マレーシアで仕事を見つけるにはコネが重要!マレーシアでの転職活動記

マレーシア マレーシアでの働き方

念願の海外就職を果たし正社員としてのポジションを得ても、一定期間を過ぎた頃に転職する必要に迫られることがあります。

私もマレーシアで就労中に転職活動を経験した一人です。仕事をしながら各企業の担当者に連絡を取り、必要書類を揃え、面接に出向くなど、時間的制限がある中での転職活動はなかなかハードルが高かったと感じています。

日本での就職活動との違いやマレーシアならではの特徴など、筆者が実際に体験した転職活動について紹介したいと思います。

※1リンギット=約25円

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マレーシアでの転職活動は転職サイトの利用からスタート

マレーシア

私の働いているマレーシアでは、就労ビザを更新するタイミングで転職する外国人就労者が多く、ひとつの会社で2年から5年ほどの経験を積むと、キャリアパスを構築するために他の会社へと移っていきます。

では、マレーシアで働いている日本人が転職を考えるときにはどうすればいいのかというと、日系現地法人での就業を希望するか、現地企業での就業を希望するかによってアプローチの仕方が変わってきます。

日系企業を狙うなら

日系の転職エージェントを利用することをおすすめします。日系企業が求人を出す場合、そのほとんどが日系エージェントを通してだからです。

現地企業・外資系企業を狙うなら

ビジネス版SNSであるLinkedin(リンクドイン)を利用したり、転職サイトを使ったりする方法があります。

私は現地企業に的を絞っていたので、転職サイトを利用して求人情報を見ていました。

おすすめの転職サイトJobStreet

マレーシア最大の転職サイトJobStreetには、ほぼすべての現地企業の求人情報が載っていると言われていて、職を転々としがちなマレーシア人に人気のサイトです。

マレーシア以外にもシンガポール、フィリピン、ベトナム版もあるので、周辺国での転職を視野に入れている人も利用できます。

マレーシアだけで3万件近い求人情報が掲載されており、その数に圧倒されてしまいそうになりますが、キーワードの部分に”Japanese”と打ち込むと、日本人向けの案件が400件ほどにまで絞り込めます。

その中から、希望勤務地や専門分野などを選び、条件に合ったものを探していきます。

マレーシアはコネ社会!厳しい現実に直面

転職サイトで見つけた求人情報をもとに転職活動を始めたものの、いざ面接の時点で詳しい話を聞くと、基本給が就労ビザ取得条件に満たなかったり、保険や各種手当などの福利厚生が手薄だったりと、マッチングが思うようにいかず難航しました。

そして、転職活動を進めていくうちに、思いもよらない壁に直面します。

自力で好条件を勝ち取るのは難しい

それは、ツテもコネもない状態で求人情報だけを頼りに採用試験に臨んでも、圧倒的にコネ優先であるマレーシアで希望条件に合った内定を勝ち取るのは至難の業だということでした。

コネがない状態だと、条件交渉の段階で給与額や住宅手当、通勤手当などの費用をかなり叩かれます。反対に誰かの紹介で採用される場合、前職の条件を考慮した条件提示をしてもらえます。

そのため、有名企業に勤めている人と知り合いになると、「空きが出たらぜひ紹介してよ!」と頼むのがマレーシア人の常識になっているようです。

身元のわかる人を採用したい

実は、マレーシアの就活事情においては、親戚や友人などのツテを頼って就職先を見つける人が少なくありません。

日本のようにコネ入社に対するマイナスイメージがなく、むしろ「身元のしっかりした人に働いてほしい」という企業側の要望も手伝って、従業員からの紹介で採用が決まるケースが多くあるのです。

また、既に知り合いが職場にいるので馴染みやすく、コネで入社した人の方が定着するとも言われています。

マレーシア在住の知人との再会がすべての始まり

そんな中、最終的に決まった私の仕事先は、やはり知人の紹介によるものです。すべての始まりは、日本では100円ショップとしてお馴染みのDAISOでの偶然の再会でした。

マレーシアにあるDAISOは5リンギット(約125円)均一に設定されており、100円より少々高いのですが、日本製や日本品質の商品が手に入るので、マレーシア人だけでなくマレーシア在住の日本人にも人気です。

ラッキーアイテムのウェットティッシュ

※DAISOで手に入る日本製の除菌ウェットティッシュ。これのおかげで転職活動が成功したのかも……?

