ラオス移住希望者必見!ラオス・スローライフに必要な生活費とは?

ラオスの田園 東南アジア

東南アジア最後の秘境、タイの奥座敷、桃源郷ラオスなど、さまざまな表現で表されるラオスですが、いかに桃源郷といえども生活するのにお金は必要です。実際にこの桃源郷で生活を送るのには、一体どの位のコストが必要になるのでしょう。

ラオスに関わって17年目になる私と妻(日本人です)の二人で暮らすのに必要な、1ヶ月のコストを紹介します。

ラオスの住まいにかかる家賃について

どこで暮らすのにも絶対に避けて通れないのが住まいの問題です。ラオスに暮らすのも同じことで、立地や間取り、家賃などで部屋探しに頭を悩ませます。

1戸建ての住宅の物件もあるのですが、1人で暮らすのであれば、庭の管理や部屋の掃除(ラオスでは庭付き物件が多いですし、部屋の数が多いほど負担が大きくなります)、セキュリティの問題などを考えるとアパートなどの集合住宅のほうが有利といえるでしょう。

ゲストハウスをマンスリーなどの長期契約で借りることも可能ですので、自分の生活スタイルにあった方を選びましょう。

アパート(集合住宅)の家賃は?

ラオスの家

※このような長屋形式が標準的なアパートです。

スタジオ・タイプのもので80ドル~

一般的なラオス(首都ビエンチャン市内を除く)のアパートは平屋作りのホォン・テェウと呼ばれる長屋形式の物が多く、アパートの家賃は32平米(約18畳)のスタジオ・タイプのもので80ドル~と考えれば良いでしょう。

エアコン付きの物件は100ドル~を目安にすると良いでしょう。

ファミリー・タイプで120ドル~

スタジオタイプでは少し手狭だと感じる人には、もう少し広めのファミリー・タイプで120ドル~、エアコンが付くと200ドル~程度の予算で借りることができるのでおすすめです。

サービスアパートメントやコンドミニアムも

ビエンチャン限定ですが、サービスアパートメントやコンドミニアムも登場し始めています。必要な家具や電化製品が付いてくる物件もある、豪華なサービスアパートメントの家賃は500ドル程度からあるようです。

家具や家電品の少ないシンプルなタイプだと250ドル程度からあるようなので、自分の生活スタイルにあわせた物件選びができますね。

ゲストハウス暮らしの費用は?

一昔前よりも格段にグレードアップした感があるラオスのゲストハウスは、プチホテルといっても過言ではないようなものも増えています。

しかし、昔ながらの安宿の風情を残した宿もまだ残っていますので、予算によって宿のグレードを考えれば良いので簡単ですし、室内の掃除やシーツや枕カバーの取替えも宿側がやってくれるのはゲストハウス暮らし最大のメリットといえるでしょう。

更に宿の設備であるWIFIやランドリーサービス(有料で10,000kip/1Kg程度です)も利用できるので助かりますね。

ゲストハウスは月300ドル〜

ビエンチャン市内の宿の場合は交渉次第で、エアコン無しで300ドル/月~、エアコン付きで400ドル/月~を目安にして下さい。

ビエンチャン以外ではエアコン無し200ドル/月~、エアコン付き300ドル/月~が目安となるでしょう。

例)実際のラオスの住まい

私の借りているアパートの部屋は新築の32平米(約18畳)のスタジオ・タイプのもので100ドルの家賃です。

毎月の支払いに大家さんを訪れるのが面倒なので、3ヶ月分を払って契約し3ヶ月ごとに契約延長の形で借りています。

ラオスでは外食派?自炊派?食費のはなし

ラオスのローカル市場

※ラオスのローカル市場です。

いろいろな種類の料理を楽しめる

仕事が終ってからの夕食にあなたはどんな料理を食べたいですか?観光立国でもあるラオスでは、さまざまな料理を楽しむことができます。

ラオスで楽しめる料理

  • フレンチ
  • イタリアン
  • メキシカン
  • インド
  • 中華
  • 韓国
  • 和食

などのお店が目立ちますが、ビエンチャン市内ではさらにドイツ、ベルギー、スペイン、トルコ、ベトナム、北朝鮮なども加わります。

ここにラオス、タイ料理のレストラン、屋台が並ぶので食い倒れの街といっても過言ではないでしょう。

外食にかかる金額は?

