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ラオス人はお祭り好き!ラオスで催されるお祭りとは?

ロケット祭り

写真:ロケット祭りの発射会場に向かうロケット(手作りです!)

かつてのラオスは娯楽が非常に少なかったそうです。年に何度か催されるお祭りだけが唯一の娯楽だったと言えるでしょう。テレビやインターネットが普及した現在でも、相変わらずラオス人はお祭りが大好きです。

私がラオスと縁を持って17年になりますが、未だにお祭りが嫌いなラオス人に出会ったことがありません。お祭りの会場でのラオス人の活き活きとした表情を見る度「本当に祭り好きなんだなぁ!」と実感します。

そんなラオスで催されるお祭りを紹介します。

目次

1年の中で4回もある!多すぎるラオスの正月とは?

ルアンパバンで行われるパレード

写真:世界遺産の町ルアンパバンで行われるパレードの風景です。

ラオスに正月が年間4回あることは過去記事「ラオスのオフィスで働くなら知っておきたい!勤務時間と休暇事情とは?」の中で既に紹介しましたが、ここでもう1度紹介します。

インターナショナル・ニューイヤーとは?

ラオスでは1月1日の正月はインターナショナル・ニュー・イヤーと呼ばれるのですが、かつてはそれほど盛大に祝う訳でもなく、日本人としては寂しく感じたものです。

近年カウントダウンイベントなどが催され、盛り上がり始めています。しかし盛り上がるのは大晦日12月31日の夜だけで、元旦ににはいつも通りの生活に戻っています。

春節(チャイニーズ・ニューイヤー)とは?

かつて中国雲南省に暮らしていた頃には、この春節が非常に意味のある正月でした。町中で爆竹が鳴り響き、香港ムービーに出てくるような中国式の獅子舞が通りを練り歩きます。

これは商店や民家を訪ねてまわるのですが、訪問を受けた家では縁起物の獅子舞を鑑賞し獅子に頭を噛んでもらうことで邪気を払い1年の無病息災を祈ります。

ラオスには非常に多くの中国移民が住んでいるために、春節(チャイニーズ・ニューイヤー)は年々盛り上がりを見せています。

巨大なチャイナタウンが存在する首都ビエンチャンでは特に盛大に中国式に祝われています。

ベトナム正月の「テト」も同時に催されるので、このタイミングでビエンチャンに居るのは楽しいものです。

ただし、中国からの観光客が急増するので宿の確保が難しくなるのも事実です。

東南アジアが戦場と化す?ピー・マイ・ラオとは?

ラオスを始め、タイ、カンボジア、ミャンマーなど東南アジア諸国に広がる上座部仏教を信仰する国々で祝われる正月です。

期間は4月14~16日を中心とした前後2~3日(厳密には3日間の日中だけなのですが、年々タガが外れてきています。)に行われます。

本来は新年に清めの水を菩提樹の葉でかけることで、相手に対する敬意を払い無病息災を祈る行事であったのですが、近年では強力な水鉄砲やバケツで競うように水を掛け合う乱痴気騒ぎに変化しています。

この時期はカメラ、パソコン、スマートフォンを持っていても(持っているのが判ると、それを狙ってかけられます。)容赦なく水をかけられます。

荷物を背負っていると荷物が狙われビショビショにされます。ポンチョを使用していても捲り上げられたり剥ぎ取られて水を掛けられることもあります。

交通機関も空席が少なくなり、価格が引き上げられることもありますので、このタイミングでの移動は見合わせたほうが良いでしょう。

華やかな民族衣装で着飾る!モン族のモン正月とは?

日本人に共通点が多い少数民族として知られる「モン族」の正月は12月の上旬に祝われることが多いです。西暦のカレンダーとは違う暦で図られるものなので、毎年日付が前後するのは春節やテトと同じです。

正月が近くなるとモン族の集落では「餅つき」が行われ、来たる新年の準備が始まります。ビエンチャンに働きに出ている若者たちも帰省し、民族衣装に身を包んで新年を祝います。

特に女性の民族衣装は細かな刺繍が施されたものが多く、見る者の目を楽しませてくれます。

破壊力抜群?ラオスの空を切り裂くロケット祭りとは?

