。

しかしニュージーランドではその後、会社から電話があることはほとんどありません。あっても翌日、遅ければ1週間後なんてこともありました。

サービス業

飲食店などに行くと店員同士で話していたり、スマホなどをいじっていることはよくあります。また接客する人が不愛想なことも普通で、お店での対応も客よりも店の方が上だと感じることがよくあります。

接客する人やお店によってもちろん異なりますが、ニュージーランドでは求められるサービスの質が日本のものに比べて低いのだと思います。

プロ意識がない

私の査証(ビザ)取得時の入管管理局での体験ですが、添付資料についてわからないことがあり電話で問い合わせをしました。

問い合わせている内容についての返答が、とにかくあいまいです。しかも対応するスタッフによって、その返答が二転三転するので大変な目にあいました。

分からないことを分からないと言わず、その場しのぎに適当な返答をされることも良くあることです。

ポジティブ思考

日本ならきっとクレームにつながるような内容もありますが、この程度のことでは目くじらを立てないのがニュージーランド人の凄いところです。ほんとうにおおらかです。

また仕事で失敗してしまった側も、前向きにとらえ「こんな日もあるわ!」と深刻にならない部分は羨ましいと感じます。

まとめ

ニュージーランド

こちらに長く住んでいる日本人の中には「もう日本には住めない。」という人が結構います。

ニュージーランドの国民性は自分と他人を比べて「こうあるべき。普通なら。」という固定観念がありません。そんな国民性の中で生活していると、自分も周りに合わせ変わる必要がなく、自分本位にストレスなく行動できるのだと思います。

また仕事よりプライベートが優先、仕事への姿勢も適当、しがらみを感じないそのゆるさに生きやすいと感じる人が多いようです。

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この記事を書いた人

ニュージーランドの大学生活、インターシップ、アルバイト、就職経験し日本に帰国。
日本で約10年間の社会経験後、数年前に子連れでニュージーランド移住し現在は育児に奮闘中!

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