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スイスのドイツ語圏で就職し、その後スイス人と結婚して早10数年。最近はだいぶスイス人という人種を理解してきたものの、まだまだその習性に驚かされることも多い日々。国や地域が違えば付き合い方も変わってくるものです。
今回はスイス人の6つの特徴や、うまく付き合っていくコツなどをご紹介します。
スイス人についての予備知識
スイスには4つの言語地域があり、ドイツ語を話すゲルマン系スイス人が一番割合が高く、次にフランス語、イタリア語、そしてロマンシュ語と続きます。
今回ご紹介するスイス人は、勝手ながら筆者の住む地域のドイツ語を話すゲルマン系に限定します。フランス語圏、イタリア語圏のスイス人になると、また少し性格が違ってくるはずです。
スイス人は警戒心が強く地元意識が強い
四方を山に囲まれ、昔は隣村まで行くのも一苦労だったスイス。
そんな感じですので、地元意識がとても強く、よそ者を警戒します。よその州出身者でも警戒するくらいなので、外国人が地域に溶け込むまでには少し時間がかかってしまいます。
特にアジア人は、顔かたちが西洋人とはまるっきり異なるため、差別的なものを感じたりいやな思いをしたりすることもあるかもしれません。
しかしそれは、単に差別という悪意からくるものではなく、スイス人の警戒心の高さからくるものだと思って水に流してください。ひとたび仲良くなれば、とっても親切。親切すぎて逆におせっかいに感じることもある、そんなスイス人です。
まずは挨拶から。それも地元の挨拶を覚えましょう。チューリッヒは「グリュエッチ」、ベルンだったら「グリューッサ」！
地元の言葉を挨拶だけでも話す、これは受け入れてもらうための第一歩です。あいさつは世界共通の基本ですよね！
スイス人はプライドが高く、愛国心が強い
スイス人はプライドと愛国心がアルプスの山々のように高く、スイスが一番、もっというなら自分の村が一番！と思っている人がほとんどです。
溶け込むには、やはり自分の住んでいる村の良さを理解し、大好きになることが一番です。
「スイスはどう？気に入ってる？」と、10年以上たった今でもよく確認のように聞かれます。自然が素晴らしいし、人も優しいし、ここに住むことができてとっても幸せと答えると、とても喜んでくれます。
スイス人は理屈っぽい
なにか疑問を感じたら、納得するまで調べなければ気が済まないスイス人。たわいのない一言から大討論会に発展することもしばしばあります。
例えば、今飛んできた鳥はツグミだった、いやウタドリだった等、本当にくだらないことが多いです。
また、人の揚げ足を取るのも得意なので、スイス人と付き合うにはボキャブラリーが豊富である必要があるかもしれませんね！
スイス人は時間に正確
スイス人は時間に正確です。待ち合わせには、当然のように時間ぴったりに現れます。
スイスの鉄道は日本並みに時間に正確で、遅延はよほどのことがない限りありません。また、道路の渋滞もほとんどないので、時間が読みやすいというメリットもあると思います。
ただし、人の家を訪問する際は、指定の時間の5分～10分遅れていくという暗黙のルールがあります。
確かに人を招待する時は、片づけたり、準備したりとバタバタしてしまい、気づいたら約束の時間！なんてことがよくあるので、少し遅れてきてくれるのはありがたいですね。
スイス人はおしゃべり好き
スイス人はおしゃべり好きです。
その内容は、一日の出来事から人のうわさ話までさまざま。そして困ったことに、口も軽いのであまり余計なことはいえません。スイス総国民が、立ち話で盛り上がる近所のおばちゃん状態です。
また、家族の間では隠し事はなく、それこそ朝起きてから夜寝るまでに起こった一部始終を報告し合います。
「Was isch no gsi？：あと何があったっけ？」というのが口癖のスイス人は多いはず。しかし何度も何度も同じ話を聞かされるので、聞いている方はうんざりしてしまうこともしばしばあります。
スイス人は人の話を聞かない
スイス人は人の話を聞きません。というより、自分の話がしたくって仕方ないんです。
親戚一同が集まると、各自が自分の話で盛り上がります。「へーそうなんだ」と相槌を打ちつつ、「ところでこの前……」とすかさず自分の話へすり替えます。
はたから聞いていると、ラジオを何台も同時につけているような感覚です。しかもみんな自分の話を聞いてほしく、だんだんとエキサイトしてきて大音量！
また、人に質問を振っておいて、答えているのに全く聞かず、自分の話にすり替えるという特技も持ち合わせています。
まとめ
ゲルマン系スイス人を一言でまとめると、やはり理屈っぽい！さらに付け加えると、偏屈で外面がよく、僻みっぽく噂好き、真面目で勤勉、そして時間を守り規則正しい生活をすることが大好きな人種です。
あれれ？これって、私たち日本人とよく似ていると思いませんか？
ドイツ人が日本人に似ているとはよくいわれますが、ドイツ人と同じゲルマン民族のドイツ語圏スイス人もまた日本人と似ているようです。ドイツとは違い、四方を高山に囲まれ半ば孤立状態のスイスは、四方を海に囲まれ孤立状態の我が国日本と共通する点があるのかもしれません。
うんざりさせられることもありますが、それはきっとお互いさまと割り切ってみましょう。そうすれば、もともと似ている同士です。うまく付き合っていけること間違いないと思いませんか？
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