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マレーシアの平均年収とは?現地採用の平均年収や給料も解説

マレーシアのお金

海外で働こうと考えている人にとって、その国で日本人が働いた場合の平均年収は気になる項目の一つであると思います。また、自分の収入で現地の生活は問題なく送れるのか、というのも知っておくべき情報の1つではないでしょうか。

今回はマレーシアで働きたい人のために、マレーシア人の平均的な年収と、日本人現地採用の平均年収、給料を紹介します。また、マレーシアで働く場合に知っておくべき法律なども併せて紹介します。

※1リンギット=約26円 

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目次

マレーシア人の平均年収

ビーチ

マレーシア人の平均年収は約60,000リンギット(約1,600,000円)です。日本と比べると低いのですが、生活費や月々の出費が日本と比べてかなり安い国なので、平均年収をもらっていれば生活に困ることはないでしょう。

マレーシアではメイドやベビーシッターを雇う文化があり、共働きが一般的です。そのため世帯収入全体で平均年収以上になれば、普通以上の生活が送れることになります。

ベビーシッターやメイドを雇う経済的余裕がない家庭の場合には、夫婦どちらかの両親と同居をするなどして共働きに出やすい環境を作るのが一般的です。平均年収は毎年数%ですが上昇傾向にあり、近年中に先進国の仲間入りをするといわれています。

マレーシア現地採用日本人の平均年収

お金

日本人がマレーシアで働くためには就労ビザを取得しなくてはなりません。

現地採用の最低月収(給料)

日本人が就労ビザを申請する場合、その日本人の月収が5,000リンギット(約135,000円)以上でなくてはならないという条件になっています。

そのため日本人がマレーシアで働く場合には最低限の月収が保証されることになります。

月収5,000リンギット(約135,000円)の場合、賞与を含めずにマレーシアの平均年収にあたるので、通常の生活を送る分には困ることはないでしょう。

現地採用の最低年収

通常は、最低月収5,000リンギット(約135,000円)に加えて、賞与が1ヶ月分か2ヶ月分支給されるので、現地採用の日本人の最低年収は約70,000リンギット(約1,890,000円)となります。

そして求人情報WEBサイト等でたびたび見かける現地採用求人の年収は約91,000リンギット(約2,450,000円)です。マレーシアで生活する分には十分な年収となります。

マレーシアの現地採用の仕事

働き方で給料は異なる

マレーシアで働く方法は基本的に2つあります。日本の企業から駐在という形で来ている場合と、ローカル企業に直接雇用されている場合です。

近頃は多い日系企業の現地採用と駐在員とでは給料形態が異なりますし、現地採用にもさまざまな職種があります。

それぞれで給料の相場も変わりますます。

マレーシア企業で働く

現在、飲食店を複数店舗展開している企業の日本食部門で働いています。グループ全体で7店舗あり、日本食と洋食など、それぞれの店舗でコンセプトが変わります。

メニューやマニュアルなどもそれぞれの店舗で独立していて、新メニュー作成なども店舗ごとに変わります。それを可能にしているのが、店舗ごとに併設されているオフィスです。

従業員数

従業員数はオフィスで働く事務員も合わせて、全体で140人ほどです。私の店舗での役職はマネジャーで、店舗運営とマーケティングを担当しています。

基本的な業務は日本での飲食店店長と同じように、スタッフ管理、売り上げ管理、オペレーション管理などです。

マレーシアの現地採用の給料

ヒトデ

通貨

マレーシアでの給料は米ドルで定められ、その時々のレートでマレーシア・リンギットに計算し支払われます。

最初は現地貨幣でもらっていたのですが、こうなった理由は入社当初からリンギットの価値がどんどん下がり、日本円に換金したときにかなりの差額が生まれたからです。

そこで、安定している米ドルでお願いしたいと交渉を行い、受け入れられました。私は現在2,000USD(約22万円)で契約しています。これにより、現地通貨の価値が変動してもその影響を受けないのです。

