中国での風邪対策!風邪をひく前・ひいた後にできること

マスク 中国生活・移住

中国は北部を中心に日本より寒くて乾燥している地域が多く、風邪を引きやすい環境だと言えるでしょう。日本人の中には、中国に来てしばらくの期間、度々ひいてしまう風邪に悩まされる人も少なくありません。

もちろん中国の気候に慣れている現地の人も風邪をひくわけですが、対策には日本と少し違う部分もあります。

今回は中国における風邪対策の実情と、日本人である私たちができる風邪対策について、おおまかにご紹介します。

中国の風邪治療法全般!点滴が好き?

点滴

中国では毎年のインフルエンザ予防接種はそれほど一般的ではないのか、私の周りではあまり話題にのぼりません。もちろんインフルエンザになった場合の薬は、少なくとも総合病院に行けばあるので、治療はできます。

普通の風邪の場合は、薬を飲まずに治すべきという人もいれば、すぐ飲んだほうが良いという考え方の人もいて半々位です。

中国の点滴

日本とちょっと違うところは、風邪が少しひどくなると近くの診療所や病院に行って「输液(シューイエ)」と呼ばれる点滴を行なう人が多いことです。

症状にもよりますが、点滴剤には解熱剤や抗ウイルス薬や栄養剤などが入っています。普通の風邪薬が3-5日分で数百円なのと比べると、かなり値段が高いです(だいたい一度に3000円くらい)。それでも、薬の服用より治りが早いということで点滴を好む人はたくさんいます。

ただし近年では、中国は他の国に比べ風邪で点滴する頻度が高いこと、点滴をしすぎることには危険性があると指摘する人たちも少なからずいるようです。

診療所や病院に行くと、薬と点滴のどっちがいいかと聞かれることもありますので、どちらが希望かをはっきり伝えましょう

お湯を飲んでデトックス

ポットでお湯を作る

風邪の治療法は人によって考え方の違う中国ですが、風邪を引くとほとんど全ての人から言われるのが、「多喝水(トゥオ・ハーシュイ)」です。

直訳すると「水をたくさん飲みなさい」なので、中国に来た当初このアドバイスを聞いた時はペットボトルの水を飲んでいればいいと思っていたのですが、中国人の友人によるとそれはあまりよくないとのことでした。

ペットボトルの水が一般的ではなかった時代に、水は沸かさないと飲めなかったという背景もあったのかもしれません。でもそれ以上に、冷たい水は体を冷やすので体に悪いという中国医学的な考え方が主な理由のようです。

普段元気な時もそうですし、風邪をひいた時はなおさら、沸かしてから少し冷ましたお湯を飲むほうが体にいいということです。

中国ではお湯も含めて「水」と言うので、「多喝水」はつまり、「お湯をたくさん飲みなさい」という意味のアドバイスということになります。

お湯をたくさん飲んで体内の毒を排出するのが、風邪を治す近道という考え方が浸透しています。風邪の予防にも、普段からよくお湯を飲むことがすすめられています。

乾燥対策をしっかり

中国の北半分は沿岸地域以外はもともと乾燥している地域が多い上、室内も集中暖房が効き過ぎてさらに乾燥しがちです。寝ている間に喉が渇いて、朝起きると喉が痛いこともしばしばです。

加湿器を使おう

濡れタオルを干す、床を水ぶきする、それでもだめなら加湿器を利用することも考えたほうがよいでしょう。

私の場合、今までいろいろ試してきたのですが効果が不十分だったので、今年は加湿器を買いました。おかげで朝起きて喉が痛いということは無くなりました。

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中国で日本の家電を使うには、中国の電圧に対応しているものか、変圧器が必要です。カシムラの変圧器は1000Wまで対応可能なので、上記の加湿器も使えます。

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ただし、特におうちに子供・お年寄り・肺が弱い方がいる場合は特に、加湿器の衛生状態には十分気をつけましょう

加湿器を定期的に洗っておかないと、加湿器内で発生したカビを空気中にまき散らしてしまうことになりかねません。それが原因で肺炎になった例も報告されています。

加湿器用の水はミネラルウォーターを

中国の水道水は一般的に日本よりも硬度が高く、特に北部はかなりの硬水です。水道水をそのまま使うと、白い粉のようなもの(カルシウムやマグネシウムなどの成分が乾いたもの)が、机など部屋の至る所ににうっすら付いてしまいます。

また水道水は、そのままでは飲めないことからも分かるように、衛生面が不十分です。煮沸させた水や浄化した水を使うほうが、身体にも部屋にも良いでしょう

予防用にマスクを準備

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中国では咳をしていてもマスクをつけない人が多いです。中国でもマスクは一般的なのですが、主な用途が違うようです。

特に日本と違うのは、屋外に出る時に布製のマスクをつける人がとても多いことです。砂ぼこりや冷たい空気が直接体内に入るのを防ぐためのようで、私も実際試したところ、なかなか効果がありました。

最近ではPM2.5対策をうたった高機能のマスクも人気を集めています。なお、日本にもよくあるような使い捨てのマスクもありますが、フィット感はいまいちです。軽いものですし、好みのタイプのものを、日本から買ってきたほうが無難かもしれません

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高機能・高品質の日本製のマスクです。1日使いきりタイプなので、使いまわすことなく衛生的。空気中の微粒子(0.0001mm=0.1μm)高精細99%カットフィルター付きです。

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そんなわけで、風邪が流行している時期に人が多く集まる場所に行く場合は、予防のためのマスクを準備したほうがよいと思われます。

ただし中国では、日本のように予防のためにマスクをつけるのは一般的ではありません。室内でマスクをしていると、まるでひどい風邪を引いている人のように見えます。

携帯しておいて、必要な時にだけ取り出して使うくらいのほうが良さそうです。

熱い風邪と冷たい風邪?

