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スペインのセビリアに来たら必ず訪れたい観光スポットまとめ

セビリア

スペインの南アンダルシア地方の都市、セビリアにどんなイメージを持っていますか?フラメンコ、闘牛、オペラ・セビリアの理髪師、「セビージャ」や「ベティス」の名でサッカーチームのイメージもあるでしょうか。

スペイン南のアンダルシア州の州都であるセビリアは、スペインで4番目に人口が多い都市で、観光都市でもあります。セビリアに来たら是非訪れてほしい観光スポットの見どころを、目安の所要時間と合わせてご紹介します。

目次

セビリアはどこにある?

スペインのセビリア

写真はセビリア大聖堂隣のヒラルダの塔の上からセビリア市内を見下ろした景色です。

セビリアのあるアンダルシア州はスペインの南に位置し、アルハムブラ宮殿のあるグラナダ、地中海に面したコスタ・デル・ソルがあるマラガ、メスキータが有名なコルドバ等を有します。

アンダルシアの最南端タリファはモロッコへの玄関口となっており、モロッコのタンジェまでフェリーで1時間で行くことができます。

セビリアはアンダルシア州の州都で、アンダルシア州の西側に位置しています。人口は約70万人で、スペインで4番目に多い数字です。

スペインの首都マドリッドからはAVEで2時間半〜3時間の場所です。紺碧の空、伝統的な街並み、フラメンコ、闘牛等、一般的にスペインに対して抱かれるイメージを持った街で、年間を通して観光客が絶えません。

セビリア観光のコツ

グアダルキビル川

写真はセビリア市内を流れるグアダルキビル川です。

セビリアはマドリッドやバルセロナと比べるとそんなに大きい街ではありません。1日〜2日あればメインの観光スポットは見られると思います。

セビリアは街並みがとても素敵なので、ぜひ街の滞在自体を楽しむことをおすすめします。観光を少し休んでカフェでぼーっとしたり、アンダルシアの典型的な朝食を楽しんだり、川沿いを散歩して芝生の上で寝転んだり。

夏のセビリアは50度近くなり(50度を超えることも!)とても暑いです。日中14時頃〜18時頃までは外を出歩くと熱中症の危険があるので、夏に観光する場合は日中は一度ホテルに戻ってお休みされることをおすすめします。

短い滞在だと時間を有効に使いたいと考えてしまいがちですが、セビリアの夜は長いのでご安心ください。

セビリア大聖堂とヒラルダの塔(1〜2時間)

セビリア大聖堂

セビリアに来てこれを見なければ始まらない、と言われているのがユネスコ世界遺産でもある「セビリア大聖堂」と隣接している「ヒラルダの塔」です。

モスクを基礎として建立におよそ120年を要したというセビリア大聖堂とヒラルダの塔はセビリアのシンボルです。

大きさでは、ローマのサン・ピエトロ大聖堂、ロンドンのセント・ポール大聖堂に次いで世界第3位を誇ります。

荘厳なゴシック様式のセビリア大聖堂

セビリア大聖堂

セビリア大聖堂は「後世の人が正気の沙汰ではないと思う大聖堂を建てよう」という思いとともに建てられた、という話があります。

大聖堂の中に入ると少しひんやりとし、外の空気とガラッと変わって神聖な空気が流れていることが感じられます。セビリア大聖堂はもともとモスクだったこともあり、ゴシック様式の中にもイスラムの名残が見られます。

ゴシック建築の部分のみで長さ126m、幅83m、高さは翼廊中央部の最も高い部分で37mの大聖堂の大きさにも驚かされますが、荘厳で重みのあるゴシック様式の作り、繊細で美しいステンドグラスの数々に圧倒されます。

