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ベルギーで就職・転職しよう!現地採用社員として働く日本人の給料や税金、求人について

ベルギー

ベルギーは、ヨーロッパに住んでみたい人、ヨーロッパで働いてみたい人にはチャンスの多い国です。募集分野で経験があれば、労働ビザのサポートをしてもらいやすいのです。

でも、ベルギーで働くとどういう待遇になるのでしょうか。お給料は?手当は? ベルギーの雇用事情には日本とは異なる点がたくさんあります。

ベルギーで働くことに興味がある方のために、実際にベルギーで働いた経験のある私から、ベルギーの仕事事情についてご紹介します。

※1ユーロ=約123円

ベルギー就職を叶える5つのポイント

  • ベルギーの就職状況・特徴を知る
  • 英語を勉強し幅を広げる
  • ベルギーで働く自分をイメージする
  • ベルギーでの生活の様子を知る
  • 転職サイトを利用する

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目次

ベルギーで働くメリット・デメリット

ベルギーはEU本部やNATO本部があり、実はヨーロッパの中心とも言える国です。そんなベルギーで働くと、どんなメリットがあるのでしょうか。

メリット

  • 移民で構成された国なので、日本人でも社会に溶け込みやすい
  • ヨーロッパで働く経験が得られる
  • 週末や連休にヨーロッパ各国を旅行することができる

ベルギーにはフランス語・オランダ語・ドイツ語の3つの公用語があり、地域によって話す言葉が違います。そして、人種も考え方もまったく異なります。そうした背景から多言語を話すことに慣れていて、英語も快く話してくれます。

また、移民やヨーロッパ各国から働きに来る人が多いので、ヨーロッパ人のさまざまな考えに触れることができます

デメリット

一方で、デメリットとしては以下のような点が挙げられます。

  • 税金が高い
  • 気温が低く、雨が多く、日照時間が短い

お給料やボーナスのほぼ半額が税金となるため、悲しいものがあります。しかし、生活できないわけではないのでご安心ください。

また、寒さや雨が苦手な人にとっては、ベルギーの気候はつらく感じるかもしれません。しかし、何年もいると慣れます。曇りでも「いい天気」と感じるようになります!

べルギーで日本人が働きやすい求人とは

仕事

日系企業からの求人が多い

ベルギーでは条件さえ満たせば外国人に労働ビザが発給されやすく、日本人を募集する日系企業の求人が多くあります。

特に、日系の大手自動車メーカーが複数あり、関連した日系企業の現地法人が多数あるため、英語が話せて営業職や自動車部品の設計に関する経験があれば仕事は見つかりやすいです。

また、数は少ないですが、IT関連も定期的に求人はあります。

外資系企業ならフランス語、オランダ語も必要

ただ、ベルギーの企業となると、フランス語やオランダ語を流暢に話す必要があるため、英語だけで採用されるのは難しくなります。また、アメリカや他のヨーロッパの企業も多数ありますが、ヨーロッパ人を上回るスキルや英語力が必要です。

ベルギーの有名企業・大手企業

なお、ベルギーの有名企業・大手企業としては、以下のようなものがあります。

  • 自動車のヨンケーレ、バンホール
  • 保険のアジアス
  • 食品のアンハイザー・ブッシュ・インベブ
  • 金融のコンパニー・ナショナル・ア・ポトファイ、INGグループ、KBCグループ
  • SNSのネットログ、
  • 印刷機材・医療機器などのアグフア・ゲバルト
  • 土木、金融などのアッカーマンズ&ファン・ハーレン
  • ステンレスのアペラム
  • バイオテクノロジーのアルジェンX
  • エネルギー、金融などのソフィナ
  • 通信のBPOST、PROXIMUS、TELENET
  • 不動産のコフィニモ
  • 小売のCOLRUYT
  • 製薬のガラパゴス
  • 投資のグループ・ブリュッセル・ランバート
  • 消費財のオンテックス
  • 化学メーカーのソルベー
  • 非鉄金属のユミコア

このような事情から、ベルギーで働くとなるとどうしても日系企業に限られてきます

日系企業でも最低限の英語力は必須

日系企業だとしても、一緒に働くのはヨーロッパ人が中心となるので、最低限の英語力は要求されます。相手の言っていることが理解でき、自分の言いたいことをきちんと伝えられることは大切です。

