カナダは多様性に溢れる国として有名です。移民を毎年30万人受け入れていることや同性婚が認められていることなど、日本とは違った価値観が広がっています。
アメリカのトランプ大統領が移民の受け入れを制限した際、現在のカナダの首相、ジャスティン・トルドー氏は、「移民を歓迎する。多様性こそカナダの強みだ。」と言いました。
一時、移民局のサイトがダウンするほど、この発言は関心を集めました。
世界中から異なった食文化、言葉、価値観、宗教を持つ民族が集まり、それでも治安が良く寛容な国として確立しているのはカナダの最大の魅力と言えるでしょう。
今回はそんな多様性の認められている国カナダのバンクーバーで一年間生活した私が、実際に生活の中で感じた多様性をいくつかご紹介します。
食の多様性
カナダは移民の影響により様々な国の食文化の影響を受けてきたため、日本の和食のような特定の料理がありません。
有名なプーティンという食べ物がありますが、他に有名なのはサーモンやメイプルシロップなど、料理というよりは食材ですね。
そしてダウンタウン周辺には多様な国のレストランが並んでいます。イタリアン、中華料理、日本食はもちろんですが、ブラジル、アフガニスタン、コロンビア、スイス、フィリピン、ギリシャ、トルコ料理などもあります。
店員さんもその国出身の方が多く、内装も店によって個性的なのでいろんな国のレストラン巡りを楽しむ事ができます。
留学生の多様性
バンクーバーは安全で自然も豊か、英語の強い訛りもないため、留学先としてとても人気な都市です。そのため、何十カ国という国から留学生が来ています。
また、シェアハウスやホームステイをすると、色々な国の人が集まります。例えば私が今まで一緒に暮らした人達は台湾人、ブラジル人、韓国人、アジア系カナダ人、パキスタン人、スイス人、そしてフィリピン人でした。
違う国の友人と時間を共に過ごすと、今までになかったような新鮮な考え方や遊び方などを知る事ができます。
日本人以外の友人と過ごす事で英語以外にも学べる事がたくさんあります。多国籍の友人を作る事が、充実した留学には大事な事です。バンクーバーではそのチャンスがとても多いです。
仕事の多様性
留学といえばホームステイやシェアハウスは基本になると思います。バンクーバーではホームステイやシェアハウスはビジネスの一環となっています。
ホームステイ先はエージェントに登録し、留学生に紹介してもらいます。シェアハウスも、オーナーがマンションの個室や書斎などを留学生に貸しています。あまり家にいないビジネスマンには良い副収入となっています。
また、仕事といえばワーキングホリデーという形で留学している人も多く、カフェやレストランでは留学生がアルバイトをしているのをよく見ます。
ナニーという、子供のお世話するアルバイトもあったりと、留学生が働いている現場も様々です。
そういった仕事と留学生をマッチさせる仕組みが、カナダでは出来上がっているのです。
言語の多様性
ダウンタウンにはおしゃれなカフェが多いです。ある時フラッと立ち寄ったカフェで、4ヶ国語が聞こえてきました。
英語の他に日本語、韓国語、そしてスペイン語。カナダの公用語は英語とフランス語なので、メニューにはフランス語も書かれています。小さなカフェに数時間滞在しただけで、一気に5ヶ国語に触れることになったのです。
カフェだけでなく街のいたる所で、英語以外の言葉がたくさん聞こえてきます。英語以外の言語に触れる機会があるのは、バンクーバーの魅力の一つです。
性の多様性
カナダでは同性婚が認められています。バンクーバーに留学中はLGBTの存在はとても身近に感じられました。
LGBTとは性的マイノリティーの略称で
- L:レズビアン
- G:ゲイ
- B:バイセクシャル
- T:トランスジェンダー
の意味です。
ダウンタウンにはデイビーストリートという通りがあり、別名ゲイストリートとも言われています。
この通りはゲイコミュニティが発展していて、ゲイバーなどが多い所です。また、バス停やゴミ箱がピンク色をしていたり道路がレインボーに塗られている箇所もあります。レインボーはLGBTの象徴とされている色です。
この通りにあるレストランの窓にはレインボーフラッグが貼られていることも多く、LBGTの運動を応援する店、誰でもウェルカムな店、といったメッセージがあります。
もちろんレインボーフラッグがなくても、どこのお店も誰でもウェルカムですが。
またダウンタウンにある大きな図書館のトイレには、「Transgender Welcome」という表示がありました。性別に違和感のある方も自由に使用できますよ、ということです。
国によってはまだ受け入れづらいLGBTですが、バンクーバーでは非常にオープンな印象をうけました。
男性カップルも楽しそうに手をつないで歩いています。無料でサポートしてくれる病院もあります。国が多様性を受け入れる体制が整っていました。
日本とは違う形でLGBTの方と触れ合う機会があると、今まで気づかなかった事に気づけますし、日本のメディアで見るような方ばかりではないことも実感します。
まとめ
バンクーバーは多様な文化や自由さが受け入れられていて、街の雰囲気からも自由さが伝わります。
せっかく留学するなら、日本では体験することのない出来事がたくさんあり、また自分自身も自由に英語を学べるバンクーバーがおすすめです。
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