何料理をどのクラスのレストランで食べるかで金額は変わりますが、リーズナブルなところでは1食50,000kip程度を想定すれば良いでしょう。

定食を4ドル程度で提供している日本人経営の関西居酒屋もあるので、和食が恋しくなった時にはこちらがおすすめです。

朝食と昼食はお粥やラオス風うどん、バゲットサンドなどのラオスのローカルミールを食べて済ませてしまえば、飲み物代別の食費は月額240ドル程度の予算で収まるでしょう。

自炊にかかる金額は?

「料理を作るのがストレス解消法!」、「朝から和食を食べたい!」、「徹底的に節約したい!」そんな人は自炊することになると思います。

電子調理器具(ガスの使用が禁止されている物件もあります)や食器を揃え、食材の準備をする労力を考えれば、外食で済ましたほうが安上がりに感じるのですが、どうしてもという人のために食材の参考価格を紹介します。

参考価格

  • 米:10,000kip(約1.3ドル)/Kg~
  • 玉ねぎ:8,000kip(約1ドル)/Kg~
  • 人参:10,000kip(約1.3ドル)/Kg~
  • 玉子:25,000kip(約3ドル)/30個~
  • ベーコン:40,000kip(約5ドル)/500g~
  • インスタントラーメン(タイ製)3,000kip(約0.4ドル)/袋
  • インスタントラーメン(日本製)12,000kip(約1.5ドル)/袋

まとめて仕入れれば、少し安くなりますし日本食材店の賞味期限切れ間近の見切り品などを上手に活用するのも良い方法でしょう。

タイのスーパーなどと比べると、肉類は全体的に高価格な印象があります。週末の気分転換を兼ねて、メコン河の対岸のタイの町まで仕入れに出かけるのも楽しいものです。

上手にローカルマーケットなどを活用して、自炊に徹すれば1ヶ月100ドル〜の材料費で乗り切ることも可能でしょう。日頃自炊で節約して外食時に思い切り贅沢に過ごすのも良いかも知れませんね。

ライスで節約するならここでしょう!光熱費について

光熱費は日本と比べると対物価費数的には少し高めでしょうか。電気と水道の請求は毎月あり電力会社と水道局の担当者が集金に回ってきます。

私が最初の店舗を立ち上げた物件では大家さんが水道料金を滞納していて、ある日突然水道メーターが外されて水が出なくなったトラブルがありました。もちろん、支払いは確実にしていました。

大家さんと、「滞納した方が払え!」「今水が使えなくて困るなら、自分で払え!」などと今思い出しても腹が立つようなやり取りをして、結局大家さんに支払わせたのですが、この経験から入居時の電気メーターと水道メーターのチェックは必ず行うようになりました。

新築物件はこんな気分が悪くなるトラブルがないのが良いですね。

ラオスの電気代事情は?

電柱

※「カウンター・ファイファー」と呼ばれるラオスの電気メーターの構造は日本と同じものです。

ラオスでは電気の使用量によって3段階に料金が設定されています。電気使用量に対するkwh当たりの単価は次の通りです。

  • 0~25kwh:348 kip
  • 26~150kwh:414 kip
  • 151kwh以上:799 kip

となっています。

「電気をたくさん使える家は家電品が多い証拠。お金を持っているのだから多く使った分は高めに支払え」ということで、この値段設定らしいです。

電気代の例

例えば私の自宅では先月205kwhの電気を使用したので、25×348+125×414+55×799=104,395kipの料金にメーター使用量の1,600kipと税金10%の10,600kipが加算され合計116,595kipの請求がありました。

最小紙幣が500kipなので116,500kip(約14.6ドル)の支払いでした。大き目の冷凍冷蔵庫と、シャワーに使う温水器、湯沸しポットと洗濯機、パソコンが主な家電品です。

ラオスの水道代事情は?

