【お金の話】ベトナム日系企業の現地採用者が教えるリアルなお給料の話

ベトナム ベトナムでの働き方

発展を続ける東南アジアの国、ベトナム。この記事を見ている方の中にも、ベトナム就職を考えている人がいらっしゃるのではないでしょうか?

働くとなると気になるのが、やはりお給料ですよね。

ベトナムで働く場合の形態としては、大きく分けて駐在、現地採用、起業の3種類がありますが、ここでは現地採用の場合のお給料事情を、実際に現地採用者である私自身の経験を踏まえ、福利厚生や生活費も含めてご紹介します。

※1USD(アメリカドル)=約112円。
※現地採用とはその国の企業に直接採用される雇用形態で、ベトナムの場合はベトナム企業での雇用となるため、ベトナムの労働基準法が適用されます。

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ベトナムに進出している日系企業の特徴

ベンタン市場※ホーチミン観光名所のベンタン市場

日本企業のベトナム進出は近年加速しており、ベトナム日本商工会によると、2017年5月1日時点で約660社が進出しています。この数は日本商工会に登録している会社のものなので、実際にはもっとたくさんの企業がベトナムにあります。

その多くはハノイ・ホーチミン・ダナンの3都市にあり、割合としてはホーチミンが最も多く、次いでハノイ、ダナンという順番になります。

業種も様々で、

  • 貿易系
  • 建設
  • オフショア開発
  • サービス
  • メーカー

などがあります。

ビジネス英語を求められることは少ない

日系企業では、社内公用語が日本語であったり、同じ日系企業と取引したりしているケースが多くあります。また人件費削減の一貫で、ベトナムで営業活動はせず、受注はすべて日本からというケースもあります。

そのため求人を見ていても、上級レベルの英語能力を求められることは他の東南アジアの国と比較すると少ないと思います。実際に、日本人のトップとして赴任してきた人が英語を話せないということも結構あります。

そのような場合には、英語が話せる現地の日本人や、日本語が話せるベトナム人を積極的に採用し、社内は日本語でコミュニュケーションを取るところもあります。

ベトナム現地採用日本人のお給料相場

高層マンション

※建設が急速に進む高層マンション

ベトナムで働くにあたり、私にとって懸念材料だったのはやはりお給料です。

人件費が安いため低めの設定

ベトナムの日本人求人を見てみると、給与の平均は月1,500USD(約16万8000円)~となっています。

日系企業では、現地採用で優秀な人間を安く雇えたらラッキーという考え方のところが多いので、日本人給与もマネージャーなどの管理職になってようやく月平均2,500USD(約28万円)~になります。

というのも、ベトナムではまだ人件費が安く、英語、日本語に堪能なベトナム人マネージャーを月1,500〜2,000USD(約16万8000〜22万4000円)ほどで雇うことができます。

そのため、価値がよほど大きくないと、現地で採用する日本人の人件費は大幅なコストとなってしまうのです。

積極的に会社と交渉を

私はそれまでの経験年数、ポジションなどを踏まえ、会社側と交渉して自分の給与額を決定しました。

また、支給通貨は通常ベトナムドン(VND)ですが、アメリカドル(USD)でもらえるようお願いしました。

私の会社はベトナム以外の東南アジア5カ国に拠点があります。そのため、他国への出張時に、ベトナムでしか使えない通貨よりも換金しやすいUSDがいいと考えたからです。

優秀なベトナム人の数倍のパフォーマンスを出さないといけないプレッシャーはありますが、日本で培った知識と経験を活かしながら働くことができています。

現地採用だからといって、自分の市場価値を低く見積もる必要はまったくないと思うので、ぜひ積極的に交渉してみてください。

ベトナムの日系企業の福利厚生

私の会社では、入社時のワークパーミット(労働許可)やビザの申請、住居登録、銀行口座開設などのサポートはしっかりしていました。

その他の福利厚生をお伝えします。

医療保険への加入

ベトナム現地の病院が利用できる保険サービスと、WellBe(ウェルビー)という医療サポートサービスに加入しています。

このうちWellBeは海外に進出している日系企業のサポートを行っています。

例えば、ベトナムで病気になったり事故にあったりしたとき、自分でどこの病院に行けばいいか判断がつかない場合、または医者がベトナム語しか話せない場合などにWellBeに連絡すると、病院の予約から診療時の通訳までしてくれます

とても便利で安心できるサービスです。

タクシーカード

ベトナムでは電車がなく、交通手段はバイクかタクシーになるので、日本でいう電車通勤費がタクシーカードで支給されている形です。

利用できるタクシー会社は、ホーチミンで有名なタクシー会社のうちの1つVinasunTaxiです。下車時にタクシーカードを渡すと、クレジットカードと同じ要領で、後から会社に金額が請求されるようになっています。

年に1回のボーナス

ベトナムでは1~2月にテト休暇という旧正月の長期休暇があり、ボーナスが出るのはその時期になります。

支給額は私の場合、給与1ヶ月分ですが、これは会社によって異なると思います。

年に1回の社員旅行

この他、年に1度必ず社員旅行があります。これは、ベトナムの企業では必須の一大イベントで、社員旅行が豪華なほどいい会社というイメージがつくくらい重要視されています。

もちろん会社負担の行事ですが、会社によっては家族も参加可能な場合があり、家族の分は社員自身が負担するというところもあるようです。

旅行先は様々です。私の会社の場合、外国に行くこともたまにありますが1泊2日の国内旅行がほとんどです。

工場を抱えていたりオフショア開発に携わっていたりする日系企業で社員数が600人ほどの場合は、飛行機を数台チャーターしての社員旅行になるようです。

ベトナムの生活費

寿司

※ホーチミンで食べられる高級寿司。食材はすべて築地から輸入しているそうです。

上述のお給料や手当を踏まえた上で、私のベトナムでの生活費をご紹介します。

家賃は高い

物価が安いイメージのあるベトナムですが、実は家賃が高いのです。

ホーチミンの地代は東南アジアの中でも高い水準らしく、50平米のキッチン付きアパートで比較的綺麗な建物を選ぶと月700USD(約7万8400円)ほどします。

もちろん、立地や建物にこだわらなければ安い物件もありますが、日本人の場合、

  • 駐在員は月1,000〜2,500USD(約11万2000〜28万円)ほどのアパート、マンション
  • 現地採用者は月300〜800USD(約3万3600〜8万9600円)のアパート

に住んでいるケースが多いです。

1ヶ月の生活費内訳

簡単にご紹介すると以下のようになります。

  • 家賃:350USD(約3万9200円)※ルームシェアのような物件に住んでいるため比較的安め
  • 食費:800USD(約8万9600円)※外食含む
  • インターネット代:14USD(約1570円)
  • 水道代:20USD(約2240円)
  • 電気代:30USD(約3360円)
  • 雑費:200USD(約2万2400円)※携帯通信費、日用品など
  • 美容室:100USD(約1万1200円)
  • マッサージ:50USD(約5600円)

合計:1,564USD(約17万5000円)

ベトナムでは買い物も滅多にしないため、洋服代などがかかりません。上記費用以外はすべて貯金にまわすようにしています。

まとめ~お給料と同様に大切な生活環境

働く上でやりがいを追求するのももちろん大事なことですが、海外就職の場合、まずはストレスなく安心して生活できる環境がとても大事になります。

条件や待遇だけで決めるのではなく、現地での暮らしを楽しめそうかどうかをしっかりと考えましょう。

その上で、自分なりに納得のいく形で給与を交渉し会社といい関係をつくっていけば、よりやりがいを持って仕事ができると同時に、有意義な海外生活を送ることができると思います。

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