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中国生活には欠かせない便利なアプリWeChat「微信」-基本編-

WeChat

みなさんはWeChat、中国語では微信「ウェイシン」という名前のSNSアプリを知っていますか?おそらく日本にいる方はあまり聞いたことがないと思います。「LINEは知ってるけどWeChatって何?」それぐらいの認知度だと思います。

しかし中国においては、今や無くてはならないアプリになっています。日本に住んでいる中国人もほとんどこのアプリをダウンロードしています。

中国人と友達になろうと思う場合、相手はほぼ間違いなく「你有没有微信呢?」と聞いてきます。日本語で「WeChat交換しない?」という意味です。

ですので、中国人と仲良くなり中国語を勉強したい!という方、あるいは中国出張で何ヶ月か中国に滞在するという方は知っておくと、とても便利なアプリです。

なぜそれほど人気があるのでしょうか?どれほど便利なアプリなのでしょうか?この記事では中国人気アプリ「WeChat」のその人気の秘訣と様々な便利機能を徹底紹介していきたいと思います。

目次

中国のインターネット事情

知っている人も多いと思いますが、中国ではネット規制が引かれています。ですので通常はYouTubeやFacebookを使うことができません。VPNを使って繋ぐこともできますが、お金がかかりますし、無料のものは安定性がありません。

そこで中国では独自の動画サイトやSNSが発達しています。動画サイトで有名なのが土豆「日本語でトゥードウ」、优酷「ヨウークゥ」。SNSでは微博「ウェイボー」、QQ「キュウキュウ」、そして今回ご紹介する微信「ウェイシン」です。

「ウェイボー」という名前は聞いたことがある人もいるかもしれません。一昔前までは主流でしたが、今では多くの中国人が「ウェイシン」を使っています

ユーザ数は8億人を超えているとも言われており、在中外国人を始め、中国以外の国籍の人もかなりこのアプリを活用しています。なぜそれほどまでに人気があるのでしょうか?その秘密に迫ってみましょう!

なるほど!WeChatの基本機能

WeChatの基本機能は「LINE」と似ていると言えます。

WeChat

チャット機能

テキストメッセージはもちろん、ボイスメッセージ・写真・動画・位置情報・連絡先・スタンプ・さらには電子マネーを送ったり受け取ったりできます

電子マネーについては応用編で詳しく説明します。WeChat同士音声通話もできますし、グループチャットもできます。

モーメンツ、 LINEでいう「タイムライン」のようなもの

WeChat

今していること、見かけた綺麗な景色、今日食べた美味しいもの、全部ここに載せて友達に自慢しちゃいましょう!友達が載せた写真にコメントや赞(いいね!の意味)を残すことができます。

QRコード

相手とWeChatを交換する場合、1番簡単な方法が自分か相手がQRコードをスキャンすることです。名刺に自分のQRコードを載せている人も大勢います。

あれ、それならLINEと変わらないじゃない?と思ったあなた!ここからWeChatのすごい応用編機能を紹介していきますよ。

これは便利!WeChatの「おサイフケータイ」機能

すごい機能それはウォレット機能、つまり「おサイフケータイ」機能です!中国語で微信支付「ウェイシンジーフー」と言います。なんだ…と思った人!まだ続きがあります。

普段皆さんはどんな場面で「おサイフケータイ」機能を使っていますか?多いのは電車や地下鉄などの交通機関を利用する時やコンビニで買い物をする際だと思います。

電子マネーは普及しつつあるとはいえ、今でも現金を使う場面は多々あると思います。当然ですよね?

しかし現在中国においては、現金を持ち歩かなくても携帯電話があれば、ほとんどの支払いができてしまいます。そう、「WeChat」のおサイフ機能を使えばです!その例を挙げてみたいと思います。

スーパー・コンビニでの買い物

コンビニでも支払い

ほとんどのスーパーやコンビニでWeChatを使って支払いをすることができます。

たこ焼き屋・肉まん屋・タピオカミルクティー屋・その他商店

QRコードでの支払い

私の住む広州市では上記のチェーンが沢山あります。それらの場所でも「WeChat」は使えます。個人経営の小さな文房具屋や商店でも、お店の人がWeChatを持っている場合がほとんどなので問題なく使えます。

マクドナルド・スターバックス・ピザハットなどの飲食店

下の写真はマクドナルドにあるタッチパネルで注文し、WeChatを使って支払いができる機械

WeChatを使って支払い

上記のような大手チェーン店はもちろん、今では個人の小さな飲食店でもWeChatを使って支払いができます。これだけではありません!まだまだ使える場面があります!

友達に借りたお金を返す時などに使える「送金」

ちょっとお金を借りて、早く返したいんだけどそれ以降なかなか会う機会がなくて、そのうちうっかり忘れてしまった、なんて経験ありませんか?