水道メーター

※ラオスの水道メーター「カウンター・ナム・パパァ」と呼ばれます。

水道も使用量によって3段階に料金が設定されています。水道使用量に対する立米当たりの単価は次の通りです。

  • 0~7立米:3,180 kip
  • 8~15立米:3,600 kip
  • 15立米以上:4,300 kip

となっています。

私の自宅では先月7立米の水を使用したので、7×3,180=22,260kipの料金にメーター使用量の1,800kipと税金10%の2,500kipが加算され合計26,560kipの請求がありました。

最小紙幣が500kipなので26,500kip(約3.3ドル)の支払いでした。

絶対に譲れない通信速度!通信費のはなし

普及してきたインターネット

インターネットの普及力は凄まじく、偏狭の地ラオスからでもインターネットにアクセスすることが可能です。

現在ではASDN回線や光ケーブルを使用した回線、そして3G、4Gを利用した回線など通信方式も選べるほどになっています。

ゲストハウスなどではネットが遅いことも

ゲストハウスに長期滞在する場合は、宿のフリーWIFIを利用すれば良いかも知れませんが、多くの場合通信速度に問題があります

通信速度の速い快適なネット環境はそれなりにコストがかかるので、宿のサービスとしてフリーWIFIを提供する側としては、「繋がるのだから良いでしょ!」というのが本音のようです。

外国人居留者にとって、自宅や自室で使用するのに最も適してるのが、3G、4Gを利用したポケットWIFIルーターを使用した通信方法でしょう。

以前は私もASDN回線を利用していた(当時は選択肢がそれしかなかったので)のですが、速度が上がらずにイライラさせられることが多く、結局ポケットWIFIルーターに転向しました。

SIMカードの相場とは

現在ラオスではプリペイド式のインターネットシムカード(通信シム)が簡単に手に入ります

通信キャリアを選択し、シムカードをアクティベートすればすぐに使えます。代表的な通信キャリア「ラオテレコム」の通信プランは次のとおりです。

  1. 30日(15GB)150,000kip(約19ドル)
  2. 30日(30GB)250,000kip(約32ドル)
  3. 30日(5GB) 50,000kip(約6.5ドル)
  4. 7日(1.5GB) 10,000kip(約1.3ドル)
  5. 24hr(1GB) 5,000kip(約0.7ドル)

新しいシムカードには課金されていません。まずシムカードとリフィルカードを購入して課金し、この中から自分の使用状況に最もフィットしたプランを選び、メッセージを送信するだけでサービスが使用可能になります。

使用可能データが終了した場合や期限が過ぎた場合は、再度リフィルカードを購入して課金しプランを選ぶことで使用可能となります。

プランの変更は、リフィルのタイミングで変更できるので非常に便利です。私はあまりネットを使用しないので、4番目の1週間のプランを使っています。1ヶ月にかかる通信費は150,000kip(約20ドル)程度です。

ラオスでも身奇麗に暮らしたい!被服代について

常夏の東南アジア、スローライフなラオスでも身だしなみには気をつけたいものです。

自営業の私は、さすがにビエンチャンの駐在員のように毎日ビジネススーツと革靴で生活してはいないのですが、一応身奇麗にはしています。

ラオスでの被服費についてですが、

  • Tシャツやタンクトップ類が20,000kip(約2.5ドル)~
  • パンツ類はカジュアルなもので30,000kip(約4ドル)~

程度の価格で手に入ります。

Yシャツやスラックスは、少し高くYシャツが100,000kip(約12.5ドル)~、スラックスは150,000kip(約19ドル)~、で手に入ります。

仕立て屋さんでスーツを仕立てると450,000kip(約56.5ドル)~で仕立てられるのですが、仕上がりに差が出るので、上手な仕立て屋さんを紹介してもらうのがポイントといえるでしょう。

革靴は合皮のものが、300,000kip(約37.5ドル)程度から手に入ります。東南アジアの必須アイテム、ビーチサンダルは15,000kip(約2ドル)といったところでしょうか。

