ベルギーでIT営業として働く。とある一日のタイムスケジュール

タイムスケジュール ベルギーで働く

私はベルギーの日系IT企業で営業として働いています。担当は製造系のシステムで、トルコやロシア、そしてヨーロッパ全域のお客様が対象です。

肩書はIT営業ですが、日本人が少ないベルギーのオフィスでは営業だけをやるわけではありません。日系企業のシステムのグローバル展開などをヨーロッパ側のプロジェクトマネージャーとして担当します。出張も多く、月に2~3回は車や飛行機で移動し、他の国にいるお客様を訪問します。

ここでは、ベルギーのオフィスで仕事をしている場合の一日のタイムスケジュールをご紹介します。

ベルギーで働く一日:起床~出社・朝食

6:00AM 起床

朝はとりあえず出かける準備だけをして、6時半には家を出ます。べルギーで生活する上で一番の悩みは朝夕の通勤渋滞。ひどいときには通常20分の通勤距離に2時間かかることもあります。

公共交通機関が不便なベルギーでは、通勤や子供の送迎に車を使う人の割合がかなり高く、朝の渋滞は6時半頃から始まり、7時から9時がピークとなります。そこで、少しでも渋滞を避けるため早めに家を出るようにしているのです。

幸いベルギーの会社はフレックス制が多く、朝は7時~10時頃に出勤し、決められた時間を働くことになっています。

7:00AM 会社に到着、メールをチェック

朝、出勤すると日本からのメールがたくさん届いている、というのがベルギーのみならずヨーロッパにおける日系企業の特徴ではないでしょうか。前日に送った問合せに対する返信、新しい仕事の依頼、問合せ、など。

ざっと目を通していき、まずは急いで対応すべき用件がないかどうかを確認していきます。また、急ぎの案件で回答がもらえていないものについては、朝一で日本に電話をかけます。

7:45AM チームメンバーと朝食・コーヒー

朝食

早く出勤しているメンバーたちと一緒に朝食を食べます。メニューは大体いつもクロワッサンとコーヒー。ベルギーのクロワッサンはバターがたっぷりで、とてもおいしいんです。

前述したようにベルギーではフレックス勤務の会社が多く、朝早くから出勤する人がたくさんいます。私と同じように渋滞を避けるため、あるいは早く帰って子供を学校や託児所に迎えに行くためなど、理由は様々です。

ベルギーで働く一日:午前の仕事~昼食

9:00AM 日本とのミーティング

日系企業では日本主導のグローバルプロジェクトに関わることも多く、日本本社との連携無しでは仕事が進められません。

ベルギーと日本の時差は8時間(夏は7時間)。午前中は日本で働いている人たちと時間が重なるため、日本とのウェブ会議や電話でのやり取りは午前中に済ませることが多くなります。

ウェブ上で画面を共有できるので、距離は離れていても話し合いはスムーズに進みます。

10:30AM カスタマー訪問

打ち合わせ

出張がなくベルギーにいるときは、できるだけベルギーのお客様を訪問するようにしています。新しく提案するものがなくても、プロジェクトの進捗状況の報告、月次報告など、定期的にコミュニケーションを取るようにしています。

日系企業では、やはり現地の日系企業との取引が多くなります。担当者は日本人であったりヨーロッパ人であったり、案件によって異なります。相手に合わせて英語・日本語の資料を使い分けています

12:00PM お昼ごはん

どこの会社にもランチを食べるスペースがあり、冷蔵庫や電子レンジ、流しが用意されています。日本のように便利なコンビニはありませんが、カフェでサンドイッチを買ってきたり、家から持ってきたお弁当を温めたりして食べます。

ベルギーで働く一日:午後の仕事~終業

1:00PM チームミーティング

ミーティング

チームミーティングは英語で行われます。とはいえ、英語が母語の人たちはほんの数人なので、ドイツ訛り、イタリア訛り、フランス訛り、いろいろな英語が飛び交います

ヨーロッパで働いていることを実感するひと時です。

3:00PM 資料作り

資料作り

社内外問わず必要なミーティング、特にヨーロッパ人とのミーティングは午後3時までに終わらせます。朝7時から出勤している人たちは、午後3時を過ぎるとどんどん帰宅していくからです。

ベルギーでは午後4時になると夕方の渋滞も始まるので、みんな仕事をいかに早く終わらせて帰るかに必死です。

そのため、午後3時以降は問合せも減り、自分の仕事に集中する時間が増えます。じっくり考える必要がある資料を作成したり、今後のプランを立てたりします。

5:30PM 業務終了

出勤が早い分、午後5時半を目標に業務を終わらせるよう心がけています。

ベルギーではみんな、仕事とプライベートのバランスをとても大切にします。1年を通して天気が悪いこの国では日照時間が1ヶ月で40時間ということもあり、公私のバランスが崩れてしまうと心身ともに病気にかかりやすくなるのです。

とはいえ、どうしても仕事が終わらないときは家に帰って夕食を食べた後に続けます。日本との時差があるので、翌日の朝一で回答が必要なものは必ずその日のうちにメールをします。

ベルギーで働く一日:帰宅~夕食

料理

6:00PM 帰宅、夕食作り

帰宅したら一息ついて、夕食を作り始めます。家事は男女平等なので、食事はベルギー人のパートナーと一緒に作ります。もちろん、どちらかが疲れている場合は1人で作ります。

ビールがおいしく、ワインが安いベルギー。夕食を作っている途中からついつい1杯飲み始めてしまいます。

7:00PM 夕食

パスタやチャーハン、白ご飯とおかず1品など、簡単に作って食べます。ベルギー人は1日に1回ちゃんとした食事・温かい食事を食べればいいようです。夕食はあまり豪華なものは期待されず、「サンドイッチやパンだけでもいい」とも言われています。

日本食材は割高ですが簡単に手に入るため、日本食も2日に1度ほどの頻度で登場します。いくらベルギー料理がおいしいとはいえ、やっぱり日本食が一番落ち着きます。

ベルギーで働く一日:夕食後~就寝

7:30PM 片付け、インターネットサーフィン

片付けといっても、ベルギーではほとんどの家に食洗器があります。大きな鍋やフライパンだけ手洗いして、あとは食洗器へ。手荒れを気にすることもなく、楽をしています。

片付けを終えたら一日で一番楽しみな時間、インターネットサーフィン。Yahooニュースなどで、ひたすら日本の情報をチェックします。

9:30PM シャワー、就寝

シャワー

平日はシャワーだけで済ませます。その代わり週末は、本とワインを片手に2時間ぐらいのんびりとお風呂に入ります。

シャワーを浴びたら、すぐにベッドに入ります。毎朝6時起きということもあり、十分な睡眠時間を確保するために遅くても夜10時半には寝るようにしています。

まとめ~メリハリのある働き方ができる

毎日の通勤渋滞によって生活スタイルが左右されてしまうベルギーですが、朝型の生活も慣れてしまうと悪くはありません。実際、日本と仕事をする上では、朝早く出勤することで助かっていることはたくさんあります。また、残業せずに早く帰るとその分、自分の時間も増えます。

仕事とプライベートのバランスを大事にするベルギーでの働き方は、一度経験するとやめられなくなりますよ。

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2006年にオーストラリアにワーキングホリデーに出て以来、アジアやヨーロッパで現地採用社員として働きながら世界を旅しています。

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