レジ待ちの列で見かけた懐かしい顔

転職活動を始めて3ヶ月ほど経ったある日のことでした。トイレのお掃除シートとウェットティッシュを買い求めにDAISOへ行き、レジ前に並んだとき、以前どこかで見たことのある雰囲気の女性が前に立っていました。

そこで、日本人かどうかもわからないないまま、恐る恐る「こんにちは……」と日本語で声をかけてみたのです。

振り返った彼女は私の顔を見るなり、「あら~!元気だった?!」と驚いた様子でした。なんと、そこにいたのは13年ぶりに再会したCさんだったのです。

私は父親の仕事の関係で高校時代の3年間をマレーシアで過ごした経験があり、Cさんとはその当時、家族ぐるみで親しくさせてもらっていました。

困難な状況を相談できる安心感

Cさんは、私がマレーシアに戻って仕事をしていることを人づてに聞いていたようで、「仕事どう?」と聞いてくれました。そして「随分、痩せたみたいだけど大丈夫なの?」と気遣ってくれたのです。

そこで、「今いる職場の労働環境が厳しく体力的に限界を感じている」ことや「転職活動を始めたが思うように進んでいない」ことなどを話しました。

13年ぶりに会ったにもかかわらず、以前と変わらないフレンドリーな話し方や屈託のない笑顔を見ていると、懐かしさと共に「何でも相談できる大人がそばにいるんだ」という安心感を覚えました。

思いがけない仕事の提案

そして話を進める中で、Cさんは「うちに来れば?私と一緒に働こうよ!」と言ってくれたのです。聞けば、Cさんの職場では最近スタッフが次々と辞めてしまい、新たに従業員を募集しようとしているとのことでした。

立ち話だけでは適性があるかどうかもわからないので、詳しいことを聞くために週末、食事に行くことになりました。

その他にも、当てがありそうな数名の知り合いにその場でメッセージを送ってくれ、「連絡が来たら教えるよ~」と言ってくれたのが大変頼もしかったです。

マレーシアで未経験の飲食業界に挑戦することを決意

マレーシア

週末、Cさんが連れて行ってくれたのは、マレーシア屈指の高級日本食レストランでした。ランチならともかく、ディナーだとお祝い事などの機会がなければ足を踏み入れないような、アラサー女子にとっては敷居の高いお店です。

マレーシアで40年以上もの歴史を持つ高級レストランであり、7年連続でマレーシアのBest Japanese Restaurantに選ばれるなど、いくつもの賞を受賞している有名店。

食材は日本からの空輸で、板前さんも日本人を揃え、接客するフロアスタッフにも数名の日本人を置いている、本格的な日本食レストランです。

このレストランをマレーシア国内に5店舗も展開しているのが、Cさんの働いている会社でした。

業務経験はあるものの業界経験はなし

Cさんはレストランの特徴を一通り説明したあと、「こんなお店なんだけどね。ここの本社で仕事をしてみない?」と言ってくれました。

仕事内容の詳細を聞くと、マーケティング部門に空きがあり、広報経験のある私にぜひ来てほしいとのこと。

私は理系出身ということもあり、国内ではメーカーでの経験しかなかったので、飲食業界でやっていけるか正直、不安な気持ちもありました。

しかし、食事のクオリティもさることながら、手入れの行き届いた清潔な店内、きめ細やかなサービスなどを目の当たりにすると、すべてを日本の一流店と肩を並べるくらいの高品質で提供していることに驚くとともに、興味が湧きました。

日本品質を支えている秘密とは

マレーシアでは、日本と同レベルもしくは同等の品質の製品やサービスのことをJapan Quality(ジャパンクオリティ)と呼び、多少、値段が高くても好調な売り上げを伸ばすなど、マレーシアの人々に広く受け入れられています。

物流を支えるインフラ環境や輸送技術が日本ほど発達していないマレーシアでは、日本と同じレベルの品質のものを提供し続けることは、現地の日系企業でも実現するのが容易ではありません。

それを現地企業が成し遂げていること自体にも感激でしたが、どんな人たちがこのサービスを支えているのかを知りたくなりました

新しい世界で自分の力を試してみよう

そこで私は「自分に何ができるか未知数な部分もありますが、ぜひ採用試験を受けさせてください」とCさんに伝え、浜名湖産の鰻を南国マレーシアの日本食レストランで味わいながら、「新しい分野で自分の力量を試してみよう!」と決意したのでした。

