海外で働くにあたって、どこに住むか、どういったところに住むか、というのは大きな問題です。家を探すのは日本でも大変なことですが、これが海外となると不安も大きいと思います。
私はインドのバンガロールで、IT企業専属の日本語教師として仕事をしていました。現地採用で、社内にも周りにも日本人は全くいない環境です。
インドで働いている人は、どんな家に住んでいるのか。今回は、バンガロールで私が暮らしていた家を紹介します。
バンガロールの家の立地
*家の近くの散髪屋さん
バンガロールの中心地から、北にリキシャ(小型の自動三輪タクシー)で30分、通りから少し入ったところが私の住居です。
家近くの道路はまだ舗装されていないので、リキシャで自宅に帰るときは、家が近くにつれ、ガタガタと揺れはじめます。
バンガロールの市内から家に戻るときは、リキシャ以外には手段がなかったので、このガタガタは毎回の恒例なのですが、家までの道のりはお祈りの声が聞こえたり、お香の香りが漂ってきたり、子供たちの遊ぶ姿が見られたりと、私にとってはインドを肌で感じる楽しい時間でした。
通り沿いには店が並んでいて、レストランやスーパーもあり、中心地まで出かけなくても、普段の生活に困ることはありませんでした。
バンガロールの家を選んだ理由
*家の門扉
勤務先の社長のオフィス兼住居の 1フロアを、住居として支給されました。1階が社長の自宅、2階と3階は会社、4階が私の住居です。インドに行く前に、スカイプで町の雰囲気や、建物を見せていただきました。
屋上は洗濯物を干すスペースもあって、いつも色鮮やかなサリーが風になびいていました。この屋上からはバンガロールの街が見渡せて、夜は星がきれいに見えました。
会社兼住居だったので、困ったことがあれば、会社の人や社長のご家族に助けてもらえるので、とても助かりました。
バンガロールの賃貸価格
住宅として支給されましたので、家賃はかかりませんでした。また、会社の建物だったので、wi-fi付きで、光熱水費も支払う必要がありませんでした。家具も電化製品も備え付けだったので、入居時の経費はかかりませんでした。
インドでは物件によって値段にかなりの幅があります。ガードマン常駐のマンションでは、家賃が日本円で15万円以上という場合が多いです。
アパートタイプ、家ではなく1室を借りる、誰かとシェアをするなど、予算と相談して、どういったタイプの家に住みたいかを考えるといいでしょう。
インドの家の間取り
- ベッドルーム:2部屋(16畳と12畳ほど)
- リビングルーム:2部屋(20畳と12畳ほど)
- ダイニングルーム:1部屋(18畳ほど)
- キッチン(12畳ほど)
- バス・トイレ:バスタブはなく、シャワーとトイレが一緒
といった、とにかく広い家で、私は息子1人連れてインドに来ていたのですが、それでも使わない部屋のほうが多いくらいでした。大理石のような床で、夏はひんやりとしていて、裸足でいるのがとても気持ちよかったです。
私の家のトイレは水洗でしたが、インドではまだまだ水洗ではないトイレも多くあります。気になる方は、家探しの際にトイレもしっかりチェックしましょう。
日本にはないインドの家の設備
*インドの装飾
ヒンズー教の神様が飾ってある、小さなお祈りの部屋がありました。一日中、赤いライトが灯っています。
夜は真っ暗の中に赤い光がぼんやりと浮かぶので、最初のうちは気になりましたが、インドならではの風情がありました。生活の中に宗教がしっかりと根付いている、ということを感じました。
また、インドのお風呂の中には、湯沸かし器の役目をする「湯水タンク」が備え付けられています。
シャワーをするときは、この湯水タンクのスイッチをオンにして、15分ほど待ちます。これをオンにしないと、蛇口からお湯が出ることはなく、そのうえ、このタンクの容量分がなくなると、途中で水になってしまいます。
インドでは、シャワーはリラックするものではなく、時間との戦いです。
インド住宅のちょっとしたトラブル
お風呂とトイレは一緒になっているので、シャワーを浴びたあとは、床が濡れて水浸しになります。
水はけもそれほど良くないので、朝と夜、シャワーを浴びていると、床はいつも濡れている状態です。トイレに行くときは、サンダルでつま先だちになるのが、少しストレスです。
また、この家だからということではありませんが、インドでは停電が日常茶飯事です。2、3分もすれば元に戻るので、それほどストレスではありませんが、パソコン使用時などは、こまめに保存をしておいたほうがいいかもしれません。
インド住宅のいいところ
*家にはいつも何かの花が飾られています。
天井が高く、部屋も広かったので、開放感がありました。窓も多かったので、日差しもたくさん差し込みます。
バンガロールの気温は、夏は37度以上になることはなく、冬も12度を下回ることはありません。
そのため、夏はシーリングファン(天井についている羽の大きな扇風機)だけ、冬は暖房もいらないという、インドにしてはとても過ごしやすい地域で、日中は心地よい風が入ってきます。
何より、この広い家を社長が雇っているメイドさんが、毎日掃除してくれたので、とても助かりました。この広さを自分で掃除するのは私には無理でした。
まとめ
*インドの果物屋さんの屋台
私は住居を支給されたので、家探しの必要はありませんでしたが、インドでの部屋探しは、日本人価格を提示されたり、契約時も入居後も、さまざまなトラブルが発生します。
セキュリティのことを考えて、ガードマンがついている物件を探す人もいますし、数人で1部屋を借りてシェアをする人もいます。
いずれにしても、信頼できるインド人の人と一緒に探してもらうのが一番です。「親戚の家が1部屋空いているわよ」といった、ラッキーな提案に出会えるかもしれません。
海外求人
あなたの挑戦を待っている!あこがれの海外企業へ就職しよう(海外求人)
【インド求人】未経験からでもインド就職を狙える転職エージェント・転職サイトまとめ
インドで働くには?インド就職するための日本人向け求人、就活方法、給料事情など
あわせて読みたい