発音が完璧である必要はありません。日系企業では現地の人たちが日本人英語に慣れていて、日本人訛りも理解してくれる上、私たちが理解しやすいようにゆっくりめに話してくれます。

常に挑戦できる職場

私は日系企業の現地法人で、ITサポート担当からスタートしました。そこから営業、プロジェクトマネージャーなどを担当しました。

日系の会社でしたが、日本本社からの赴任駐在は社長1人。私のマネージャーはイギリス出身のレバノン人。何をやりたいか、何ができるか、オープンに聞いてもらえ、1〜2年ごとに新しいことに挑戦させてもらえました。

ベルギーを目指す方におすすめの転職エージェント

まずは仕事探しからベルギーへの就職・転職活動が始まります。

ベルギーで働く現地採用者の平均給料

支払い

給料は年俸契約

ベルギーでは月給とボーナスを合わせた年俸で契約します。

外国人雇用には最低年俸があり、2017年1月現在39,824ユーロ、日本円では約490万円。これ以下では企業側が労働ビザを発行することができません。

最低年俸だけを聞くと悪くないように思えますよね?ところが忘れてはいけないものがあります。

ポジション別 手取り月給額

では、気になる手取りのお給料を私の経験からお伝えします。

  • ITユーザサポートスタッフ:1,550Euro(約19万円)
  • IT営業:1,650Euro(約20万円)
  • ユーザサポートチームのチームリーダー:1,800Euro+車支給(約22万円)
  • マネージャー:2,000Euro(約25万円)+車支給

現地の他の会社と比較しても平均的ではあるようです。もちろん、会社によっては2倍以上のお給料の場合もあります。

なお、外国人雇用の最低年棒は年々上がっており、2017年現在は最低でも手取り月給1,650ユーロ(約20万円)前後のようです。この金額は、同じ仕事をする現地メンバーに比べると100〜200ユーロ(約12,300〜25,000円)ほど多くなっています。

給料の支払方法

月給やボーナスは銀行振込で支払われます。現金で支払われることは基本的にありません。銀行はベルギーの銀行であれば、どこの銀行でもOKです。

振込日は毎月25日~月末です。担当者の仕事具合によって変わるので、何日という決まりはありません。

ボーナスと支給条件

ボーナス

ボーナスは夏と冬に支払われます。金額はどちらも月給約1カ月分ですが、夏のボーナスは前年の有休消化率に合わせて支払われます。100%消化しなかった場合、全額支払われないそうです。冬のボーナスは月給1カ月分固定で、12月に支払われます。

これに加えて、会社によっては本人の成果や会社の業績に応じたインセンティブボーナスが支給されることもあります。

ベルギーで働くと納める税金・社会保障費

ベルギーで働くにあたり、絶対に忘れてはいけないのが税金と社会保障費(年金や雇用保険)です。これらを合わせて月給から約40%、ボーナスからはなんと約60%も引かれます

また、ベルギーでも必ず健康保険に入る必要がありますが、給料から自動で支払われるわけではありません。自分で支払いますが月額10ユーロ(約1200円)ほど。税金・社会保障費が高すぎるため、健康保険料はほとんど気にはなりません。

ベルギーの時間外労働/サービス残業

残業手当

ベルギーでは残業に対して通常時給の1.5倍を支払う必要があります。あるいは、残業代を全額支払う代わりに、残業時間分のタイムオフ(早退や休日)+残り0.5を残業代として支払うこともできます。

例えば、30時間の残業がある場合、30時間分のお休みを取り、15時間分は残業代として支払われます。

基本は残業禁止

ベルギーでは労働者に絶対的な権利があるため、残業は禁止されています。また、管理職や契約時の職種によっては残業がありません。それなりの待遇は保証されますが、日本人の感覚からすると残業代がなくお休みが減るので、少し損をしている気分ではあります。