マレーシアでの応募面接のため睡眠時間を削って準備

Cさんとの食事を終えた週末が明けると、早速、人事担当者から電話があり、Curriculum Vitae(CV:カリキュラム・ヴァイティ=英文履歴書)をメールで送ってほしいと言われました。

まずはCVをもとに書類審査を行い、面接するかどうかは後日連絡してくれるとのことでした。

CVは事前の準備がベター

英文履歴書といえばResume(レジュメ)が広く知られていると思いますが、こちらは経歴をA4サイズ1枚程度にまとめた日本の履歴書のようなもので、主にアメリカの就職活動で使われます。

これに対してCVは、日本の履歴書と職務経歴書を合わせたようなA4サイズ2枚程度の分量で、マレーシアを含むアジア諸国やイギリス圏での就職活動に使われています。

英文履歴書には決まった書式がなく、自分用にカスタマイズして作成する必要があるので、転職活動を本格的に始める前にあらかじめ用意しておいた方が良いでしょう。

私は転職を考え始めた頃に最新のCVを用意しておいたので、日付だけ変更してPDFにして送りました。

追加書類を徹夜で準備

CVを送ったその日の夜にCさんからLINEが入り、過去の成果物の確認のため、広報で働いていたときに書いた英文のプレスリリースを送ってほしいとのこと。

そして、「人事から連絡があると思うけど、面接には来てもらうことになりそうだよ」とも言われました。

その夜、以前勤めていた企業のホームページ上に開示されている膨大な量の過去のプレスリリースから、自分が書き起こしたものだけを発掘しているうちに、気が付けば明け方になっていました。

私の場合、働きながら転職活動を平行して行っており、仕事を終えて帰宅する22時過ぎからしか作業ができなかったので、さまざまな準備をする時間を捻出するためには睡眠時間を削るしかありませんでした。

英語での面接対策は入念に

準備をする中で、一番時間を割いたのは面接対策です。それまでは日系の現地法人に勤めていたので、採用時は日本語による面接で済みましたが、このときは現地企業ということで採用試験はすべて英語です。

そこで、想定される質問をリストアップし、それぞれの質問に対して自分の言葉で答えられるよう練習を重ねました。

具体的には、自分が話したものを録音し、音声ファイルを聞き直してシャドーイング(イヤホンで聞いた言葉をそのまま話すこと)という流れを繰り返し、自然と言葉がつながるよう訓練しました。

動画を見て上手な伝え方を学ぶ

話し方の研究をするのに役立ったのがTED Talksの動画です。

TED Talksは、アメリカの非営利団体TEDが開催しているカンファレンス(講演会)をYouTube等で配信しているもので、各分野に精通しているプレゼンター(講演者)が行うプレゼンテーション動画を無料で視聴できます。

どの講演者も優れたプレゼンスキルを持っているだけでなく、聴衆の心をつかむような伝え方と話し方に個性を滲ませています。動画を見るだけでも表現や言い回しの勉強になるため、毎日見るようにしていました。

面接対策に頭を悩ませている方だけでなく、これからプレゼンスキルを磨こうと考えている方も、ぜひ参考にしてみてください。

マレーシアでいざ、採用面接へ

本社オフィスのカフェ

※本社オフィスのカフェで食べられる朝食セット。日替わりで15~20リンギット(375~500円)程度。

CVを送って数日後、再び人事担当者から連絡があり、面接の日程を伝えられます。

日本の採用試験の案内のように、詳細の説明があったり、持ち物の指定があったりするわけでもなく、「今週○曜日の○時に来てくださいね~」といった程度の内容だったので、少々緊張して電話を受けた私は肩すかしを食らったような気分になりました。

当日持って行くべきもの

特に持ち物の指定はなかったのですが、筆記用具やCVのコピー、過去のプレスリリースのコピーの他に、パスポートのコピーを持参しました。

仮に採用される場合、新しい就労先でのビザ書き換えのため、人事担当者が以前の就労ビザの種類や期限を確認する必要があります。

そのため、採用試験時にすでにマレーシアで就労中の方は、ビザの貼り付けてあるページを含んだパスポートのコピーを持参すると良いでしょう。

女性は“勝気”なスタイルが好評

服装は日本の就職活動のようなリクルートスタイルがないので、スーツもしくはビジネスカジュアル程度なら問題ないと言われています。

特に女性の場合は、日本の就活シーンで見られるようなスカートタイプではなく、パンツスタイルに少し高さのあるヒールがおすすめというアドバイスをマレーシア人の友人から受けました。

