イタリアの歌劇場で格安でオペラ公演当日チケットを確保するための裏技をご紹介!

スカラ座内部 イタリア生活・移住

イタリアを訪れるならば一度は本場のオペラ公演を観賞してみたいと思いませんか?日本ではチケットの値段が数万円することも珍しくなく、敷居が高くてなかなか手が出せないイメージが強いかもしれません。

そんなオペラ公演ですが、イタリアでは一般市民の日常的な娯楽です。ただし、チケット購入には少々困難が付きまといます。

この記事ではイタリアでオペラ公演を観賞するための当日券の入手方法を劇場ごとに解説します。

イタリアでのオペラ鑑賞チケットの実情

イタリアの有名歌劇場でオペラ観賞がしたくても、多くの場合チケットの入手が困難です。

オペラを愛する地元の人々の多くが各都市の劇場の年間パスを所有しているため、単体で売り出されるチケットは数が限られているのです。

そのため、人気のある演目や有名な歌手が出演する公演のチケットは、発売と同時に完売してしまいます。

ですが、チャンスは当日券という形で残されています。各劇場が客席の一角を当日券用の席としてそれぞれの定刻に売り出します。

そのチケットも時としてとても競争率が高くなるのですが、ポイントをしっかり押さえておけば人気公演のチケットもとても安く入手できるので、しっかりチェックして参戦しましょう!

ミラノ・スカラ座

ミラノ・スカラ座

パルマ・レージョ劇場

イタリアを代表するオペラ作曲家ジュゼッペ・ヴェルディゆかりの里としてオペラ上演に力を入れているパルマのレージョ劇場も、オペラ・ファンにはとても重要な劇場です。

毎年10月にはヴェルディ・フェスティバルが催され、ヴェルディ作品の公演を目当てに世界中からオペラ・ファンが集まります。

パルマ・レージョ劇場でも当日券が発売されます。しかし、こちらはロッジョーネへの「入場券」であり、席は与えられません。立ち見になります。

このチケットを入手するためには、観客たちが自発的にオーガナイズしている点呼に参加する必要があります。

公演当日、劇場のチケット・オフィスがオープンする何時間も前に、劇場の閉ざされた正面玄関に一枚の紙切れが貼り出されます。

そこに当日券希望者は自分の名前を書き、チケット・オフィスが開く前に行われる点呼に返事をすれば、当日券の購入が確約されます。点呼の時間は名前を書き込む紙に明記されているので、チェックしてからその場を離れましょう。

ボローニャ・コムナーレ劇場

ボローニャ・コムナーレ劇場

一方ボローニャのコムナーレ劇場では、同じくロッジョーネとは言え、座ってオペラ観賞を楽しめる席が当日券で販売されます。しかし、よく見える席は多くはないため争奪戦になります。

嘘みたいな話ですが、ボローニャで良い席の当日券を買おうと思ったら日の出前に劇場へ足を運ぶ必要があります。

早い人は朝4時くらいには到着し、当日券希望者のリストを劇場前に貼り出します。

最初の10人前後に入れれば、比較的中央寄りの席を買うことができ、座ってオペラ観賞を楽しむことが可能です。チケットはひとり2枚まで購入することができます。

早朝に希望者のリストが作成された後は、数時間おきに点呼が行われます。この一日数回の点呼に毎回参加しないと、リストから名前が消されてしまい、チケット購入の権利が失われます。

イレギュラーな当日券

このように、イタリアではオペラ観賞に対する熱が高く、チケットを入手するのは至難の業です。

古き良き文化が未だ廃れていない証拠でもあるので喜ぶべき側面もありますが、やはりもう少し気軽に本場のオペラを楽しめれば…という気持ちはぬぐい切れません。

壮絶な当日券の奪取戦争に参加する気力のない人は、ラスト・ミニッツと呼ばれるタイプの当日券の購入にトライしてみるのも良いでしょう。

これは、事前購入でチケットを持っていた人が何らかの事情で公演を観に来れなくなった場合に、チケット・オフィスが当日券として再度販売するシステムです。元値が高いチケットも安価で売り出されます。

ラスト・ミニッツのチケット狙いだと購入できる確率はずっと下がってしまうため、運を天に任せることにはなりますが、一日を費やして点呼に参加する必要はなくなります。 目玉公演の際にはダフ屋も出回ります

値段はもちろん高くなりますが、楽にチケットを入手できる手段として利用することはできます。

最後に

スカラ座の当日券に関してはスカラ座公式ホームページでも紹介されていますが、日本語での記載はありません。

その他の劇場の当日券入手方法はネットで検索してもほとんど情報が出てこない裏システムです。

どの劇場でも10ユーロ強ほどの安価でチケットが手に入るので、チャレンジする価値はあります。

地元の人たちに混じって、このようなちょっとおかしなシステムに参加し、お手軽にオペラ観賞を楽しんでみるのも貴重な経験になるのではないでしょうか。

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