しかし、こちらのローカル企業ではリンギットでの支払いが普通ですので、別の通貨での支払いを希望する場合は自分で交渉しなくてはなりません。

※1USD=約110円 (2021年8月)

給料の支給方法

私の会社では指定の銀行口座があり、そこへ毎月給料が振り込まれます。Hong Leong Bank (ホンリョン・バンク)と言って、マレーシア資本の銀行です。

どの会社でも、基本的には入社後に指定の銀行口座を開くように指示があります。

口座開設の際、就労ビザと会社からのオファー・レターを同時に提出します。

マレーシアでは決まりごとがかなり頻繁に変わるので、そのほか必要書類についてはそのつど確認することになります。

どこの銀行もネット・バンキングができるため、光熱費の支払いなどもインターネットからすべて行えます。

現地採用者の給料の注意点

基本的な給料のシステムは日本とあまり変わらないのですが、福利厚生の内容は雇用契約の前にはっきりとさせましょう。

マレーシア人のスタイルが「ダメもとでもお願いしてみる」というものなので、福利厚生や給料に関して自分で勝手にダメだと思わずに、希望は堂々と伝えることが大切です。

日系の企業ですと多少は謙虚にしていた方がいいですが、ローカル企業の場合はあまり遠慮せずに自分の思っていることを伝えていきましょう。

マレーシアの現地採用の税金と確定申告

プール

所得税

マレーシアにも所得税があります。所得税は毎月給料から引かれますが、毎年4月末までに前年分の確定申告をする必要があります。会社がやってくれるならいいのですが、私の会社では基本的に個人で行います。

初回のみ日本の税務局に相当するLHDM(エル・エイチ・ディー・エム)へ行き、PINナンバーを取得します。そしてインターネット上で必要事項を記入して、確定申告をすることが可能です。

翌年からはLHDMへ行かずともインターネット上ですべて行えます。申請から1年以内に払いすぎた分の税金が、登録してある銀行口座に振り込まれます。

この一連の作業は、初めてではなかなかスムーズにいかないかもしれません。しかしわからない旨を伝えれば丁寧に教えてくれるので、気兼ねなく担当の方に尋ねましょう。

より詳しい内容は「マレーシアの税金とは?所得税・固定資産税・外国人にかかる税金・税率など」にて解説しています。

マレーシアの現地採用の賞与

マレーシア

中華系企業

マレーシア資本のなかでも中華系の企業ですと、賞与は年末もしくは1月の給料と同時に支払われます。中華系の旧正月があるため、その前に賞与を従業員に支払うという会社のはからいからきているようです。

マレー系企業

企業がマレー系の場合には、イスラム教のお正月であるハリラヤ・プアサの時期に大きなボーナスがあります。マレーシアの企業はそういった祭日に、従業員が親族たちと時間をゆっくり過ごせるように配慮しています。

インド系企業

インド系の人達は個人で事業を営む場合が多く、企業勤めの場合でも賞与はその企業の系統に合わせて受け取ります。一般的にインド系のお正月であるディーパバリの日に長期休暇を取ります。

私の勤務する会社

私の会社はさらに特殊で、1月と7月に賞与があります。さらにその額は最低1ヶ月分の給料、業績によってはそれ以上になるというものです。

マレーシアの現地採用の福利厚生

レストラン

福利厚生

これからマレーシアで働きたいと思っている方々にはとても気になる点だと思います。現在私が受けている福利厚生は以下となります。

  • 家賃補助
  • 食事補助
  • 旅費交通費
  • 医療保険

これらは日本と同じく、働く会社を選ぶ上では重要なポイントとなります。ローカル企業では雇用契約の際に会社から提示されるものですが、必要に応じて自分で交渉することが大切です。雇用契約書に明記してもらいましょう。

私の場合は飲食店のために食事補助がありますが、別の職種では基本的に食事補助はないことが多いです。交通費がかかるときは会社が負担してくれるケースもあります。忘れずに確認するようにしましょう。