豪華な天井は凝った作りでとても高く、1世紀以上かけて建てられたことにも納得するでしょう。

コロンブスの墓

コロンブスの墓

セビリア大聖堂の見所の一つに「コロンブスの墓」があります。コロンブスはセビリアを出発し長い航海の末、新大陸を発見しました。

大聖堂に入って右手側すぐにあるコロンブスの棺は、スペインのカスティージャ、レオン、アラゴン、そしてナバーラ地域の4人の国王の使者達によって支えられています。

主祭壇、聖歌隊席

主祭壇

主祭壇には黄金の衝立があり、キリストとマリアの人生の44場面が描かれています。

かつては高さ20m、幅18mの衝立に28場面が描かれていましたが、その両サイドに旧約聖書・新約聖書の場面を追加し、最終的に44場面の衝立となりました。

構想から完成まで80年以上を要したと言われる、黄金で細かな装飾のこの衝立は、セビリア大聖堂の中でも印象的な場所です。

スペインのカトリック教徒はマリア信仰が強いからか、祭壇の中央は「聖母被昇天」の場面となっています。

聖フスタと聖ルフィーナ

聖フスタと聖ルフィーナ

聖具納室にはフランシスコ・デ・ゴヤがセビリア大聖堂から依頼されて製作した宗教画「聖フスタと聖ルフィーナ」があります。

セビリア出身で殉教してしまった聖フスタと聖ルフィーナを主題として描かれた作品です。聖フスタと聖ルフィーナは、1504年に起こった地震の際にヒラルダの塔が倒れないように間に入った、という逸話もあります。

ヒラルダの塔

ヒラルダの塔

セビリア大聖堂と並ぶセビリアのシンボルは隣接する「ヒラルダの塔」です。セビリア市内の遠くからでも見えるこの塔は、ランドマークにもなっています。

塔の高さはなんと約96m。ヒラルダの塔の頂上までは螺旋のスロープで昇れるようになっていて、頂上からはセビリアの市内を四方から臨むことができるます。

96mの高さから闘牛場、グアダルキビル川・トリアナ地区やサンタクルス街などのセビリアの街並みを見てみましょう。螺旋階段は34スロープまであります。足腰に自信のある人は是非昇ってみてください。

紺碧の空にそびえ立つヒラルダの塔は写真スポットでもあります。塔が高くて近くに寄るとカメラに収まりきらないので、少し離れたところから撮ってみましょう。夜は光に照らされ昼とはまた異なる表情が見られます。

オレンジの中庭

オレンジの中庭

セビリア大聖堂の中庭にはオレンジの木が植えられています。出口の傍なので意外と見過ごしてしまいがちですが、ここから見えるセビリア大聖堂、ヒラルダの塔も素晴らしいです。ぜひ立ち止まって中庭を見てみてください。

◉セビリア大聖堂とヒラルダの塔

  • 住所:Av. de la Constitución
  • 入場時間:月曜 11:00-15:30、火曜〜土曜 11:00-17:00、日曜 14:30-18:00

※冬季は入場時間が変更される可能性があります

  • 入場料:9ユーロ

グアダルキビル川とトリアナ地区(30分〜1時間)

グアダルキビル川

セビリアのもう一つのシンボルは南北に走る「グアダルキビル川」です。全長657kmのこの川はカディスの海につながっています。

グアダルキビル川にかかる橋は4つありますが、イサベル2世橋(Puente de Isabel II)通称「トリアナ橋」を渡ってみることをおすすめします。

まず、橋の上からセビリア大聖堂がある市内中心部を見てみましょう。セビリア大聖堂やヒラルダの塔が見えるはずです。

今度は逆側を見てみましょう。川沿いにカラフルな家が立ち並び、外国に来たなぁと感じます。中心部から橋を渡ったところにはトリアナ市場がありますので、市場で何かつまんだりしてもいいですね。

このトリアナ市場は地下に入ってくような感じでちょっとわかりにくいのですが、市内中心部から歩いていくと橋の右側、ちょうど橋が終わったところにあります。

トリアナ地区

橋を渡ったところにある地区が「トリアナ地区」です。トリアナ地区は懐かしい町の雰囲気が残るエリアで、セビリアの市内中心部とは異なる雰囲気があることに気がつくと思います。

