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オーストラリアでの苦しい日々から私を救ってくれた言葉とは

ビーチでリラックス

「海外で就職する」という大きな夢と希望を抱いて日本を出たものの、たくさんの壁にぶつかり、思ったように物事が進まず、挫折しそうになる方も多いのではないでしょうか。

私自身もオーストラリアに渡ってから求職中に何度も壁にぶつかり、挫けそうになりました。しかし、ある言葉によって前向きな気持ちになることができました。

悩みと葛藤に満ちた海外生活の中で、私を救ってくれた言葉をご紹介します。

目次

学生時代には理解できなかったアドバイス

先輩からのアドバイス

私は高校生のころから「海外の大学に留学したい」という夢と目標を持っていました。努力の甲斐があり、大学2年生のときに1年ほどカナダに交換留学することができました。

カナダに滞在中、現地で起業し活躍する日本人女性数名とお話をする機会がありました。国際運送や民宿経営など業界は様々でしたが、全員が口を揃えて言った言葉があります。

「あきらめずに努力をし続けたら、必ず誰かが見てくれています。必ずチャンスは巡ってきます。『棚から牡丹餅』が落ちてくるのをじっと待っているのではなく、牡丹餅が落ちてきたらサッと拾えるようにアンテナを張り巡らせて、努力を怠ってはいけませんよ」

苦労を知らない身には実感できず

その話を聞いたときは特に何かを感じたわけでもなく、海外在住の先輩方の体験談を聞けてよかったな、ぐらいにしか思っていませんでした。

まだ本格的に海外生活を始めておらず、海外で壁にぶつかったことのなかった当時の私にとっては、到底理解できないアドバイスでした。

オーストラリアでの就活は葛藤と挫折の連続

葛藤

カナダ留学から帰国した後も、「海外の大学にもう一度留学して海外で働く」という目標に向かい、英語の勉強の傍ら必死でバイトして貯金しました。日本の大学卒業後は無事にオーストラリアの大学院に入学することができ、夢と希望を胸に渡豪しました。

しかし、大学院卒業が近づき、オーストラリアで就職活動を始めたころから、毎日が挫折と困難の連続になります。

オーストラリアで「アジア人留学生」として就職活動することには、想像をはるかに上回る苦労がつきまといました。特に「永住権がない」ということは大きな壁で、どの求人も「永住権保持者のみ」という条件を掲げる中、応募することさえできない状態だったのです。

悔しくて寝られない日々

何とか面接までこぎつけた日系企業でも、「学生ビザの方は雇えないので、日本に帰ってワーキングホリデーに切り替えてから出直してください」と言われたり、「まずは無給でインターンとして3か月働いてもらってから、ビジネスビザのスポンサーになるか検討します」などと言われたりし続けました。

このころの私は本当に頻繁に落ち込み、悔しくて寝られない日々が続きました。「あれだけ一生懸命勉強してここまできたのに、全て時間と努力の無駄だったのか?」と。

オーストラリアで就職するため美容の道へ

その時点で、あきらめて日本に帰国したらよかったのかもしれません。

しかし、負けず嫌いの私は何とかオーストラリアで就職できないか色々な道を模索し、たどり着いた結論は「永住権がなくて就職活動ができないなら、永住権を取ってからまた就活したらいいじゃないか」ということでした。

そして、「美容師」という技術者のための永住ビザを申請するため美容学校に通い始め、美容サロンでカジュアルスタッフとして働き始めたのです。

迷える毎日の中で届いた忘れられない言葉

ステップアップ

一応自分なりに納得し、オーストラリアで美容師になる決意をしたわけですが、「私は美容師になるためにオーストラリアに来たわけではないのに」と心の内では葛藤の連続でした。それでも、懸命に学校に通いながらサロンで働きました。

先輩たちのアドバイスが理解できた瞬間

そんなある日、サロンのオーナーから「ここで働き始めて今日でちょうど1年になるね。おめでとう」とカードを渡されました。そのカードには、こんな言葉が――。

“They say that the harder you work, the luckier you get. I think there’s a lot of luck and happiness coming your way.”
(「一生懸命働けば働くほど、幸運になる」という言葉があります。君には、これからたくさんの幸運と幸せがやって来ると思うよ。)

このカードを読んだ瞬間、「あの時、カナダの先輩方が言っていたのはこのことだったのか」とやっと理解できました。

葛藤しながらも一生懸命働き、必死で美容師になるために勉強しているのをちゃんと見ていてくれた人がいたんだと、今までの苦労が報われたような気がしました。

認められたからこそ感じる海外就職達成の満足感

その後も努力が評価され、サロンの会計と人事も任されるまでになりました。退職した今でも、サロンのオーナーとはたまに連絡を取り合っています。

美容師になることが目的ではありませんでしたが、私の努力を認めてくれたオーナーには本当に感謝しています。

また、本来の私の「海外就職」という目標はそれなりに達成できたので、かなり遠回りと苦労もしましたが、今は「これでよかったんだ」と満足しています。

まとめ~あきらめなければチャンスはある

その華やかなイメージとは裏腹に、海外就職には相当の壁や困難が待ち受けています。そこで苦しむより、もしかしたらすっぱりあきらめてしまった方がいいかもしれません。

しかし、それでも可能性を信じて努力し続けたら、必ず誰かが見てくれています。遠回りをしているようでも、そこから新しい道が開けることもあります。

壁の高さに絶望して帰国してしまう前にぎりぎりまで頑張って、ぜひチャンスをつかんでくださいね!

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この記事を書いた人

オーストラリアの第三の都市ブリスベン在住歴十数年の三人娘の母。
都会ではないけれど田舎でもないこの街から、ブリスベン生活情報をリアルタイムでお届けします。

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