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イタリア人の得意技!日常で使用されるジェスチャーの数々

ジェスチャー

欧米の人々は日本人から見ると、身振り手振りがとても大きく感じられますよね。

その中でも特におしゃべり好きで賑やかな国民性のイタリア人は、ジェスチャーを多用して元気に会話をします。

いくつかのジェスチャーは老若男女問わずとても広く浸透しており、日常生活でしばしば登場します。言語を勉強するだけではなく、それらの動作の意味もしっかり理解すれば、イタリアでの生活に馴染む大きな手助けになります。

これからイタリアへ渡る人へ向けて、この記事では代表的なイタリアン・ジェスチャーをいくつかご紹介します。

目次

イライラ

ジェスチャー

イタリアで生活していればまず最初に目につくのが、主に「イライラ」を表現するこのジェスチャーだと思います。

上に向けた指をまとめて開きかけの拳のような形を作り、上下に数回クックッと振ります。片手だけで行うパターンがより頻繁に使用されていますが、両手で行うことにより意味を強調させることもできます。

「イライラ」の他に「そんなわけないだろう」「何を言っているんだ」など、呆れた感じを出すためにも使われます。何かの問いかけに対する、「(当然)ノー」の返事としても使うことができます。

いずれにせよネガティブな意味合いになるので、冗談っぽく使う時と真剣に使う時では顔の表情を変えてニュアンスを補足します。

イタリア人はこのジェスチャーが身体にしみ込んでいるため、しばしば電話中や、一人でいる時にもやっている人を見かけます。

電車の遅延が起きた時などは、駅のホームがこのジェスチャーで溢れかえります。 電話で相手に怒鳴りながら、携帯電話を肩と耳で挟んで支え、両手でこのジェスチャーをやっている人を見た時には大変驚きました。

どうやら相手に主張するためだけではなく、自分の感情を消化するためにも役立っているようです。

立ち去る

ジェスチャー

片手の親指以外の指をピタッと合わせて伸ばし、手首のスナップを利かせて外側から自分の身体の方へ、シュッシュッと鋭く1〜2回振ります。

これで「もう行こう」「帰る」などの意思表示をすることができます。

パーティーなどで、周りに悟られずに仲間と席を立つタイミングを合わせる時などに便利です。またはコンサートや映画など、声を出せない状況で退席したくなった時にも使えますね。

一方、特定の人に向かって、もう片方の手を開いた状態で盾のようにし、その手のひらに向かって打ちつけるようにこのジェスチャーをすると、少々攻撃的な意味に転じます。これは「出ていけ」という無言の命令になります。

完璧!

ジェスチャー

人差し指と親指の先を合わせOKマークの形をつくります。その輪っかが地面と水平になるように横に倒し、自分の胸の前に線を引くようなイメージでスッと一回横断させます。これで「完璧!」という意思表示ができます。

このジェスチャーは様々な場面で使うことができますが、特に美味しい料理を頬張っている最中に「その料理どう?」などと聞かれた場合に便利です。

食事でいっぱいになってしまっている口を開かずに「美味しい」と伝えることができます。

ちなみに日本で広く知られている、頬に人差し指を立ててグリグリする「ボーノ(正確にはブオノ)」の表現はイタリアではほぼ使われません。赤ちゃんに対して使われることがあるとは聞きますが、私は実際に目にしたことがありません。

興味がない

ジェスチャー

自分の顎の下を奥から手前へサッサッと二回、手の甲を上に向けた状態の指で軽く払うようにします。

これで「興味ない」「どうでもいい」という意思表示になります。こちらも片手で行うのが一般的ですが、稀に両手で行うことで意味を強調するケースもあります。両手だと少々怒っているような、苛立っているような印象になります。

ネガティブな表現ですので、「どっちでもいいよ」などの友好的な意味では使えません。投げやりな雰囲気で使用されるジェスチャーです。

いい女

ジェスチャー

こちらは上記の4つに比べると目にする頻度は高くはないジェスチャーです。

主に男性が魅力的な女性を見つけた時に、声に出さずに下心を表現するためのものです。片手で自分の顎をなぞるような動きから、そのまままとめた指先を胸の位置くらいまで下に引っ張ります。

まとめ

お喋りが大好きなイタリア人たちは、声を出して発言すると失礼になるような場面でもジェスチャーを多用して静かに「おしゃべり」をします。

とにかく常時、人とコミュニケーションをとっていたいという、彼らの寂しがり屋で人懐っこい国民性から生まれた風習なのでしょう。

しっかり意味を理解して返事までできるようになると、現地に馴染んだ実感が湧いてきますよ。

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この記事を書いた人

オペラ歌手・メッゾソプラノ 2013年よりドイツ・トリーア市在住 イタリア、フランス、ドイツを中心に活動中

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