1月26日オーストラリアの祝日・オーストラリアデーに、友人のシティズンシップセレモニーに同席しました。シティズンシップセレモニーとは、オーストラリアの市民権を取得するための最後のステップになります。
セレモニーは年間を通して数ケ月おきに行われており、オーストラリアデーはそのうちの1回です。
今回、オーストラリアで知り合った台湾人の友人が晴れてこのセレモニーに招待され、招待者は2人まで同伴できるということで、彼女が私に声をかけてくれました。
記事の目次
オーストラリアの市民権について
市民権を得るということは、つまり正式にオーストラリア国民になるということです。オーストラリアは二重国籍を認めているため、従来の国が二重国籍を認めている場合は、もともとの国籍を放棄する必要はありません。
永住権との大きな違いは、
- 選挙権を得られる
- オーストラリアの公務員になれる
- オーストラリアのパスポートが所持できる
という点です。
一定の条件を満たすと市民権申請をすることができ、申請が承認されると、その後コンピューターによるオーストラリアに関するテストと面接があります。それらに無事に合格すると、シティズンシップセレモニーの案内を受け取ることができます。
そして、このセレモニーに参加をすることで正式に市民権を得ることができるのです。
シティズンシップセレモニーの流れ
会場に向かう友人の心境
セレモニー会場に向かう途中、友人はずっと緊張した面持ちでした。
今日を迎えるまでに、オーストラリアに来てから9年かかったと言っており、念願の市民権取得が目の前だと思ったら、急に心臓がどきどきしてきたそうです。彼女の緊張は、私にもうつってしまいました。
会場受付は午前8時半にはじまり、セレモニーは午前9時にスタートしました。
セレモニーの流れ
- ウェルカムソング:地元小学生による”I am Australian”の合唱からはじまりました。
- 主催者挨拶
- 来賓挨拶
- 誓いのことば:出席者が一同に唱和しました。
- オーストラリア国民証明書の授与:一人一人壇上にあがり、証明書を受け取りました。
- オーストラリア国民宣言:”Australian Citizenship Affirmation”を読み上げました。
- 国歌斉唱
セレモニー自体は約1時間半ほどで終了しました。セレモニーの後には、会場の外に用意された軽食をみんなで食べ、帰りがけには、記念樹をもらいました。
友人がオーストラリア市民権を獲得した瞬間
セレモニーの中で永住権保持者から市民権保持者になる瞬間が、「4. 誓いのことば」を読み終えた瞬間です。これを読み上げることによって、正式にオーストラリア国民になります。
誓いのことばは「Pledge number 1」と「Pledge number 2」の2種類が用意されており、どちらを読むか出席者が選択することができます。
内容はどちらも「今日より、オーストラリアと国民に忠誠を誓います」というものですが、Pledge number 1はことばの中に「under God(神の名の下)」という文言があり、Pledge number 2にはありません。
つまり、Pledge number 2は無宗教者やキリスト教以外の宗教を信仰する方々向けのものになります。
友人が誓いのことばを読み終えた瞬間、私は彼女を思いっきりハグしおめでとうの気持ちを伝えました。
同席してみた感想
今回シティズンシップセレモニーに参加してみて、改めてオーストラリアが移民大国であることを再認識しました。今年のオーストラリアデーだけで146ケ国、16,212人の方々がオーストラリア人になったそうです。
世界の国の数が193ケ国であることを考えると、オーストラリアは世界中から移民を受け入れているのだと実感します。
日本で日本人と聞くと、「日本で生まれ育った」と無意識に解釈してしまいがちですが、オーストラリア国民のバックグラウンドは多種多様です。
例えば、本人はオーストラリア人だけれども兄弟や両親は他の国籍だったり、見た目はアジア人でも生まれも育ちもオーストラリアという方もいます。
また、二重国籍を認めている国も多いので、オーストラリア人になったあとも、生まれた国の国民であることもよくあります。
服装・持ち物のアドバイス
案内状にドレスコードは書かれていませんでしたが、男性出席者は襟付きのシャツにチノパンといったビジネスカジュアルの方が多かったです。中にはジーンズの方もいましたし、上下スーツの方もいました。
女性はきれいめのワンピースの方が多かったです。一人一人壇上にあがっての国民証明書の授与がありますし、壇上で写真撮影もあるのであまりにもカジュアルすぎる服装はNGです。
同席する方も、主催者・出席者にとって大切な晴れの日になりますので失礼がないように普段着よりも少しきれい目、きちんとした服装で行きましょう。私は黒のワンピースを着ていきました。
また、出席者の壇上での記念の瞬間をしっかり写真におさめられるよう、席は前方、真ん中の通路に近い位置に座ることをおすすめします。
まとめ
今回このような特別なセレモニーに同席する機会をもらい、本当に光栄でした。日本で生活をしていたときは、日本国籍を取得した外国人に出会うことがなかったので、国籍取得という出来事を身近に感じることがありませんでした。
正直、オーストラリアでは国籍取得の最終段階としてセレモニー出席が必須ということに当初は大変驚きました。しかし出席した今、国籍取得がどれほど大きな出来事で意味のあるものなのか、肌で感じ取ることができました。
機会を与えてくれた友人に改めて感謝したいと思います!
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