マレーシアでの採用面接では、女性は少し勝気そうな雰囲気の方が仕事を任せられる人物として信頼されやすいのだそうです。いろいろ考えた挙句、私は黒のパンツスーツに7センチのヒールで臨みました。

ラッシュや渋滞を予想して早めに出発

当日は約束の時間に遅れないよう、かなり早めに出発したのを覚えています。

面接は午前9時からの予定でしたが、ちょうど通勤ラッシュの時間帯(午前7時から9時頃)にあたり、本社オフィスのあるクアラルンプール中心部ではひどい渋滞になります。

通常であれば20分で行けるところが、渋滞のせいで2時間かかることもあり、所要時間が読めないのが難点です。また、中心部では駐車スペースの確保が難しく、駐車場を探しているだけで30分経ってしまうこともザラにあります。

カフェで落ち着いてから本番へ

そんなわけで予定の時間よりも1時間ほど早く到着し、本社オフィスのビル内にあるカフェでゆっくりと気を落ち着かせてから面接に向かいました。

このカフェは、もともとビルに勤務する従業員向けに設置された社員食堂だったのを、この1ヶ月前から一般にも開放するようになったということで、早めに出社して新聞を読みながら朝食を取っている人や、コーヒーを飲みながら軽い打ち合わせをしている人たちの姿が見られました。

マレーシアでの採用面接1. 予想外の筆記試験

約束の時間より少し前に本社オフィスへ向かい、ソファのある部屋へ通されてしばらく待っていると、「あら~来たのね!よく眠れた?」とCさんが顔を覗かせました。

面接前なので硬くなっていたのですが、Cさんとの雑談でだいぶ緊張も和らぎ、心が軽くなった記憶があります。

渡された紙の中には小論文の設問が

しばらくすると人事スタッフに小さな会議室へ通され、Background Information(基本情報)と書かれた用紙と筆記試験の用紙を渡されました。

Background Informationは、略歴や現在の就業状況、家族構成などを記入する調査票のようなもので、持参したCVのコピーが役立ちました。

筆記試験の内容は小論文形式で、設問は「子どもがいる家族層を対象とした新しい企画を発案したい。あなたの考える企画内容と、充分な利益を確保できるようにどのような工夫をするかを説明せよ」というものでした。

短時間で企画書形式の論文を作成

人事担当者からの事前の電話連絡では面接をするということだけだったので、筆記試験があることは予想外でしたが、ジタバタしている場合ではありません。

さらに、筆記試験の後に面接を予定していたようで、「面接官のスケジュールが詰まっていて時間がないので、できるだけ早く書き上げて下さい!」と人事スタッフに言われてしまいます。

限られた時間内に完璧な英文小論文を書けるはずもなく、要点を箇条書きにしてから説明を付け足しながら肉付けをする、企画書様の書式にすることで対応しました。

結局、調査票の記入と小論文を書くのに与えられた時間は10分程度で、慌ただしく書き上げた覚えがあります。

問われているのは即戦力かどうか

小論文の説明部分で書き足りない部分もありましたが、重要なポイントは箇条書きにしてあったので、伝えたいことは書けた形となりました。また、調査票よりも小論文の方に多く時間を割いたのが功を奏したのではないかと思います。

小論文の選考ポイントとしては、企画力や提案力、現場をまとめる力など、今までの経験がどれだけ実践で役立つのか、採用後に即戦力になるのかどうかを見られたような気がします。

マレーシアでの採用面接2. 社長とディベート

大急ぎで筆記試験を終えた後、いよいよ面接が待ち構えていました。社長のD氏と直属の上司になるCさん、人事担当者の3名がいる中、主にD氏とのディベート形式でのやり取りが始まります。

まずD氏から、どんな事業展開をしているかなどの会社に関する説明があり、私は自身の簡単な経歴や採用試験を受けるに至った経緯を伝えました。

その後、会社としてどこを目指しているのか、どんなポリシーを持って経営してきたのか、これからの課題としていることなどを話してもらい、それに対して自分はどのように考え、どんな形で貢献できるのかを述べました。

ビジネスを超えた大きな視点での質問も

その他、マレーシアで働き続けていきたい理由、マレーシアをより良くするために自分ができること、日系企業ではなく現地企業を選ぶ理由などについて聞かれました。

中でも、D氏から投げかけられた「マレーシアがこれから先進国の仲間入りを果たすために必要なのはどのようなことだと考えるか」というのが、一番印象に残った質問です。

仕事上での具体的な話ではなく、私自身のものの考え方やこれからのビジョンに焦点を当てた面接内容は、レストランだけでなく数々のビジネスを経営するD氏らしいものだったと思い出されます。