トリアナ地区に入るとTRIANA ARTE DE FLAMENCO(トリアナ フラメンコ芸術)と書かれた像が立っています。かつてはヒターノ達がこの地区に住んでいて、フィエスタ(宴会)などでフラメンコが育まれてきました。

橋の上から見えた川沿いにはバルがあります。ちょっと疲れている場合は、このあたりのバルで川を見ながら一休みしてはいかがでしょうか。川沿いをずっと歩いて行くと、向こう岸には「黄金の塔」や「セビリアの闘牛場」が見えます。

そしてグアダルキビル川にかかるもう一つの橋、サンテルモ橋(Puente de San Telmo)が見えてきます。このもう一つの橋を渡ると市内中心部に戻ります。

トリアナ橋

トリアナ橋は観光スポットではありますが、セビリア市民にとっても癒しの場所となっています。昼間はカラフルな家や青い空が見えるので素敵ですが、夜の夜景も素晴らしいです。

時間がある人は昼と夜、両方とも来てみれば2つの雰囲気を楽しめると思います。

スペイン広場(30分〜1時間)

スペイン広場

1929年の万博の際に作られた「スペイン広場」は、直径200mの大きい半円の広場です。広場を囲むように重厚なレンガ造りの2つの塔とレンガ造りの通路、515mに渡る運河と4つの橋があります。

スペイン広場で是非見て欲しいポイントは、セビリアらしい紺碧の空とレンガ色のスペイン広場の建物とのコントラストです。何時間もいたくなっってしまう程、そのコントラストの美しさには見とれてしまいます。

スペイン広場

スペイン広場の建物の壁にあるベンチのタイルには、スペインのセビリアを除く46県とカナリア諸島、バレアレス諸島の県の名前と地図、県の歴史的な出来事が描かれています。

地図と地名を照らし合わせながら、歴史を見て歩くのも興味深いですね。スペイン広場の正面には、セビリアの建築家でスペイン広場建設プロジェクトの指揮をとったAníbal Gonzálezのブロンズ像が設置されています。

スペイン広場のお披露目は1929年でしたが、1914年〜1928年まで14年に渡って建設プロジェクトは続いたと言われています。

なお、このスペイン広場は映画「スターウォーズ」のロケ地としても使われました。

アルカサル(1.5〜2.5時間)

アルカサル

世界遺産に登録されている「アルカサル」はスペイン王室の宮殿です。異なる時代の異なる建築様式が混ざって建設されています。

12世紀頃まではイスラムの宮殿でしたが、レコンキスタの後、カスティージャ国の国王であったペドロ・1世が宮殿を取り壊し、新たにムデハル様式(キリスト教とイスラム教が融合した建築様式)の宮殿を建てました。

その後は歴代の王によってゴシック様式や、ルネッサンス様式も加えられ、現在のアルカサルとなっています。

アルカサルの入り口は、「ライオンの門」(Puerta del Leon)と呼ばれる赤い色の門です。混雑時はこの「ライオンの門」に長い列ができています。

人が多い時には、1時間程度並ばなければいけないこともあります。このライオンの門をくぐるとチケット売り場があります。

アルカサル

アルカサルには中庭や展示エリアがありますが、やはり見どころは「残虐王」とも「正義王」とも言われたペドロ1世の宮殿です。

イスラム文化に陶酔していたと言われるペドロ1世のこだわりが随所に見られ、興味深い建築様式が見られるはずです。

「乙女の中庭」はアルハムブラ宮殿を彷彿とさせる造りで、大理石とアーチが美しい庭です。「大使の間」は宮殿の中でもひときわ輝く場所で、壁や天井には余すことなく美しい色彩で描かれたタイルや装飾があります。

