これはある程度、ヨーロッパが好きで旅行に何回か行っている人や、どこかの国に少しでも住んだことがある方なら、知っていて当たり前の話かも知れません。
でも、私にとって「ドイツ人の割り勘文化(習慣)」はとてもビックリしたことの1つです。もちろん私個人の感じた事であって、住んでいる環境や周りの友達や知人との付き合い方などによって変わってくることです。
これを聞いたドイツ人の男性の方などを、嫌な気分にさせてしまったら申し訳ないですが、筆者の勝手な主観だと思って許して頂けたら有り難いです。
今回は、女性にとっては特に気になる話題?の、ドイツ人の「割り勘文化」についてご紹介します。
ドイツ人はキッチリ割り勘
私がヨーロッパで最初に住んだのは、イタリアでした。なので、私の中での「世界の普通」というのはイタリアが基準になってしまっています。
イタリアに住んでいた頃、友達の中で話題になった事がありました。
ある男の子が「ドイツ人って、本当にキッチリと1セント単位まで割り勘にするんだよ!」と言い出したからです。
その子によると、語学学校のみんな(世界各国の人達)と食事をしに行った時の最後の会計時。
その中に居た1人のドイツ人の男の人が、レストランのテーブルで計算機を取り出し、1セント単位(ヨーロッパで一番小さい通貨「日本でいう1円」)まで皆の前で計算し、割り勘で払ったというのです。
イタリアでは、普通レストランの会計時ウェイターさんにお会計を頼むと、テーブル(1グループ)ごとに1枚のレシートを持ってきます。
なので、カップルの場合は男性が会計する場合が多いですし、何人かの男女で行ったとしたら皆「私はこれとこれとこれを食べたから、15ユーロにチップ入れて17ユーロここに置くね!」と各自がだいたいで置いていきます。
「最終的に机で、そのレシートの合計金額プラスチップになれば良い」という様な感じです。細かな事は、誰も気にしません。
なので、私はその男の子のドイツ人の話を聞いたとき「冗談でしょう?話盛ってるでしょう?」と、大笑いしていました。
その後、ドイツに行きそれが日常になる
ドイツについて色々下調べし、ドイツ人の友達も出来ていたので、私がドイツに行った頃には「ドイツの文化をわかっている人・面倒くさくない大人の人間」だと思われたいという気持ちが私の心の何処かにありました。
実際ドイツに行くと、本当に「割り勘」が一般的です。
「Getrennt, bitte.(ゲトレント・ビッテ):別々に(会計)お願いします」これは、レストランやカフェでウェイターさんに会計時に声を掛けるドイツ語です。
ドイツの場合、ウェイターさんや、ウェイトレスさんがその後、テーブルの1人1人の所に来て、「あなたは、これとこれとこれを食べたから……」と目の前で計算し、1人1人にレシートをきります。
凄いのは、これを「オクトーバーフェスト」などのとてつもない大人数の居る場所でも、1人1人がやるのでビックリします。
日本だったら、飲み会などは一番上の人が支払って奢ったり、もしくは会計の前か後で1人1人がその人に払ったりというスタイルが多いのかと思います。
ドイツは男女平等(男女対等)
日本では男女平等の考え方が浸透してきたといっても、やっぱり昔の感覚が残っていて、「男性が女性を守る」。「女性は男性から3歩下がって……」とまでは行かなくとも、「少し男性を立てて」という考えが気持ちの何処かにあると思います。
そして、デートだったら男性がお会計をする場合や、少し多く出す場合が多いですよね?
でも、ドイツ人カップルは、当たり前のように割り勘でお会計をします。私は、男性が払っている場面を偶然かも知れませんが今まで一度も見たことがありません。
私も何人かドイツ人男性に「夜ご飯食べに行きませんか?」「飲みに行きませんか?」などなど、誘われたことがあります。
私は、学生で(=無職=無収入=貧乏)という状態でした。相手はバリバリと働いていました。
しかし、普通にお会計時は割り勘なのです。その当時は、私も「ドイツ通」を気取って?笑顔で毎回会計をしていました。
ドイツでは、それが当たり前のことなので、日本人の女性同士で話す時があっても、「何とも思っていない。」「それは当たり前。」という空気が流れています。
日本人女性の本音
でも、本当に仲の良い女の子の友達と腹を割って話すと、「やっぱり女性としては、男性が奢ってくれたら、嬉しいよね!」。
「この割り勘文化のドイツの中で、たまに出会うさらっと会計を済ませてくれる男性が目の前に現れたら、カッコイイと感じるよね!」という本音が出てきます。
私が色々聞いた情報からすると、これはドイツだけではなく近隣国の、オランダやベルギーなども同じような感覚だそうです。
ドイツでモテる女性は、「カッコイイ、自立した女性」だそうです。ドイツでは、結婚して専業主婦になる女性は、ほとんど居ないようです。バリバリと仕事をして、お金も稼ぐ女性がモテます。
日本だと、どちらかというと「可愛い、優しい女性」がモテることが多いと思います。専業主婦の方も、多いですよね。
そんなドイツに住んでいる日本人にもこの割り勘文化が浸透しています。
ある時、日本人男性に「デートしませんか?」と誘われて、行ったことがありました。
お昼のランチ代、その後カフェでのケーキとコーヒー代、夜ご飯代、そしてその後の飲みに行った時の代金……全て普通に「割り勘」でした。
楽しかったので、良いと言えば良いのですが、「せめて、カフェ代くらい出そうという気持ちを持ってくれても良かったのでは?」と、後で感じてしまったのは本心です。
男女平等でも収入格差はある
しかし、ニュースで見ましたがドイツも日本と同じように男性の年収の方が女性よりも断然高いのだそうです。それを見たとき、私はとてもがっかりしました。
これだけ「男女平等」を前面に出しているように感じるドイツでは、男女の年収格差はあって欲しくなかったです。
ドイツ人のデート(番外編)
少し番外編になりますが、ドイツ人のデートはスポーティーな事が多いと思います。
2人でランニング、サイクリング、プールに泳ぎに行く、トレッキングに行く、湖や公園にピクニックに行くというアクティブなものが多いです。
私は、「さすが!スポーツ好きなドイツだなぁ……」と感じていました。
サイクリングなどど聞いたら、日本のカップルなら「女性に合わせて、2人笑顔でゆっくり自転車をこいでいる」光景を目に浮かべませんか?
ドイツ人は違います。私は初めて見た時にビックリしたくらい、本気のスピードでロードレース用か?と思うような自転車で走っています。
まとめ
今回は、ドイツ人の割り勘文化について書いてきました。私はドイツで数年生活し、その中でいろいろな人に出会ってきました。
そこで私が解ったことは、少数派ではありますが中には割り勘ではなく、気持ちよくさらっとお金を出す男性も居るということです。
仕事の出来る人、エリートは、小さなお金を気にしないということでしょうか。当たり前のことかも知れませんが、最終的な結論は「ドイツ人にも色々な人が居る。」ということです。
でも、これからドイツに住もうとされている方には、知っておいても損はない情報ではないかと思いましたので、今回の記事に書かせて頂きました。
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