ワーキングホリデーはもちろん、留学などの現地で働けるビザを持ってイギリスに渡る人も多いと思います。ワーホリや留学だと、オフィスなどで働くよりも、カフェやレストランなどでいわゆるアルバイトのような仕事をする人が多いのではないでしょうか。
私もロンドンのカフェで働いていました。そして、これからイギリスで仕事を探すみなさんにもカフェをおすすめしたいと思っています。その理由を、実際の経験を交えながらご紹介していきます。
イギリスのカフェでは色んな国の人と働ける
イギリスのチェーンカフェでは、たくさんの国籍の人が働いています。これはイギリス、特にロンドンではどんな仕事でも言えることですが、チェーンカフェやレストランは特にその傾向が強いのです。
しかしレストランなら、例えば日本食レストランには日本人が多く、イタリアンレストランではイタリア人が多めなど、スタッフの国籍が偏りがちです。
多国籍の代表カフェはスタバ
一方、チェーンカフェだと働いている人の間にあまり国籍の偏りはありません。その代表格がスタバことスターバックスです。スタバでは、店舗によって若干の違いはありますが、全体としては国籍も人種もさまざまです。
もし国籍の偏りがあれば、それは友達の紹介によって採用されたスタッフが多く、たまたまその店舗に同じ国籍の人が固まっているというだけのことです。
全体的にはややヨーロッパ人が多いのですが、それはイギリス国内で働けるビザを持っている人の国籍の比率の問題です。ただ、イギリスは将来的にEUを脱退するようなので、これも今後は変わるかもしれません。
せっかくなら多国籍感を楽しもう
ロンドンの魅力は、非常に多国籍でさまざまな国のさまざまな人種の人たちが一緒に暮らしていることです。
日系の企業やショップ、日本食レストランだと、やはり日本人が圧倒的に多くなってしまうため、多国籍感というせっかくの醍醐味が味わえないことも多いです。
その点、チェーンカフェなら、働いている人も来店するお客さんも多様な国籍の人がいます。日本ではなかなか見かけない国籍の人や、渡航するには危ない国出身の人もいたりして、人との出会いが楽しめるでしょう。
イギリスのカフェで働くと毎日英語漬け
ワーキングホリデービザでイギリスに渡航する人にとって重要な要素は、英語環境であるということではないでしょうか。
そのために、日系以外のお店などで働きたいと思う人は多いはずです。しかし、英語が上級レベルで話せないと雇ってもらえないということもあります。
その点、チェーンカフェなら、語学学校で言うIntermediate(中級レベル)くらいでもちゃんと会話ができるなら、英語力が問題で雇ってもらえないということはほとんどありません。
働きながら英語がペラペラに!?
さすがに入門レベルだと厳しいかもしれませんが、ほとんど英語がしゃべれなくても、元々いるスタッフに同じ国籍の人がいて採用されたということも実際ありました。そしてその人は、1年後には英語がペラペラに話せるほどにまでなったのです。
英語を実用レベルで話せるようになるには、やはりその環境にどっぷりと浸かることが必要なようです。チェーンカフェは、お客さんと会話をするように指導されることもあり、いやでも英語を話す環境に置かれますよ。
カフェで働くとイギリス人の性格がわかるようになってくる
いくらロンドンが多国籍な街だといっても、観光地周辺でもない限りお客さんの半分以上はイギリス人です。
せっかくイギリスにいるのであれば、そのお客さんを通してイギリスのことも知りたいですよね。そういう場合にも、カフェで働くことはおすすめです。
レストランでもいいかもしれませんが、レストランよりもカフェの方がお客さんと会話をする機会があるので、より深くイギリス人について知ることができます。
会話をしていくうちにイギリス英語にも慣れてきて、イギリスの文化やイギリス人の考え方なども自然と分かってくるようになります。
同僚の中にもイギリス人を探そう
ロンドンのチェーンカフェではイギリス人が働いていることは少ないのですが、もしも同僚にイギリス人がいたらラッキーです。
ちなみに、イギリス人がスタバなどのカフェで働くとしたら、大学生がバイト感覚で……ということが多いようです。
イギリスのカフェで働くと飲み物のカスタマイズに強くなる
かなり自由に飲み物のカスタマイズができるスタバ限定ではありますが、イギリスのスタバで働くと、スタバのカスタマイズにどんなものがあるのか理解できるようになります。
カスタマイズについてはほぼ万国共通なので、スタバのある国ならどこでも使えるテクニックです。
細かいオーダーをしてくるイギリス人
日本のスタバでは、カスタマイズをしている人の方が珍しいですよね。ですがイギリスのスタバでは、観光客が多いエリアは別として、ほとんどのお客さんがカスタマイズをします。
しかも、牛乳をノンファットのものに変えるというような簡単なカスタマイズではありません。
シロップを何プッシュ分だとか、ミルクの温度は何度くらいでどれだけ泡立てるだとか、逆に泡は入れないで欲しいだとか、かなりたくさんのカスタマイズを1人のお客さんがオーダーしてくるのです。
これは、英語の聞き取りの練習にもなる上、スタバのカスタマイズの勉強にもなります。お客さんからのオーダーを通じて、自分の好みのコーヒーの飲み方が分かってきたりもします。最初は興味がなかったとしても、働いているうちに色々試してみたくなるものです。
イギリスのカフェで働くと有名人に会えるかも?