散髪もいろいろ

散髪はピンからキリまで選択肢が広いようです。青空散髪店のような、髪を切るだけのお店では15,000kip(約2ドル)~、洗髪もしてくれる美容室の形式で30,000kip(約4ドル)~、お洒落なヘアサロンでは日本と変わらない金額のようです。

ラオス人の家庭には結構な確率で「バリカン」があるので、お金がない若者達はお互いに髪を切りあったり、染めあったりしているのをよく見かけます。お金をかけないでお洒落を楽しんでいるようですよ。

ビールも煙草もやめたくない!嗜好品代のはなし

近年、東南アジアでも飲酒や喫煙に対して風当たりが強くなりつつあります。

ラオス国内は東南アジアの中でもダントツに嗜好品に対して寛容なので、酒飲みや愛煙家が肩身の狭い思いをすることはあまりないでしょう。

酒・タバコが安い

酒類や煙草の価格も安いので、日本から来た旅行者などが驚いているのをよく見かけます。

ラオス産の煙草の場合1箱3,000kip(約0.4ドル)~程度でありますし、外国煙草も15,000kip(約2ドル)~で手に入りますから愛煙家の方には非常に暮らしやすい国といえるでしょう。

隣国タイに住んでいる日本人や日本からの旅行者たちから「なぜこんなにもラオスは煙草が安いの?」と質問されるのですが、「ラオスは嗜好品に課税すると貧しいローカルの楽しみがなくなるから」と答えています。多分間違いないでしょう。

また国産のビールも大瓶、500mlの缶供に10,000kip(約1.3ドル)~、輸入ブランドでも国内でライセンス生産をしているものなら、500mlの缶で15,000kip(約2ドル)~で販売されています。

ワインも格安

ラオスは長い間フランス領であったこともあり、現在でもワインが多く輸入されています。こちらも安いものはフルボトルで1本100,000kip(約12.5ドル)~で手に入ります。

その他のウィスキー類も非常にリーズナブルな価格といっても良いでしょう。

ラオス人に人気の高い「ジョニー・ウォーカー・ブラック」や「ジャック・ダニエル」は1リットルの瓶で250,000kip(約31ドル)~300,000kip(約38ドル)程度で酒屋さんに並んでいるので、自宅で楽しみたい人にはおすすめです。

ラオスでのその他諸々の雑費について

交通機関が発達していないラオスで生活するのに必需品なのが、自分の足代わりとなる自転車やバイクです。

自転車やバイクで買い物に出かけた場合、ショッピングモールや市場では駐輪場を利用するのですが、駐輪場は無料ではありません。1回に付き3,000kip(約0.4ドル)程度の金額を徴収されます。

バイクの場合は燃料代が掛かりますね。日本と同じようにガソリン代は変動するのですが、現在はビエンチャン市内では7,740kip(約1ドル)/1リットルです。

私の住む町はビエンチャン価格より250kip程度高い7,890(約1ドル)/1リットルですが、気になるほどの価格差ではありません。

まとめ

ラオスでスローライフを送るのに必要な金額を紹介してきました。東南アジア最貧国ともいわれる、ラオスの物価が意外と安くないと旅行者から指摘されることがあります。

確かに貧しい国で貧しい人たちと同じ生活を送れば、お金はかからないでしょう。しかし、旅行者や在留外国人の生活レベルはどんなに頑張っても彼等よりは贅沢なのです。

貧しい国で贅沢な生活を送るのは、意外と高く付くのではないか?」と私は感じています。気候的にも暑さの厳しい東南アジア、ラオスで上手に暮らすためには意識して少し贅沢な暮らしを選ぶべきだと思いながら暮らす毎日です。

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記事を書いた人
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2000年から東南アジアを中心に滞在型の旅行(タイに1年半、中国に2年など)を続け2008年にラオスに移住しました。
現在は飲食店の経営や旅行商品の開発を行いながら暮らしています。
趣味はバイクツーリングとビールを飲みながらギターを触ること。
ラオスに興味がある方はご連絡ください。

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