アメリカ北東部内ニューイングランド地域に位置するバーモント州で人口最大の都市、バーリントン。
ニューヨークから飛行機で約1時間、高速道路を利用すれば車で数時間で行けることから、ニューヨーク都市圏からちょっとしたバケーションを楽しみに来る人が多いようです。
私も観光で4日間滞在しましたが、のどかな土地を生かし地域活性化を目指す住人達のパワーに圧倒されました。
今回はそんな都会の人々を魅了し続けるバーリントンにある、少しアーティスティックでミステリアスなブリュワリー、マジックハットをご紹介します。
マジックハットブリュワリー
マジックハットブリュワリーは1994年にバーモント州バーリントンで創業。バーモント州はアメリカで2番目に人口が少ない州です。
それにも関わらず、マジックハットはそのバーモント州で創業後年率2桁で売り上げを伸ばし、2008年には生産能力を2倍に増強する程に成長しました。
特に海外輸出に関しては品切が続出する程の人気ぶりで、現在バーモント州以外では入手が難しいそうです。
バーリントン市には他にも有名なブリュワリーがいくつかあるんですが、私がバーリントン市を観光中に、地元の人によく勧められたブリュワリーがマジックハットでした。
「他とは違ったブリュワリーだから是非行ってみてほしい」と何人かのUberドライバーに勧められたのがきっかけで、訪れてみる事にしました。
実際に訪れてみると、外見はどこかミステリアス。
しかし一歩中へ踏み入れてみると、とてもカラフルでアーティスティックな内装!
入ってすぐにはポップなデザインのお土産がたくさん並んでいます。
すぐ横には、フリーテイスティングを楽しむことができるバーカウンターがあります。
バーテンダーの後ろに並んでいるのがサンプルのビール達。
今何がフリーテイスティング出来るのかは、マジックハットのwebサイトに載っているので事前にチェックして行くといいかと思います。
公式サイト:http://www.magichat.net/
もし何にしようか迷ったら、バーテンダーに自分の好みのテイストを言ってみるのも良いでしょう。
私はマジックハットの看板商品「ナンバー9」と、名前が気になったので「feast of fools 」をテイスティングしました。
個人的に私は「feast of fools」は「ナンバー9」よりも濃厚な味わいで、とても私の好みの味でした。テイスティングはフリーですが、チップは忘れずに残していきましょう。
フリーツアー
マジックハットブリュワリーでは、フリーで工場内を見学することが出来ます。
営業時間内であればいつでも個人で見学する事も出来ますが、せっかくなのでフリーガイドさんの説明を受けた方が楽しめるのでお勧めです。
マジックハットがどのようにして出来たのか、現在どのような活動をしているのか等の説明を、工場を回りながら聞くことが出来ます。
フリーガイドツアーに予約は入りませんが、15名以上の団体で参加する場合は事前に連絡が必要になります。
またフリーガイドツアーは木、金、土、日の決められた時間のみになっています。
フリーガイドツアースケジュール
- 木、金曜日・・・・15:00〜、16:00〜、17:00〜
- 土曜日・・・・13:00〜、14:00〜、15:00〜、16:00〜、17:00〜
- 日曜日・・・・14:00〜、15:00〜
着いてすぐに、カウンターにいるスタッフにフリーガイドツアーに参加したいと伝えておくと、時間になった時に呼び掛けてくれます。
次のツアーの時間まで、お土産をチェックしたりフリーテイスティングを楽しむのも良いでしょう。
そしてツアーの始まる5分前になったら「TOURS START HERE」の下に集合します。
また、通路を抜けて少し進むと生産が中止されたビール達がここに眠っています。彼らのビールへの愛情が伝わってきますね。
壁にはローカルアーティストの作品がズラリ。マジックハットが開催しているイベント「Wall to canvas」というコンテストの優勝者達の作品だそうです。
まるでアートギャラリーにいるかのようです。
そして最後に見えてくるのがビール工場エリア。
私が行ったのが日曜日だった為、工場が動いているところを実際に見ることが出来ませんでした。
ですが、それぞれのセクションの上にプレートが下げられているので、どの工程がどこで行われているのかがわかりやすくなっていました。
平日に行くと実際にどんな風に作られているのかを見る事が出来ます。
ローカルアーティストとのふれあい
私がマジックハットブリュワリーのツアーに参加して一番気になっていたのが、壁に飾られていたアート作品でした。
実はマジックハットはローカルアーティストとのふれあいも大事にしていて、たくさんのイベントを開催しています。
その中の一つに、「Wall to canvas」というコンテストがあります。
このコンテストでは、選ばれたローカルアーティスト12人が、イベント最中に真っ白なキャンバスに思い思いのアートを描く、ライブのエキシビションを見ることが出来ます。
その12人の中から1位に選ばれたアーティストには賞金$500が渡され、マジックハットブリュワリーのアート展示スペースの壁に、その作品が飾られます。
このイベントは毎年8月に行われ、場所はブリュワリーのパーキングで開催されています。