中国では風邪を大きく二つに分けて考えます。「热感冒(ラーガンマオ)」(直訳すると熱い風邪)と「冷感冒(レンガンマオ)」(寒い風邪)と言うのですが、特徴を大まかに説明します。

  • 「热感冒」:熱が高く汗が出る。鼻水は黄色く、痰も粘り気のある黄色。のどが腫れて痛い。
  • 「冷感冒」:寒気がするが熱はそれほど高くない。鼻水は透明、痰は透明から白色。

どちらの風邪かによって、飲む薬や、食べたほうがいい食べ物・飲み物も変わってきます。私が風邪をひいた時、中国の友達から教えてもらったレシピを2つご紹介しましょう。

「热感冒」にいいレシピ

冰糖 雪梨

「冰糖 雪梨(ビンタン・シュエリー)」梨の氷砂糖蒸し

梨だけでなく氷砂糖も呼吸器系に良く、咳、痰をおさえる効果があります。ただし梨は身体を冷やす作用があるので、普段寒がりの人は食べすぎに注意しましょう。

基本材料

梨

  • 梨1個(中国にいる場合はできれば「雪梨(シュエリー)」、写真参照。
  • 氷砂糖「冰糖 (ビンタン)」 15~30g。

その他の材料

  • クコの実「枸杞(ゴウチー)」
  • サンザシ「山楂(シャンジャー)」(写真左の赤いもの)
  • 白きくらげ「银耳(インアー)」(写真右)

などを加えてもおいしいです。どれも中国のスーパーで売っています。

作り方

  1. 梨は洗ってから皮をむきます。(皮はむかないほうが効果は高いのですが、農薬が気になるので私はむいています。)
  2. 梨の切り方ですが、スプーンですくいやすい大きさに切るか、丸ごと種部分のみをくりぬいた形にするかお好みで選びます。
  3. 深めのおわんに梨と氷砂糖を入れて30分~1時間前後蒸します。(梨丸ごとの形にした場合は、種をくりぬいた部分に氷砂糖を入れます。)鍋に入れ弱火で煮てもよいですが、その場合は材料が浸るくらいの水を加えましょう。
  4. クコの実やサンザシを入れたい場合は、最後の10分くらいになってから入れましょう。白きくらげには十分な水分が必要なので、鍋で煮る場合に向いています。水である程度戻しておいてから梨と一緒に加熱すると、軟らかくなりやすいです。
  5. 梨が十分柔らかくなり、氷砂糖が溶けたら火を止めて、出来上がりです!

蒸し器から取り出す場合はやけどに注意してくださいね。

温かいままで食べても、冷ましてからでも、お好みでどうぞ!

「冷感冒」にいいレシピ

生姜湯

「姜汤(ジャンタン)」生姜湯

寒気があって風邪をひきそう・ひきはじめの時に飲みましょう。生姜が身体を温めるのはもちろん、黒砂糖に含まれる数々の栄養も免疫力をアップさせます

基本材料

  • 生姜「生姜(シェンジャン)」(しわや割れ目の無い、なるべく新鮮なもの)20g
  • 黒砂糖「红糖(ホンタン)」50g。

その他の材料

お好みでナツメ5~6個

上記を入れてもおいしいです。中国のスーパーで売っています。

作り方

  1. 生姜を薄切りか千切りにします。
  2. 鍋に2~3カップくらいの水を入れ、黒砂糖を入れてかきまわし、火にかけます。(ナツメも入れる場合は水から15分くらい弱火で煮込みます。)
  3. 煮立ったら、生姜を入れてさらに5分くらい煮込んで、出来上がりです。

どちらのレシピにも言えることですが、分量はおおよその目安です。味見をして、お好みの味加減に仕上げてください。

風邪薬が欲しい場合

病院や診療所に行く場合は、「西医(シーイー)」(西洋医学)と「中医(チョンイー)」(中国医学)の両方の科がある場合と、どちらかだけしかない場合があります。

なお、「中医」だけの場合は、病院や診療所の名前などに「中医」などの言葉が入っているのが普通です。

薬局で薬を買う場合は、大抵どの薬局にも「西药(シーヤオ)」(西洋医学の薬)と「中药(チョンヤオ)」(中国医学の薬)の両方があります。

一般的には「中药」のほうが、効き目が穏やかで副作用が少ないと言われています。錠剤もあれば、顆粒をお湯で溶かすタイプのものもあります。日本の漢方薬とも似ていますが、同じではありません。

「西药」は日本で服用する一般的な薬と似ています。自分の好みに合わせて、「西药」と「中药」のどちらでも好きなほうを選ぶことができます。さらに症状を細かく言うと、症状に合った薬を推薦してもらえます。

まとめ

中国での風邪対策について理解を深めていただけたでしょうか?日本とは少し違う部分もありますが、良いと思える部分は、自分の体調を見ながら上手に取り入れていけたらいいですね。

重大な病気ではないとは言え、日常生活に直接かかわる問題ですから、普段から気をつけたいものです。気候や環境の違う国でも、自分にできることはやって元気に過ごしましょう!

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