ベルリンはSバーンと呼ばれる電車にUバーンと呼ばれる地下鉄、バスやトラムなどが走っていて町中の移動がとても便利です。運賃もヨーロッパの他の首都に比べて安いため、長期生活にはとても助かります。
乗車券にはいろいろな種類があるので、知っておくとその状況に応じて最適なチケットを選ぶことができます。
ここでは知っておくと便利な交通手段とベルリンの乗車券の種類を5つご紹介します。
ベルリンの公共交通機関の乗車券
乗車券が共通
ベルリンでは電車やバスなど交通機関が発達しているので、街の中の移動はとても快適です。
利用者にとってうれしいのは、この4つの交通機関がどれもすべて同じ切符で利用可能なこと。Sバーンで移動してUバーンやトラムやバスなどに乗り換える時でも、乗車券を買い直す必要がないのでとても便利です。
乗車券を購入できる場所
切符は交通機関のホームに設置されている自動販売機で買えるほか、SバーンやUバーンの駅のキオスクでも売っています。
バスの場合は、運転手さんに伝えて車内で直接購入することができます。
ベルリンの便利な乗車券
4枚回数券
ベルリンの公共交通機関で使う一番スタンダードな切符は片道乗車券(Einzelfahrkarte)でしょう。これは購入し、専用の機械に打刻してから2時間利用できる乗車券です。
ベルリンのエリアは中心地をA、中心地近郊をB、さらに郊外のCと3つのエリアに分けられています。なので乗車券を購入する時は自分の行き先がどのエリアにあるかを調べ、そのエリアの乗車券を購入しましょう。
この片道乗車券は2018年3月現在、1枚2.8ユーロです。しかしこの乗車券には1枚だけでなく4枚回数券があり、それだと9ユーロで購入できます。1枚あたり2.25ユーロと割安になります。
なので今後も片道乗車券使う予定があるのなら4枚回数券を買っておいた方がお得です。4枚回数券は構内の乗車券売り場やキオスク、自動販売機で購入できます。
短距離乗車券(Kurzkarte)
ほんのちょっとだけの移動の時に便利なのが、この短距離乗車券(Kurzkarte)です。この短距離乗車券では、地下鉄やSバーンであれば乗った駅から3駅分まで、またバスやトラムであれば乗った停留所から6つ先まで乗車できます。
価格は2018年3月現在で1枚1,70ユーロ。なので移動先が短距離乗車券の対象圏内であったり、1駅くらい歩いて圏内に入るのであれば歩いて移動して、通常の乗車券より安く移動できます。
通常の片道乗車券同様、この短距離乗車券も4枚回数券があるので、短距離移動する機会が多いのであればまとめて買っておいた方がお得です。
1ヵ月定期券(Monatskarte)
おそらくベルリン在住の方であれば、1番利用するかと思われるのがこの1ヵ月定期券(Monatskarte)。冒頭でも述べたように、ベルリンでは1枚の切符で電車や地下鉄、トラムやバスが利用できるのでとても便利です。
通常の乗車券と同様、移動できるエリアによって定期券の価格は変わるので購入する際には利用するエリアを選択しましょう。ベルリンの中心と近郊を網羅するABエリアの場合、価格は2018年3月現在で81ユーロです。
これは利用できるサービスに対してかなりコストパフォーマンスの高い定期券だと思います。なぜならこの1ヵ月定期券には非常にお得な特典がついているからです。
それは平日は20時以降、土日は終日同行者1人を乗せることができる特典です。なので週末は1枚の定期券で2人同時移動が可能なのです。この便利な1ヵ月定期券は通常の乗車券同様、構内の乗車券売り場や自動販売機でも購入できますよ。
遅めの通勤なら10時以降1ヵ月定期券
先述した便利なベルリンの1ヵ月定期券。実はこの定期券には時間制限ありで安く購入できるタイプがあるのです。その名も「10時以降1ヵ月定期券」(10Uhr Monatskarte)。
これは名前の通り、午前10時以降限定で利用できる1ヵ月定期券です。なので毎日の通勤や移動が10時以降になる方は、通常の定期券より安く購入できます。