お互いに意見を交換し理解を深める

最後に人事担当者から事務的なことを質問され、面接は30分程度で終了しました。

この面接を通して、マレーシア全体を底上げしていくために、自分がどんな役割を担っていけるかを問われた気がします。

日本の採用試験時の一般的な面接で見られるような、面接官に質問されて答えるインタビューではなく、お互いに意見を交換し合い、理解を深めるディベート形式での面接は、私にとっても初めての体験でした。

また、英語スキルとしては、経営層と対等に話ができるだけの語彙の幅と会話力が必要とされる場面ではなかったかと思います。

キーワードを意識すると説得力アップ

面接の中で意識して強調したキーワードは「挑戦」「貢献」「成長」の3つです。

未経験の分野である飲食系に「挑戦」する意気込みと、日本人である私がどれくらいマレーシアの社会や現地企業に「貢献」できるか、そして仕事を通じて期待できる「成長」の幅について、自分なりの展望を盛り込むよう工夫しました。

面接前に考えをまとめておく

ディベート形式の面接では、自分の立場や考えを主張しつつ、相手の意見も受け入れる姿勢を見せる必要があるので、ある程度テーマになる要素を決めておくことが重要です。

上述したようにだいたいのキーワードを絞っておくと、話に一貫性を持たせるための指針ができるので、相手に対する説得力も増します。

英語での面接に備えている方は、転職に対する自分自身の考え方を一度まとめておくと、いざディベート形式で攻められても慌てずに済むと思います。

マレーシアでの採用面接後はオフィスツアー

オフィス周辺

※オフィス周辺に出店するローカル屋台ではPopiah(ポピア:生春巻き)などの軽食も人気。

その後はCさんに連れられて各部署を回り、板前さんや企画担当者など日本人スタッフ全員に挨拶しました。

たった今、面接を終えたばかりなのに、既に採用が決まっている人のように紹介してもらい、申し訳ないような気まずいような妙な気持ちになったのを覚えています。

その日はCさんとランチを共にし、会社周辺を案内してもらいました。ビルの裏通りは昼どきになるとローカルの屋台がひしめき合い、食べ物屋さんだけでなく洋服や雑貨、野菜や果物を売る露店などがところ狭しと店を広げていました。

それまでの職場は高級住宅街の一画にある落ち着いたオフィスエリアだったので、このクアラルンプール中心部特有の活気に溢れた雰囲気が、私の目にはとても新鮮に映りました。

マレーシアで採用通知、転職先決定!

同僚の自宅にて

※週末になると呼んでもらっているCさんの自宅で。愛犬のB君は人懐こくて優しい性格。

面接から3日後、合格したとの連絡を人事担当者からもらいました。電話で給与条件や職務内容の説明を受けた後、労働契約書へサインするため再びオフィスへ出向くことに。

また、就労ビザの申請は会社側で引き受けてくれるとのことで、パスポート原本やI-Kadと呼ばれる就労ビザの携帯用カードの提出も求められましたが、当時勤めていた職場からの就労ビザ取り消し手続きも重なり、調整に手間取ったのが面倒な点でした。

事前にわかっていた結果

実は、人事からの連絡があるより前に、CさんからのLINEで「どうやら決まりそうだよ」と伝えられていました。

会社所有のコンドミニアムに住めることや、オフィスまでの送迎があること、おおまかな仕事内容についても教えてもらっていたので、「ドキドキしながら結果を待つ」という感じでは全然なかったのです。

もともと家族ぐるみでお世話になっていたCさんなので、日本にいる家族にも転職活動の近況は既に報告されており、両親に報告して驚かせようという楽しみも全然ありませんでした。

まとめ~あらゆる人脈が結果を左右する

前職に限界を感じ、自力で何とかしようとスタートを切ったものの、実際には知人の助けを借りた転職活動となりました。

転職先の社長の理解もあり、無事に合格となりましたが、コネ採用が根強く残っているマレーシアで仕事をするには、あらゆる人脈が結果を左右するものだと実感した経験でもあります。

この体験記が、これからマレーシアで転職先を見つけようと考えている方にとって少しでも参考になれば幸いです。

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東南アジア育ちのアラサー。
オーストラリア留学経験とマレーシア現地法人勤務の経験あり。マレーシアや東南アジアの魅力を皆さんに知っていただけたら嬉しいです。

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