日本人の感覚だと、スタバなどのチェーンカフェに有名人が来ることは珍しいように思いますよね。
しかし、イギリスは違います。とても有名な人が普通に来店するのです。それも、そこまで珍しいことではありません。日本人でも知っているぐらいのとても有名な人まで、当たり前のようにコーヒーをオーダーしに来ます。
観光地周辺や、一般住民が暮らす地域では少ないかもしれませんが、有名人が住んでいる地域ではかなりの頻度で見かけます。具体的には高級住宅街です。
それを目当てにカフェで働くことはおすすめしませんが、そういうこともあるということは知っておいてもいいでしょう。
アイドルであってもそっとしておくのがロンドン流
カフェだけでなく、ロンドンでは街のあちこちで有名人を見かけることがあります。ですが、騒がれているようなことはほとんどありません。若者向けのアイドルだったとしてもです。
単にそういった状況に慣れているのか、プライベートを邪魔してはいけないというモラルを全員が持っているのか、その理由は定かではありません。
一度、筆者の働いているスタバに某世界的アーティストが来店したときには、いつもは騒がしい店舗が一瞬しーんと静まり返りました。スタッフの方が興奮していたかもしれないくらいです。
イギリスのカフェで働くとあっさりした人間関係を学べる
カフェは、時間帯や時期によってかなり忙しくなります。多国籍の人が働いているカフェでは、そういう忙しい時間帯にイライラし始める人もいます。
キレやすい国籍というのがなんとなくあるので、そういうお国柄なのかもしれません。そのために、働きながら喧嘩するようなことも度々あります。
ひどいときには、怒鳴り合いになってしまったり、お客さんに対してまで怒ってしまったりするケースも……。
なかなか日本ではお目にかかれない光景なので、それはそれで一つの経験としては楽しいものです。しかし、日本人としては内心ビクビクかもしれません。
忙しさがピークを過ぎれば元通りに
ですが、もしそんな光景を目にしてしまったとしても安心してください。
なぜなら、忙しい時間帯が去れば、さっきまですごく怒っていた同僚たちもケロッとして談笑していたりするからです。喧嘩をしていた同士でもそういう感じです。仕事が終われば、一緒にパブに行くこともあります。
彼らはあまり根に持たないというか、もし喧嘩になることが多く相手のことを嫌いになったとしても、態度にはほとんど出しません。
そもそも日本では、相手が先輩なら喧嘩になるようなことはないですよね。しかし、イギリスではそういう人間関係の概念はなく、上司(マネージャー)以外はほとんど対等なようです。
こういった切り替えの早さや割り切りは、身につけておくとイギリスでの生活がとても楽になります。また、日本で暮らす上で役立つこともあるでしょう。
まとめ~尻込みせず現地のお店で働いてみよう
ご紹介したものの中には、イギリス以外の国で働いても経験できることがあるかもしれません。しかし、日本ではなかなか難しいと思います。
イギリスでアルバイトのような仕事を探しているのなら、日系ではなく現地企業が展開しているお店が絶対におすすめです。求められる英語力や競争率の高さに尻込みして挑戦しないのは、とてももったいないことではないでしょうか。
日本では考えられないような大変なこともありますが、それも後で振り返ると良い思い出・財産になっているかもしれませんよ。
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