この10時以降1ヵ月定期券は2018年3月現在、ABエリアで59,10ユーロです。通常の定期券に比べて約22ユーロも安く購入できます。
ただし、この10時以降1ヵ月定期券には注意点があります。それは、通常の1ヵ月定期券に付いている特典が無いこと。なので平日の20時以降や土日の1名同乗はできないので注意しなければいけません。
1名同乗はできませんが、週末土日だけは10時以降ではなく終日利用できる特典が付いています。
1日利用券(Tageskarte)
ベルリン内を時間をかけていろいろと移動する時には、このTageskarteが便利です。
終日有効なので、時間を気にする必要もなく乗り換えも自由。ベルリンで生活している人はもちろん、旅行者の方にもオススメの切符です。
Tageskarteは1枚7,00ユーロ(約860円)となります。
サイクリングに便利な自転車同乗券
ベルリンの公共交通機関はとても利便性が高いと個人的に思っています。その大きな要因の1つは自転車を搭載できることです。
ベルリンの町は極端なアップダウンも少なく、道路の脇には自転車専用レーンが整備されているので自転車移動がとても快適です。それに加えて、電車や地下鉄に自転車を乗せられるので、遠乗りして疲れた時や、突然の天候変化の際にも便利です。
自転車を電車、および地下鉄に搭載するのに必要なのが自転車同乗券です。自転車同乗券も他の切符同様、乗車券売り場や自動販売機で購入できます。2018年3月現在、ABエリアにおいての自転車同乗券は1,90ユーロです。
なお自転車を電車に乗せる場合、自転車マークの付いた車両に乗せるよう心がけましょう。自転車搭載可の車両は他の車両よりも空間が広いので、他の乗客に迷惑をかける心配もありません。
ベルリンで自転車を購入されたらぜひ電車に乗せて、ちょっと遠くまでサイクリングしてみてはいかがでしょうか?
ベルリン交通機関利用の注意点
移動に便利なベルリンの交通機関。利用するにあたっては次の2点をお忘れなく!
注意1:必ず打刻する
切符を買ったらそのまま電車などに乗り込まず、駅のホームや車内に備えられた専用の機械で利用開始日時を打刻しましょう。これをしておかないと切符自体が無効になってしまいます。
ドイツでは改札口がない代わりに時々、車内で検札があり、乗客がきちんと切符を持っているか確認します。買った切符にしっかりと打刻して乗らないとペナルティーを受けるので、気をつけてくださいね。
注意2:有効エリアを確認する
ベルリンは大きく分けてAエリア、Bエリア、Cエリアと3つのエリアに分かれます。
- A:ベルリン主要エリア
- B:ベルリン近郊エリア
- C:ベルリン郊外エリア
本記事で紹介した切符はAの主要エリアとBの近郊エリア用です。多くの場合、AエリアとBエリアの移動が中心になると思うので、よっぽど遠方に行くときを除いてはABエリアの切符を選べば良いと思います。
ベルリンの交通移動手段6つ
Sバーン(電車)
ベルリンのおおまかなエリアを網羅するのがSバーンと呼ばれる電車で、ベルリンの公共交通手段の中でも地下鉄のUバーンと並んで利用することの多い移動手段です。
Sバーンはいくつかの場所に向けて走っている路線と、ベルリンの主要エリアを環状線のようにグルグル回る山手線のようなリングとよばれる路線があります。
駅には”S”と書かれた緑色のサインがあるので一目で駅と分かりやすく、主要な駅以外は駅員さんや改札口などなく無人のことが多いです。
車内は広くてどちらかというとシンプルな作りです。ベルリンでは自転車や犬も一緒に電車に乗り込むことができます。
ベルリンでは各交通機関は同じ切符で利用可能です。
Uバーン(地下鉄)
Sバーンと並んで利用する頻度が高いのがUバーンと呼ばれる地下鉄。UバーンもSバーン同様さまざまな路線があるのでベルリンの移動にとても役に立ちます。
SバーンとUバーンの2つを組み合わせればベルリンのだいたいのエリアに行けると言っても過言ではありません。Uバーンも車内に自転車や犬と一緒に乗り込むことができます。