マレーシアの労働条件

仕事

マレーシアの法定労働時間は原則8時間

マレーシアでは日本の労働基準法のように労働者を守る法律がしっかりと整備されています。

一日の法定労働時間は原則として日本と同じように8時間です。週に労働できる日数は6日と決まっています。一週間で合計48時間までの労働が許可されているということになります。

マレーシアは労働者に優しい

そして連続して5時間を超える労働をする場合は、最低30分の休憩を挟む必要があります。日本では6時間を超える労働をする場合には、45分以上の休憩を取らなくてはならないので、より労働者に優しい法律ともいえます。

1日8時間を超えて労働する場合には残業代の支給も義務付けられています。残業代は基本賃金を時間換算したものの50%増しになります。しかし、日本と同じく役職などによって残業代が支給されない場合もあるので注意が必要です。

外国人労働者を違法就労させている会社に注意

日本人を雇うことのできる会社であれば、ある程度の規模が大きい会社ということになるので、コンプライアンスはしっかりとできている場合が多いです。

しかしマレーシア全体でみた場合、完全なローカルの会社や規模の小さい会社になるとやはりそういった法律を守ってない場合もあります。特に外国人労働者を違法就労させている会社も中にはあるので注意が必要です。

マレーシアには600万人前後の外国人労働者がいるといわれています。マレーシアの入国管理局は、積極的にあらゆる場所で抜き打ち検査をしています。日系企業の工場などでもそういった抜き打ち検査がある可能性もあります。

マレーシアで人気のある職業とその初任給

パソコン

マレーシア人に人気の業種

日本と同じようにマレーシアでも近年IT関連、建設関連の仕事に人気が集まっています。ベンチャー企業も年々増えていて、需要もかなり高まっています。

マレーシア人の初任給

IT関連のSEなどになれば初任給も月給3,600リンギット(約97,000円)ほどもらえます。マレーシアの平均月収が2,700リンギット(約72,900円)なので初任給でその額ならば、かなりの給与をもらっていることになります。

また、マレーシアは開発途上のため都市部を中心にさまざまな建物が建設されています。新しいコンドミニアムや複合施設など、いたるところで建設工事が行われています。

そのため建設会社で働く若者の需要が高まっています。初任給は3,500リンギット(約94,500円)ほどです。

マレーシアにおける経済動向

チャート

マレーシアではGDPが毎年平均5%ほど上昇しています。このように経済の安定的な成長はあるのですが、やはり失業者も一定数存在します。毎年最低でも3%ほどの失業率があり、特に若者の仕事離れが問題視されています。

マレーシア人は離職や転職に対してあまり躊躇がありません。マレーシア人は自分が好まないと思ったら我慢してまで辛抱強く働くよりは、別の新しい職場へ移ったほうがよいと考えます。

ときには勢いで退職したのはよいものの、転職先がなかなか見つからないというハプニングもあります。そういったときは、遠方の実家へ帰省するなどして過ごします。

マレーシア人は日本人と比べて物事をポジティブに考える性格のため、仕事がなくてもあまり慌てないのです。

まとめ

マレーシアでは日本と同じ様に労働者を守るための法律があり、しっかりとした労働環境で快適に働くことができます。

国の文化として、残業を強要してくることも少ないでしょう。そのため私生活も充実させることができ、精神衛生上とてもよい暮らしが可能です。

日本人に対しては、十分な生活ができるほどの給与を保証してくれる法律もあるので、生活に困ることはありません。経済的余裕があれば、日本と同じ水準の生活を送ることも可能です。

そんなマレーシアは、初めての海外転職を考えている人にとてもおすすめの国です。

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この記事を書いた人

東南アジア在住歴5年、海外渡航歴30回以上。現在はマレーシアペナン島にある現地企業で働いています。2017年に現地の女性と結婚。英語よりもマレー語を話す毎日で、現地の情報収集はもっぱら現地人から。ペナン島の情報を、日本人目線からと現地人情報からのダブルでお届けします。

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