東南アジアの中でも物価が安いと言われているフィリピン。人件費も安く見られていることが多いです。しかし実際はどうなのでしょうか?フィリピンに3年住んでいる私が生の「フィリピン一人暮らし情報」を徹底的にお伝えいたします。
さて、フィリピンの都心で仕事をしながら一人暮らしする場合、どれくらいの費用が掛かるのでしょうか。
より具体的にするために、今回は、外国人が多く集まる比較的安全といわれているメトロマニラの、「マカティ」や「ボニファシオ・グローバル・シティ」を例に挙げてみます。
マカティやボニファシオ・グローバル・シティは、オフィス街でありながらも、公園やショッピングセンター、日本食やその他外国のレストランもたくさん溢れている、まさにフィリピンで一番発展している都市として挙げられます。
マニラ都心に住む場合の家賃とは
マカティやボニファシオ・グローバル・シティにはコンドミニアムが立ち並んでいます。今現在も何棟も建設中で、どんどん居住者が増えていきそうですが、家賃相場が激しく変動するということは近々ではなさそうです。
さて、一人暮らしの場合、そんなに大きなスペースは要らないと思います。
ですので、フィリピンでは一人用の「Studio(スタジオ)」タイプのお部屋を選ぶ人が多いです。これは日本でいうと部屋の中に一切仕切りの無い、「ワンルーム」にあたります。
Studio(スタジオ)タイプの部屋の面積はだいたい35㎡から45㎡で、中にはバルコニーがついている部屋もあります。一か月の家賃相場は、だいたい30,000ペソ~45,000ペソ(およそ60,000円~90,000円)です。
フィリピンでは家具付きのお部屋がほとんどです。最初から付いているものとしては、
- ベッド(たいてい一人用の部屋であってもクイーンサイズからキングサイズのベッドがついています)
- 扇風機
- 冷房
- 冷蔵庫
- キッチン用品(IHもしくはガスコンロ、炊飯器、電子レンジ、ポット等)
- アイロン
- アイロン台
- 洗濯機
ですね。
そして、運が良ければ乾燥機まで付いているお部屋もあります。また、これらが付属されていなかった場合でもオーナーとの交渉によってつけてもらうことは可能です。
また、これらコンドミニアムには、たいていどこでもスイミングプール、ジム、ヨガ教室、カフェ、公園等が敷地内にあり、居住者はどれも自由に使用できる施設となっています。健康的な生活ができそうですね。
良いお部屋が見つかり契約をする場合には、一年間分の家賃を先に支払う方法と、一か月分をその都度支払う方法があります。これはオーナーによって変わります。また、初月のみ一か月分の家賃と同じ額のデポジットを支払います。
日本円に換算すると最低でも月約65,000円ほどで、プールやジム付きの都会の一室が借りられるなんて、夢のようです!
メトロマニラでの食費は?
さて、食費はどうでしょうか。マカティやボニファシオ・グローバル・シティには、まずローカル向けのショッピングセンター「Market Market(マーケット・マーケット)」や「Landmark(ランドマーク)」があります。
そして少し高級な、日本でいうと高島屋のようなデパートメントストア「Rustan’s(ルスタンス)」や「Market Place(マーケット・プレイス)」もあります。
安く済ませたいならばもちろんローカルのスーパーへ、少しこだわりたいのであればやや高級なデパートへと自分で選ぶことができます。ローカルのスーパーでも衛生的には問題無いので、もちろん私は普段はローカルのスーパーを使用しています。
お水
生活にお水は欠かせないですよね、フィリピンの水道水は飲まない方が安全なので、有料の水の使用量は私はかなり多いです。
なのでいつも、ガロン買いをしています。ウォーターサーバー用のミネラルウォーターのガロンは、なんと1つ50ペソ(約100円)。これでカレーやラーメンを自宅でたくさん作っても、全然費用はかからないんです。
1つのガロンで一か月は十分に持ちますので、月に50ペソ払っていればお水は問題ないですね。
食料品
鶏肉や豚肉はスーパーで量り売りをしていますので、自分が食べられる分だけ買うことができて無駄が出ません。例えば鶏もも肉(骨なし)を500g買おうとすると値段は約70ペソ(約140円)。安いです。
野菜は肉類に比べると若干高い気がしますが、それでも例えば玉ねぎ4個で80ペソ(約160円)、ニンジン1本50ペソ(約100円)、レタス1房90ペソ(約180円)くらいです。これらはローカルのスーパーマーケットでの値段です。
日曜日の朝になると、マカティやボニファシオ・グローバル・シティの公園の広場で、「フレッシュ・マーケット」をやっているので、そこでより手ごろに新鮮な野菜を購入することができます。なので、みんなここで一週間分買いだめをしています。
お米は日本の「あきたこまち」や「こしひかり」なども売っています。しかし、これらは日本の相場の約1.5倍の値段です。その反対、ローカルのお米はというと色んな種類がありますが、平均的には5キロで約300ペソ(約600円)ほどです。
お米にはこだわりがあり、日本から一時帰国の時に持ってくる日本人もいれば、ローカルの物を安いからといって購入し続ける日本人もいます。
私は普段は家で自炊をしていますので、毎週末に買い出しに行きます。野菜、肉、お米とその他食材を合わせて、一か月に合計約3,000ペソ(約6000円)ほど使います。(外食が多いときは、予定を見て購入する食材を減らしています。)
メトロマニラでの外食の場合は?