少額であっても、それで人間関係がギクシャクし始めるなんてこともあります。でもわざわざ、ATMを使って相手の口座に振り込むのも面倒ですよね。

WeChatの送金機能を使えば、そんな心配要りません!自分の口座にお金さえ入っていれば、いつでもどこでもお金をWeChatに引き出し、友達に送金することができます。

こんな風に……

WeChatを使って支払い

¥マークがついていますが、やり取りしているのは中国元です。大家さんが承諾してくれれば、WeChatを使って家賃を払えます。

中国ではなぜか銀行引き落としがあまり普及していません。ですので私は以前、家賃の支払いを現金でしたり、毎月ATMで振り込んだりしていました。

しかし、今はWeChatを使って済ませることができます。銀行やコンビニにわざわざ振り込みに行く必要はありません

電気代・水道代

電気会社や水道局がWeChatの公式アカウントを持っています。それをフォローして必要な手続きを済ませればWeChatで毎月の光熱費を払うことができます。

携帯電話のチャージ

中国では携帯電話の支払いは口座引き落としではありません。自分で携帯電話本体とSIMカードを購入し、その上でチャージしてもらう必要があります。

電話しようと思ったら「チャージして下さい」という音声アナウンスが流れて、慌ててチャージできる店をウロウロ探したりすることも以前はありました。

でも今はWeChatを使ってチャージできます。これは体験してみないとわからないかもしれませんが、中国生活においては大変便利です!

列車・飛行機・長距離バスのチケット・観光地の入場券・タクシー

WeChatを使って各交通機関のチケットを探し、購入することができます。旅行に行く前に気になる観光スポットを探し、入場券を購入することもできます。事前に購入するので割引価格で購入できることもあります

WeChatを使ってタクシーを呼ぶこともできますし、もちろん支払いもできます。

ネットショッピング

少し前まで中国でのネットショッピングの支払いは支付宝「ジーフーバオ」という電子マネーが中心でしたが今ではWeChatもかなり普及しています。

出前

今中国では空前の!?出前ブームです。出前といっても近所の寿司屋やカツ丼屋ではありません。

マクドナルド、ケンタッキー、ピザハットをはじめとする大手チェーン店はもとよりスターバックス、パシフィックコーヒーなどコーヒーショップも出前サービスを提供しています。それらの出前サービスもWeChatがあれば簡単に注文できます。

この様にWeChatの普及には、目を見張るものがあります。中国での生活に欠かせないものになっているのも頷けるのではないでしょうか?

使用する上での注意事項

無料でダウンロード出来て、家族や友達といつでも「繋がっている」という安心感が得られるSNS。

特にWeChatは、生活のあらゆる支払いの場面でも活躍してくれる、非常に便利なアプリです。このアプリを開発し、普及させている人は相当頭が切れると思われます。

しかしWeChatの普及に伴い、ズル賢いやからが増えて来ているのも事実です。中国のウェブサイト百度(バイドゥと読む)を見るとWeChatに関連した詐欺事件が多発していることがわかります。

WeChatは銀行口座と紐付けされているため、詐欺にあってしまった場合、口座のお金を根こそぎ持っていかれることもあるようです。あぁ恐ろしい…。こうした被害に合わないためには基本的なことですが、

  • 怪しいサイトには近づかない。
  • メールや電話で銀行やWeChatの暗証番号やそれに関する個人情報を絶対に教えない。
  • ネットバンクを使うときは公共のフリーWIFIを使わない。

ということが大切です。

WeChatを使って支払いをする際は十分気をつけて下さい。

まとめ「スマートフォン先進国中国」

今年のある調査では、日本のスマートフォン使用率は59%であるのに対し、中国では79%!確かに、私が5年前の春に中国に来た時に驚いたことの1つは、だれもいわゆる「ガラケー」を使っていないということでした。

5年前ですよ?iPhone5が発表される前です。本当に驚きました。今では小学低学年の子供から、手押し車を押しながら歩いているお年寄りまで、スマートフォンを使っています。

日本に留学に来た中国人の若者が、コンビニやスーパーでいまだに現金で支払いをする人が多いことに驚いたそうです。

今後日本でも、徐々にスマートフォンを使った電子マネーが普及していくことでしょう。ここはひとつ謙虚な心で「スマートフォン先進国」中国から学びましょう。

そうすれば、今後日本においてどの様に電子マネーを発展させ、どの様なリスクを避けることができるのか、わかるかもしれません。

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この記事を書いた人

初めまして!中国広東省広州市在住のJohnと申します。
中国生活もかれこれ6年目になります。
中国語「普通話」はだいぶ上達してきたので、今は広東語を猛勉強中!
旅行に来ただけでは分からない、地元感あふれる記事を紹介していきたいと思います。
日本では経験できないびっくりエピソードや、美味しいグルメ、中国生活に役立つ情報など発信中。ぜひご一読下さい!

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