私はインドで現地IT企業専属の日本語教師として働いていました。契約が終わり、日本に帰ってからもほぼ一年に一度はインドに里帰りしています。
インドでの日常の交通手段はオートリキシャ(小型の自動三輪タクシー)がメインです。
このオートリキシャにはドアがないので、走行中に受ける風が心地よく、小回りもきくので、とても便利です。地元の風景を見ながら移動するのは楽しいものです。
そんな便利なオートリキシャですが、ドライバーさんとの値段の交渉が必要だったり、他にもいろいろなハプニングがつきものです。
今回はオートリキシャの説明と、値段の交渉、よくあるハプニングを紹介します。
オートリキシャとは
オートリキシャは小型の自動三輪タクシーです。ドアはなく、走っていると風が入ってきたり、どこからともなくお香の香りが漂ってきたりと、とても気持ちがいいです。
ただ、インドは埃っぽいので、長い間乗った後は、髪がパサパサしたり絡まったりします。
カラフルで個性あふれるオートリキシャ
ドライバーさんは自分のリキシャを、みんなカラフルにデコレーションしています。
車体だけでなく、中のシートや天井の布、運転席にも、いろいろな工夫が凝らされています。祝祭日には花やモチーフが飾られることもあります。
いざオートリキシャに乗る
交差点や街のあちこちに、オートリキシャがたくさん停まり、お客さんを待っています。
歩いていると、「ハイ!」「どこにいくんだ?」「ほら、乗って乗って!」とドライバーさんが山のようにやってきて、次々と声をかけてきます。
行き先を告げて、「メーターで行ってくれる?」と聞いて、「イエス!」と返事が来ればまずはOK。でも、本当にメーターをスタートさせたか、そのメーターがきちんと動いているかどうかを、しっかり確認しましょう。
料金交渉
*道がわからなかったときに教えてくれたドライバーさんたち
こちらは外国人なので、だいたい値段は相場の倍以上、夜などはもっと高い値段を言ってくることがあります。
言われた値段が高い場合は、「じゃ、いい」と言って立ち去ろうとすると、「待って待って。~ルピーならどうだ?」と聞いてきます。続けて交渉するか、他のドライバーさんにするか決めるといいでしょう。
やりとりをしている間も、他のドライバーさんたちがやってきて「俺のにしろ」、とか「いくらだって?」と会話に参加し始め、気がつけば自分の周りにドライバーさんがいっぱい!という状況になることが多いので、選べます!
交渉するときはどれくらいまでだったら払うか、あらかじめ決めておくといいでしょう。私は歩き疲れたときや、暑いとき、夜などは少々高くてもいつも乗っています。
現地の服を着る
*女の子たちが着ているのがパンジャビスーツです
これは私が実際体験したことなのですが、インドの洋服を着ていると、旅慣れている、あるいは現地に住んでいると思われるようで、メーターをきちんとスタートさせてくれたり、値段の提示も相応ということが多いです。
民族衣装のサリーを自分で着るのは大変ですが、インドにはパンジャビ・ドレスと呼ばれるものがあります。
生地はコットン、ポリエステル、シルクとさまざまで、ひざ下15センチほどの長さのトップスと、パンツ、ストールの3点セットです。
ゆったりとしたパンジャビもあれば、ぴったりと身体にそって着るタイプのものもあります。袖の長さも、ノースリーブから長袖まであります。
お値段は日本円で1500円くらいのものから、シルクなどでは20000円以上するものありますが、日本に帰ってからも着ることができるデザインもありますので、リキシャ対策だけでなく、ぜひ楽しんで着てみてください。
私がインドに住んでいたときは、パンジャビがお気に入りで、ほとんど毎日来ていました。
決めた金額と違う金額を請求される
50ルピーで交渉成立して乗ったにもかかわらず、到着すると「はい、100ルピー」と言われることもたまにあります。
「50ルピーだったでしょ」と言っても、道が混んでいたからとか、思ったより遠かったからとか、いろんな理由をつけてきますが、こんな時は、50ルピーだけ渡してさっさと降りましょう。
ドライバーさんたちは「払ってくれたらラッキー」というぐらいの感じで、悪意があるわけではないので、追いかけてくることもありません。
降りて「ありがとう。バイバイ!」というと、ちょっと残念そうな顔で、でもちゃんと「ありがとう」と言ってくれます。
前もって決めた額を手に用意しておくと、いざという時にすぐに降りることができるので、おすすめです。
まとめ
インドで暮らすようになったら、このドライバーさんとのやりとりを楽しむぐらいになりましょう。慣れてくると「今度はこんな手をつかうのか」と笑えるようになります。
ドライバーさんが、途中でガソリンスタンドに寄って給油した後、後ろの私たちに向かって「はい、200ルピー」と、ガソリン代を請求されたこともありました。
「それってこっちが払うお金じゃないよね」と言うと、バレた?という感じで、にっこり笑って自分の財布から払っていました。
私はそんな人間味あふれるインドのドライバーさんが大好きです。
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