地下鉄に乗っていると様々な人がやってきます。
車内でいきなり楽器を演奏しはじめる人や(中には3、4人でバンド編成のグループも)、自分の身の上を声に出して主張する人たち。車内では実に様々な人がいて募金をしてくれませんかと訴えてきます。
見ていると割とお金を出したり、物をあげたりする人も多く、要は自分の判断しだいのようです。
Uバーンの駅は街中に青いサインで”U Bahnhof”と書かれていて、階段を下りるとSバーンと同様に改札はなくホームやキオスクと、切符の自動販売機があるだけです。
トラム
トラムはベルリンの中心部である街中を移動するのに便利な交通手段です。主にミッテやプレンツラウアーベルグ、フリードリッヒスハインエリアを網羅しているので、街中を移動する時にとても便利なのがこのトラム。
日本の路面電車と同様に道路の中に駅があり、道路の真ん中を走っていきます。トラムはSバーンやUバーンと違って、街の中を車と同じように走るので景色が楽しめるのが良いところ。
また街中の細かい小回りが利くので、路線図を覚えておけば街中を中心に移動する時に重宝します。
車体も黄色でドイツらしくカッコいいデザインなのも魅力。日本と同様に降りたい駅がアナウンスされたら「STOP」と書かれたボタンを押すと停車してくれます。
バス
ベルリンの中を一番細かく網羅しているのがバスでしょう。遠方から近距離までのバスが走っています。なのでとても便利なのですが、路線があまりにもたくさんあるためにどのバスに乗っていいのか理解するまでに少し時間がかかります。
しかしこのバスの路線図を覚えればベルリンのあらゆる好きな所に行くことが出来ますし、移動もずっと楽になります。Sバーン、Uバーンにバスを組み合わせることが出来ればもうベルリンの中で行けない所はないといっても過言ではないほど。
バス停は歩道にあり”H”と書かれた黄色いサインと次の電車が何分後に来るかを示す電光掲示板が立っているので一目で分かります。トラムと同じく黄色い車体で、車体が2つ付いた2両編成タイプや2階建てタイプのものが走っていたりします。
自転車
ベルリンの景色を楽しむには、やっぱり自分の足で歩くのが一番です。とは言っても歩いて回るにはベルリンは大きすぎる街。そこでおすすめなのが自転車です。
ドイツでは自転車は車と同じ車道を走ります。そのため一見ちょっと怖いように思うのですが、きちんと自転車専用のレーンがあるのでルールさえ守って走ればとても快適です。
また公共交通手段では行けないような狭くて小さな場所にスイスイ行けるので、新しいものに出会える機会が増えるのも自転車の良いところ。
街の中には大型店から個人店まで様々な自転車屋さんがあるので自分好みの自転車を買ってベルリンを走るのはとても気持ちが良いですよ。もちろん健康にも良いです。
ただベルリンでは自転車の盗難はわりと多いのでしっかりと施錠することが大切です。
車
もしもドイツで車を運転できる免許をお持ちであるならば、車でベルリンをドライブするのも面白いと思います。
ベルリンでは一般的なレンタカーの他に、カーシェアリングシステムが充実しているので好きな時に好きな時間だけ車を利用することができますよ。
ベルリンで有名なカーシェアリングシステムでは”Car 2 GO”と”DRIVE NOW”の2つ。小回りの利くミニサイズの車からBMWなどの高級車も利用することが出来るのが魅力です。
ただしカーシェアリングについてはEUの車の免許を取得してから1年経過しないとメンバーズカードが発行できないことがあるので注意が必要です。車の移動が可能であれば荷物の移動もとても楽になりますよ。
まとめ
知っておくと便利なベルリン公共交通機関のサービスをいくつかお届けしましたが、その他にも団体で移動するのに便利なグループチケットや、年間定期券などの便利なチケットもありますよ。
ぜひフル活用してベルリンの町中を移動しましょう。
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