ロケット祭り

写真:真っ白な煙を残して飛び立つロケットの軌跡です。

5月に入ると私の住む町の男性陣に落ち着きがなくなってきます。毎年日付は変わるのですが、ロケット祭りの時期が近付いてくるからです。

塩ビのパイプに火薬を詰めた自家製ロケットを飛ばすお祭りで、本来は雨乞いの意味があるそうです。近年では飛距離を競うコンペが開催されるので友人単位、職場単位など様々なグループでエントリーしてロケットを飛ばしまくります。

直径が15cm、全長3mを超える大型ロケットが増加し、その発射の爆音がビリビリと空気を振動させながら伝わってくる迫力のあるお祭りです。

4月~6月くらいの期間でラオス全土やタイでも行われるお祭りで「一見の価値がある」と言えるでしょう。

カオ・パンサーとオーク・パンサーについて

上座部仏教を信仰する国々で催される仏教行事です。

夏に活動が盛んになる小動物を踏み殺したりしないようにカオ・パンサー(入安居)を行います。オーク・パンサー(出安居)までの約3ヶ月間は修行僧は寺に籠もり集中して修行を行います。

カオ・パンサーはしめやかに行われ、オーク・パンサーは盛大に催されます。

オーク・パンサー当日は私の住む町では、日中は本戦がビエンチャンで行われるボートレースの地区予選、夜には灯篭流しが行われ、1日中お祭りの雰囲気に包まれます。

カオ・パンサーからの3ヶ月は厳しい修行に励む修行僧に敬意を払い、結婚式などのイベントは控えられます。

飲酒を控える敬虔な仏教徒の側面を見せるラオス人も居るので、仏教国であることを改めて感じさせられる期間でもあります。

ラオス最大のお祭り!タート・ルアン祭りとは?

 

タート・ルアン祭り写真:ラオス仏教の聖地「黄金の仏塔」はビエンチャンにあります。

毎年12月にビエンチャンの仏塔タート・ルアンで催されるのが「タートルアン祭り」です。ラオス仏教の象徴ともいえる存在のタートルアンを目指して、ラオス全土から僧侶や信者が詰め掛けます。

「こんなに大人数のラオス人を見たことがない!」と感じさせられるほどの盛況さで、約1週間ほど賑わいます。

この時期タート・ルアン周辺やビエンチャンの宿は非常に混雑しますが、このタイミングでラオスを訪れる在留希望者や旅行者には、是非ともご覧頂きたいお祭りと言えるでしょう。

そのほかに催されるお祭りとは?

ラオスのお祭り

写真:お寺の行事にお供え物を持って参加するラオス人たち

全国規模で催される大きなお祭り以外にも、カオ・パンサーからの3ヶ月以外は村単位や寺院単位で小規模なお祭りが到る所で行われます。射的や食べ物などの屋台も出店しますので、もし見かけた場合は積極的に参加してみましょう。

ただしラオス人は一緒に酒を呑むのが大好きなので、物凄い量を飲まされることになりかねませんので注意して下さい。

2012年頃から2017年現在に至るまでビエンチャンのメコン河沿いで毎晩催されている、ナイトマーケット周辺は1年中お祭りを行っているようなものなので、是非そちらも覗いてみて下さい。

まとめ

お祭りでは独特の雰囲気が流れて、テンションが上がるのは万国共通のようです。現在以上に娯楽が少なかった時代のラオス人にとって、まさにお祭りの日はハレの日であったのでしょう。

お年寄りから子供までラオス人は本当にお祭りが大好きです。

私が懇意にしている80歳を過ぎるお爺ちゃんグループも、祭りの期間はいつも以上にテンションが高くなり、そして良く呑みます。私も「ぐぇ~!もう呑めん!」と言いながらもお相伴させてもらっているうちに祭りの夜は更けていきます。

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この記事を書いた人

2000年から東南アジアを中心に滞在型の旅行(タイに1年半、中国に2年など)を続け2008年にラオスに移住しました。
現在は飲食店の経営や旅行商品の開発を行いながら暮らしています。
趣味はバイクツーリングとビールを飲みながらギターを触ること。
ラオスに興味がある方はご連絡ください。

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