イタリア人とのハウスシェアで日本人が注意すべきこと

ヴァチカン イタリア生活・移住

※ヴァチカン

日本でしか生活をしたことがない人間が海外生活を始める際には、様々な予想だにしなかったことに出くわします。

文化や風習が大きく異なるイタリアでイタリア人たちと共同生活をしていく中で、彼らにとっては言わなくてもわかるような当たり前のことが、私にはびっくりするような習慣だったことが多々ありました。

この記事ではそれらの「イタリアでの家の常識」をいくつかご紹介します。これからヨーロッパで生活を始める方の参考になれば幸いです。

玄関ドア

ヴェローナ

※ヴェローナ

イタリアをはじめヨーロッパ諸国では、マンションのエントランスだけではなく、個人宅ごとの玄関ドアもオートロックが当たり前です。出かける際にカギを持って出るのを忘れないように気をつけなければいけません。

私は今は一人暮らしをしているので、家にいるときは鍵束をドアの内側に差しっぱなしにして、出かける際に否が応でも手に取らなければいけないようにしています。これで忘れる心配はありません。

以前はイタリアで複数の同居人とアパートをシェアしていました。イタリアに移り住んで間もないころ、最初に同居人から注意を受けたのが玄関ドアについてでした。

オートロックで閉まるため、私はドアをバタンと閉めたのを確認しただけで外出していました。

ですが防犯上、オートロックのドアであるにも関わらず、ドアを閉めた後一度カギを差し込んで回してロックをするようにと言われました。そうしないと簡単にねじ開けられてしまう危険性があるのだそうです。

「オートロックのドアにさらにカギをかける」という概念が私にはなかったので、これを習慣づけるには少々時間が必要になりました。

掃除の仕方1.床編

イタリアに限らず、共同生活には大抵の場合掃除のルールがあると思います。私の場合は共同スペースの掃除は週替わりで交代制にしていました。

当番だった私が廊下を掃除していたときのことです。まず掃除機をかけ、モップで水拭きをして仕上げをしました。家でタイルの床なんて初めてだったので、学校の掃除当番を思い出しながら、子どもの頃にやっていた手法を参考にしました。

それを見ていた同居人から注意を受けてしまいました。床の水拭きは、2回繰り返すのが常識なのだそうです。1回目は緩めに絞ったモップで汚れをふやかし、2回目は固く絞ったモップでそれをふき取るものなのだそうです。

私が1回しか水拭きをしないのを見ていた同居人たちは、密かに文句を言っていたようで、そのうちの1人が見かねて注意をしてくれました。

こちらにも悪気はなかったので、険悪なムードにはならずに済みましたが、その後も直面していくのであろうこれら「常識」の違いを体感して少々戸惑いました。

掃除の仕方2.コンロ周り編

日本でも最近は電気コンロの普及率が高くなってきたようですが、イタリアでは10年以上前からコンロはIHが常識です。何度引っ越しをしても、ガスのコンロにお目にかかることはありませんでした。

電気コンロはガスコンロに比べて掃除が楽です。そのため、使用後は毎回必ず拭き掃除をするのが「常識」です。

日本でもIHを使っている人は問題ないかもしれませんが、イタリアに移住した2004年当時、私はガスコンロでしか生活したことがありませんでした。そのため、「使用後毎回拭き掃除をする」なんて思ってもみませんでした。

そこで再び同居人から注意を受けることになります。まだ熱が残っているうちにふき取らないと、汚れが固まってこびりついてしまうので、必ずすぐにキレイにするようにと言われました。こちらも、習慣づけるのには時間がかかりました。

キッチンを使う際の注意

私は日本を離れてからもずっと、7割くらいは日本食を作って食べています。醤油やゴマ油などの臭いは日本人には気にならないものですが、慣れていない外国人にとっては迷惑になりかねません

「あなたの作る料理が一番臭う」と同居人にはっきり言われたときにはびっくりしました。納豆やキムチを食べているわけではありませんし、イタリア人もニンニクは頻繁に使います。

それでも、慣れた臭いかどうかが問題なのだと自分なりに解釈し、それ以降は料理の際にはキッチンサイドの窓を全開にするよう習慣づけました。

週末の過ごし方

シェア時代の自室

※シェア時代の自室

イタリア人は極度の寂しがり屋が多い人種です。常に誰かと一緒にいたり、電話したりしていなければ耐えられないようです。週末に大勢で集まるのは当たり前、これもイタリアの「常識」です。

私は根っからのインドアですし、友人は適度に作りますが一人の時間が必要なタイプの人間です。自室で好きなことをやって過ごす時間は幸福でこそあれ、心配されるようなものではありません。

ですがそんな傾向は、イタリア人にとっては信じられないようです。ある土曜の夜、同居人たちの誘いを断って自室で本を読んでいました。それが原因で、夜遅くまで遊んで帰ってきた友人たちにの対応に、翌朝窮することになります。

彼氏たちに「なんであの子も連れてこないんだ!土曜の夜に部屋にひとり?あり得ない!」と怒られたのだそうです。誘いを断るにも一工夫必要なのは、正直面倒くさいなと思った出来事でした。

まとめ

グローバル化が進んで、世界の「常識」の差が小さくなってきているとは言え、やはり外国で土地の人々と一緒に暮らしていくにはそれなりの苦労があります。

ここで紹介したのは「苦労」と形容するには値しないような小さなものばかりですが、このようなギャップに日々いくつも遭遇することになるということを念頭に置いて、上手に対処していけるようにしたいですね。

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