ベルギーで就職した時の福利厚生

ミールバウチャー

住宅手当

住宅手当は、会社が指定する場所に住むのが雇用条件の場合を除いて支給されません。会社寮もなく、自分で家を探して契約します。

通勤手当

通勤交通費は毎月45ユーロ程度(約5,000円)を限度に支給されます。ポジションや契約時の交渉によって金額を変更することも可能です。

マネージャーや営業職では車支給の場合があり、その車で通勤すればガソリン代も会社に請求できます。注意しなければならないのは、車も給与とみなされるため、所得税が200ユーロ(約25,000円)ほど追加されることです。

ただ、夏冬タイヤ交換、車にかかるメンテナンス費用や車の保険代などはすべて会社が負担してくれるので、自分で買うのに比べると安くつきます。

ミールバウチャー

ベルギーで働く人たちはみんなミールバウチャーと呼ばれる福利厚生制度の一つを愛用しています。その名の通り「食べ物」、具体的にはスーパーでの食材購入やレストランでの支払いに利用できる制度です

月給とは別に、専用のカードにお金がチャージされます。前月の勤務日数に応じて支給され、だいたい毎月120ユーロ(約15,000円)。数年前まで紙で支給されていたのでいまだにみんな“バウチャー”と呼んでいますが、普通のカードです。

このミールバウチャーを駆使して食材を購入し、自炊生活すれば、お給料から食費を出費することなく生活ができます。

ベルギー就職するための基本情報

ここからは、ベルギー就職を目指す人に役立つ情報をまとめてご紹介します。各項目の下にあるのはすべて私が書いた記事です。それぞれ詳しく内容を紹介しているので、気になるものはクリックして読んでみてくださいね。

労働時間

ベルギーは働く人にやさしい国。一般的に雇用契約は週38時間、1日7.6時間の労働です。フレックス制を採用する会社も多く、7〜10時の間に出勤し、決められた時間働くというスタイルが一般的です。

有給休暇

基本的に年間20日の有給休暇が付与されています。すべて消化するのがルールなので、有休取得に関して心配することはありません。

また、病気休暇が年次有給休暇とは別にあり、1カ月までの病欠は100%のお給料が支払われ、1カ月以降も保険でカバーされてお給料の約8割が支払われます。

産休・育休

産休は産前産後合わせて計15週間育休は子どもが12歳になるまで取得権利があり、3カ月まとめて取ることも、週1日ずつ取ることもできます。もちろん、男性も産休・育休を取る権利があります。

ベルギーならではの休暇制度

他にも、タイムクレジットという1年休職できる制度や、大学や語学学校に通うための有給教育休暇など、ベルギーならではの休暇制度があります。

ベルギーでの生活費

上で述べたように、税金が高いベルギー。物価や生活費はどれくらいかかるのでしょうか。

  • ブリュッセルで一人暮らしの場合:1,100ユーロ(約140,000円)ほど

ビールやワインなどのお酒も含めて食品が安いので、ミールバウチャーを最大限利用し自炊することを心がけると、余裕を持って生活できます。

ベルギーで日本人の多い地域

日本人が多く住むのはブリュッセル首都圏で、特に日本人学校があるオーデルゲム地区に集まっています。

ブリュッセル以外ではアントワープ市、クライーネム市、ルーヴァン市にも日本人が多くいます。

まとめ〜贅沢はできなくても貯金も旅行も可能

日本では考えられないほどの税金、毎月給与明細で税金の額を見るたびに悲しくなります。大きな贅沢はできませんが、それでも生活に困ることはありません。

上でご紹介した生活費の記事の中で詳しく述べていますが、実際に生活にかかる出費は毎月平均1,100ユーロ(約140,000円)、2カ月に1回はヨーロッパ内で旅行したとしても、毎月300ユーロ(約37,000円)ほどは貯金ができます。日本直行便もできて航空券代も安くなり、1年に1回は日本帰国もできます。

ヨーロッパで働くきっかけとして、ぜひベルギーで現地採用社員として働いてみてはいかがでしょうか?

ベルギー就職・ベルギー転職する方法

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いざ転職しようと思ったときに「興味のある求人」に出会えないこともあります。特に、自力でベルギーの求人を探すのは難しいものがあります。

そのため、転職サイトに登録し、気になる求人情報をストックしておくことが大事なのです。

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この記事を書いた人

2006年にオーストラリアにワーキングホリデーに出て以来、アジアやヨーロッパで現地採用社員として働きながら世界を旅しています。

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