馬の蹄形の3連アーチや、ヒマラヤスギの天井は見事な美しさです。注目してみてください。

アルカサル

アルフォンソ10世が建てた宮殿はゴシック様式で、イスラムの様式が取り入れられていません。宮殿はタイルで装飾されていますが、人物や動物などの描かれたタイルで、ペドロ1世の宮殿とは異なる印象です。

アルカサルには広い中庭があり、7つの池があります。「マーキュリーの池」は黄色い建物と改築した城壁に囲まれた池で、写真スポットとしても人気です。隣には庭園があるので、タイルのベンチで少し休んでみてはいかがでしょうか。

◉アルカサル

  • 住所:Patio de Banderas
  • 入場時間(10月〜3月):月曜〜日曜 9:30-17:00
  • 入場時間(4月〜9月):月曜〜日曜 9:30-19:00
  • 休園日:1月1日、1月6日、セマナサンタの復活祭前の金曜日(Viernes Santo)、12月25日
  • 入場料:9.5ユーロ

※10月〜3月の月曜 16:00-17:00と4月〜9月の月曜 18:00-19:00は入場無料

サンタクルス街(30分)

サンタクルス街

サンタクルス街(旧ユダヤ人街)は石畳の狭い道路に隙間なく建物が並び、古い街並みが残っています。車はもちろん自転車も通れない、人が一人しか通れないような狭い道もあります。

道が入り組んでいてわかりにくいのもサンタクルス街の特徴で、自分がどこにいるかわからなくなってしまうことも。

わからなくなったらお店の人に聞きましょう。「セビリア大聖堂に行きたい」と伝えれば、大きい通りに出られるはずです。

サンタクルス街は人気の観光スポットですが、細い路地に入ると人通りが全くなくなります。比較的安全と言われるセビリアでもスリが多発しているエリアなので、観光の際は細い路地に迷い込まないようなるべく気をつけてくださいね。

夜は人通りが少なくなるので、一人歩きはしないようご注意ください。

フラメンコのタブラオ(1〜1.5時間)

フラメンコのタブラオ

フラメンコが盛んなセビリアには、フラメンコが見られるタブラオがあります。セビリアに来たら是非本場のフラメンコを体験してみてください。

セビリアにあるタブラオでは第一線で活躍するアーティストのショーが見られます。迫力のあるカンテ(歌)、繊細なトーケ(ギター)、魂を揺さぶるバイレ(踊り)を間近で見れば、セビリアの夜を熱く過ごせること間違いなしです。

セビリアのタブラオについての詳細は下記を参照ください。

セビリアの観光スポット番外編

5つ星の「アルフォンソXIIIホテル」

アルフォンソXIIIホテル

時間があったら是非寄ってみていただきたいのが、セビリア大学の隣にある「アルフォンソXIIIホテル」です。このホテルは宿泊者でなくても入れます。

大きい吹き抜けがある素敵なカフェテリアではカクテルや軽食を提供していますので、気持ちのいい吹き抜けにあるテラスや、ホテルの中にある落ち着いたソファでひと休憩してみてはいかがでしょうか。

馬車で観光エリアを移動

馬車で観光エリアを移動

セビリア大聖堂やスペイン広場の前には馬車が待機していますので、夏の暑い時間で歩くのがしんどい時は、馬車を利用して移動してみるのも面白いです。

馬車はセビリア大聖堂を出発すると、グアダルキビル川を渡り、トリアナ地区の川沿いを通ってスペイン広場に到着してくれます。

料金は1台の馬車を借りて50ユーロ程度です。

セビリアの青空の下で観光を楽しもう!

セビリアは歴史ある美しい街です。

つい短い時間で通過してしまいそうなセビリアですが、よく調べてみると見どころや興味深い場所が多くあります。セビリア観光の際は1泊とは言わず2泊〜3泊して、のんびりと街での滞在を楽しんでいただきたいです。

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