イベントが終了すると全ての12作品はオークションにかけられ、その売り上げの半分はローカルアートスクールへ、残りの半分は参加したアーティストに配分されるんだそうです。
他にも「Art hop ale」のラベルデザインを投票によって決める「Labels for libations」というコンテストもあり、ローカルのアーティストにとっては活躍の機会を広げてくれる嬉しいイベントが盛りだくさんです。
もしマジックハットに行く機会があれば、ローカルの人々とのふれあいの様子が見れるので、そういったイベントに合わせて行く事をおすすめします。
詳しくはマジックハットのwebサイトのイベントに掲載されていますので、是非チェックしてみて下さい。
イベント詳細:http://www.magichat.net/
人気のビール
#9「ナンバー9」
マジックハットの定番人気商品と言えば、ナンバー9です。
もともとナンバー1から作りはじめて、納得のいくビールが出来たのがナンバー9だったそうで、それがマジックハットのラッキーナンバーとなり、商品名として使われるようになったんだとか。
テイスティングしてみるとわかりますが、ナンバー9は比較的なめらかで飲みやすい味わいです。
ホップはカスケードとアポロを使用していて、アロマはアプリコット、チェリー、ピーチのようなフルーティな香りです。
「ペールエールのようでペールエールでないビール」のキャッチコビーで有名です。
circus boy「サーカスボーイ」
レモングラスを使ったアメリカンスタイルのへヴァイツェン。
へヴァイツェンとは南ドイツ伝統の小麦ビールの事で、その中でも酵母をろ過していないものの事をそう呼ぶそうです。
アロマはシトラスとオレンジのフルーツジュースのような香りで、ホップの苦みがなく軽やかな味わいを楽しむことが出来ます。
Low key(ローキー)
飲みやすいIPAを目指して作られたローキー。
アロマはレモン、オレンジのシトラス系を使用していて、とてもライトな飲み心地です。
軽い食事によく合い、魚のグリルのディッシュ(←でしょうか?)やスパイシーなタコス、レモンケーキやシャーベットなどのデザートにも合うんだそうです。
ボトルキャップをチェックしよう
是非チェックして欲しいのがボトルキャップの裏です。マジックハットの全てのボトルキャップには、一言ずつメッセージが書かれているんです。
一つ一つ違ったメッセージで、ちょっとした会話の種にもなりますし、集めてみるのも面白いです。
実際にこのボトルキャップのコレクターもいるんだそうですよ。
おすすめのお土産
アーティストとコラボレーションしている事もあり、マジックハットのお土産は本当にユニークなデザインのお土産がたくさんあります。
ビアーソープ:$6
ナンバー9のビアーソープです。
ソープは布に覆われているので、シールを剥がして使えば泡立ちもよく、とても使いやすいです。
他にもグレープフルーツの香りのELECTRIC PEELのビアーソープがあります。
キーホルダーのボトルオープナー:$5
いくつかデザインがありますが、サイズ的にぴったりでキーチェーンとしても使えるので私はこのボトルオープナーを購入しました。
他にもTシャツ、グラス、メイソンジャー、ボトルホルダー等、デザインの素敵な商品がたくさんありました。
ブリュワリーにあるほとんどの商品がオンラインで売られているので、私はニューヨークに帰ってからオンラインでオーダーしました。
特にグラスなどはかさばりますし、移動中に割れてしまう心配もしなくて良いので、送料はかかりますがオンラインでオーダーする事をおすすめします。
オンラインでは、お得なギフトセットなどもあるのでプレゼントなどにもおすすめですよ。
また、送られてくるボックスもポップなデザインでかわいいんです。
アクセス情報
- 名称:Magic Hat Brewing Co (マジックハットブリューイング)
- 住所:5 Bartlett Bay Rd, South Burlington, VT 05403
- 営業時間:月曜日~木曜日 10:00~18:00 金、土曜日 10:00~19:00
- 日曜日 12:00~17:00
- 電話番号:+1 802-658-2739
- 公式サイト:http://www.magichat.net
まとめ
マジックハットのスタッフと話してみて、彼らが本当に自分達の仕事に誇りを持っているのが伝わってきました。
地域のアーティストや、住民とふれあう事が彼らにとってのパワーになっているそうです。
またそれはマジックハットだけではなく、バーリントン市の住民それぞれが自分達の住んでいる土地を大事に思い、また地域活性化させようと努力しています。
私は今回Uberを利用して市内を回りましたが、Uberドライバーの何人かは、一度観光で来たこの町に惚れて移り住んできたと話していました。
それだけバーリントンには、何か底知れないパワーを持った魅力的な街なのです。
みなさんもそんなバーリントンの人々の温かさや、のどかな土地の自然のパワーに触れてリフレッシュしに行ってみてはいかがでしょうか?
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