さて、仕事中のランチや、仕事後に食事会があった時はどうでしょうか。ランチは実は約50ペソから販売しているところがあります。
これはストリートにある、「ジョリジープ」と言われる、フィリピンのジープニーが立ち食いレストランに変身しているところで売っています。フィリピン料理のお惣菜プラスお米のお弁当です。
ローカル食堂
ローカルすぎる食事は少し衛生的に無理そうだなという人は、ローカルのカンティーン(食堂)に行けば、できたてのお米と、選べるおかず、スープで100ペソほど(約200円)で美味しいランチがいただけます。
ファストフード
ファストフード、例えばマクドナルドではダブルチーズバーガーのセット(M)が120ペソ(約240円)です。フィリピンのマクドナルドで一番の人気商品はフライドチキンとライス、ドリンクのセットですが、これは109ペソです。
レストラン
デパートメントストアの上の階にあるレストラン街はやや高めの価格設定となっており、サン・マルク(おなじみのチョコクロ屋)のパスタは1人前で330ペソ(約660円)、とんかつのマイセンは定食が400ペソ(約800円)。
日系のラーメンは1杯450ペソ(約900円)です。
多国籍料理
それ以外にも、タイ料理やベトナム料理、メキシコ料理など、ランチでも食べられそうなものはたくさんありますが、相場は350ペソから500ペソほど(約700円~1000円)です。
飲み会
そして、飲み会が夜にあった場合、日本食レストランや中華屋、スペイン料理屋に行く場合が私は多いですが、一見高そうに見えても、飲んで食べて2、3時間滞在した場合、一人あたり1,500ペソ以内(約3000円以内)に収まることがほとんどです。
お酒
フィリピンで有名なビールの会社といえばサン・ミゲル社です。こういったローカルのビールは1缶60ペソから販売されています。レストランによって異なりますが、高くても100ペソ(約200円)くらいまでになっています。
ローカルのデパートですと、缶ではなく瓶の方が安く、1瓶ビールが80ペソ(約160円)で売っています。
ビール
日本のアサヒやキリンなどは、取り揃えているお店が少なく、日本食の居酒屋などになってしまうので、値段も1本250ペソ(約500円)ほどに跳ね上がってしまいます。
ワイン
ワインは1本400ぺソ(約800円)から売っています。フィリピンはワインが安いと言われていて、各国のワインがスーパーで手軽に買えるものとなっています。スペイン料理店やイタリア料理店に行くと、高級ワインも飲むことができます。
その他の日用品
文房具
あまり品質は良くないですが、ローカルのデパートにある「National Book Store(ナショナル・ブックストア)」や「Fully Books(フリー・ブックス)」という本屋さんで文房具を買うことができます。
ペンは1本20ペソほど。ノートは1冊50ペソ(約100円)。日本の問屋のような値段ですね。
もちろん店内には日本から輸入されているパイロットの製品がそろっておりますが、日本で買う場合と比べると1.5倍ほどするので、日本のものよりは韓国や台湾、中国からの輸入品のほうが安いです。
シャワー用品
なんとフィリピン人に人気なのは、無印良品のコスメティックです。しかしこれらは日本で買った方が断然安いです。なので私はローカルのデパートにある「Watsons(ワトソンズ)」で購入できるものを使用しています。
シャンプーやコンディショナー、洗顔は、外資系メーカーの物が揃っており、どれも1本300ペソ(約600円)ほどで購入できます。
衣類
日本でもよく見るブランド、「H&M」や「ZARA」そして日本を代表する「UNIQLO」はフィリピンの方が値段が高いです。1.2倍から1.5倍の値段で売られています。
ローカルのアパレルブランドですと、「BENCH/(ベンチ)」が人気で、Tシャツ1枚500ペソ程度(約1000円)です。ジーンズもローカルのブランドとなると、800ペソ(約1600円)ほど。
女性のブラウスであれば300ペソ(約600円)程度出せばで手に入る場所もあります。
美容代は?
もちろん暮らしていると、髪の毛、伸びてきますよね…。フィリピンは暑いですし、私もすぐに髪の毛を切りたくなってしまうんです。
なんと聞いたところによるとフィリピンでは美容師免許というものがないので、誰でも美容院でサービスをすることができるのです。そのため、マカティやボニファシオ・グローバル・シティにはかなりの数の美容院が立ち並んでいます。
私が見た中で一番安いのは男性が50ペソ、女性が100ペソ(約200円)という破格なローカルの美容院です。
ただしおすすめはできません。日本のサービスに慣れてしまっていると、訓練されていないフィリピン人にやってもらうシャンプーは、不快なものです……。
ということで韓国系、日系の美容院に行く日本人が多いです。ヘアカットはだいたい800ペソほどでシャンプー込み。
こういった場所ですと、ヘアカットやカラーといったメニューだけではなく、その他ヘッドマッサージやフットマッサージ、もちろんネイルやまつ毛エクステもそろっているところが多く、どのメニューもだいたい日本の半額の値段で受けられますので、クオリティが良い割には、安いということで外国人のお客さんを多く見かけます。
まとめ
フィリピンではやはり、物価が安いということを理解いただけたかと思います。日本のものや海外の輸入品にこだわらなければ、日本で一人暮らしをする場合よりも、半額ほどの値段で一か月過ごすことができるのです!
フィリピンには娯楽もたくさんありますので、生活費が安いというのは嬉しいことですね。
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