南米コロンビアと聞いてみなさんは何を想像しますか?きっと危険なイメージを持つ人が多いでしょう。
実際、コロンビアは日本に比べると安全だと言うことはできません。しかし、みなさんが思うほど危険な場所でもないのです。日本にも危険だと言われるエリアがあるように、コロンビアにも危ない地区はありますが、そこに近づかなければ問題ありません。
ここでは、日本人にはあまり馴染みのないコロンビアに2012年に語学留学した私の経験を紹介します。
スペイン語を学ぼうと思った理由
コロンビアへの留学について紹介する前に、まずなぜ私がスペイン語を勉強しようと考えたのか気になる方もいらっしゃると思います。
世界で最も話されている言語は、1位が中国語、2位がスペイン語、3位が英語で、スペイン語はなんと英語よりも話されているのです。スペイン語が公用語となっている国は世界中で20もあり、コロンビアもその一つです。
いま、英語は話せて当たり前の時代です。そこで、次に需要があるスペイン語、もしくは中国語を学ぼうと思ったのです。
また、スペイン語をマスターすると、他のロマンス諸語(イタリア語、ポルトガル語、フランス語など)も習得が楽になるのでスペイン語を選択しました。
コロンビアを留学先に選んだ理由
スペイン語が公用語となっている多くの国の中でも、最も中立的なスペイン語が話されているのがコロンビアだと言われています。コロンビアを留学先として選んだのは、その中立的なスペイン語を学びたかったというのが一番の理由です。
さらに、私はもともとコーヒー好きで、日本でもよく好んでコロンビア豆でコーヒーを飲んでいました。コーヒーをきっかけにコロンビアに興味を持つようになり、いろいろと調べているうちに様々な魅力に惹かれてコロンビアを留学先に決めました。
コロンビアで私が通っていた語学学校
私が滞在していたのはコロンビアの首都・ボゴタです。ボゴタにはスペイン語の語学学校が多く、住んでいた家から近い「Spanish World Institute」という学校に通っていました。
ヨーロッパの生徒が多い
アジア人は私1人だけ。生徒数も少なく、だいたいの生徒はヨーロッパから来ていました。
私はビギナークラスからのスタートです。クラスメイトは、イギリス人が2人、ドイツ人が2人、トルコ人が1人、そしてアメリカ人が1人。ほとんどがイングリッシュ・スピーカーだったので、スペイン語と同時に英語も学べることができたのは大きなメリットだったと思います。
そこに3ヶ月間通い、授業料は25万円程度でした。
語学にとどまらない授業内容
午前中は文法を集中的に習い、午後は主にスピーキングとライティングを学びます。
実際に外に出て人に道を尋ねたり、観光地に行ってコロンビアの歴史をスペイン語で学んだりしました。語学だけでなく、コロンビアの歴史にも触れることができたのは良かったです。
学校外の生活
コロンビアに知り合いが住んでいたので、その人の家にホームステイし、格安の家賃で住ませてもらっていました。
コロンビアの物価は物によってかなり異なります。コーヒーや果物などは安く買うことができますが、輸入品などは高くなっています。
ボゴタには電車が通っていないため、基本的に移動手段は車、バス、もしくはタクシーとなります。バスは1回の乗車で2,300ペソ(約80円)、タクシーは1キロで約4,400ペソ(150円)と、日本に比べると安いです。
バスの中では人々が様々なパフォーマンスをして小遣い稼ぎをしています。ギターを弾いて歌ったり、ダンスをしたり、マジックをしたり。おかげでバスの時間を楽しく過ごせました。
※3,000コロンビアペソ=約100円
コロンビア留学中の旅行
コロンビアにいる間、私はここぞとばかりにあちこちを旅行しました。
コロンビア国内
第2の都市であるメデジンや、リゾート地であるカルタヘナ、そして友人の家族が住むイバゲを訪れました。
一番印象に残ったのは、シパキラ市にある「塩の大聖堂」という塩でできた教会です。神秘的な空間で、日本では味わえない素晴らしい体験をしました。
コロンビア国外
国外旅行では、ペルーのマチュピチュが印象的でした。標高2,500メートルという場所で、若干の高山病になりながらもインカの歴史を身をもって感じることができました。
ボゴタからマチュピチュまでの渡航費は70,000円程度で、意外とリーズナブルに旅することができます。同じ大陸で同じ言語を話す国なのに、食や文化も少しずつ違うことを学べたのはとても良い経験になりました。
コロンビア留学で気を付けたいこと
楽しいコロンビア留学にも、気を付けるべき点がいくつかあります。
スリが多発
コロンビアはスリが多いため、携帯電話や貴重品は肌身離さず管理する必要があります。外を歩くとき、バスに乗っているとき、人が多い場所ではなるべく携帯電話は使わない方が無難です。
コロンビアにはアジア人が少ないため、観光客だと思われてターゲットにされる可能性もあります。特に夜の時間帯は外を1人で歩くことはやめましょう。地元の男性でも夜に1人で歩くことはほとんどありません。
ベネズエラ人が多い状況を知っておく
私が留学していたのは2012年ですが、2018年現在、コロンビアは経済が暴落した隣国のベネズエラの難民を多く受け入れています。ベネズエラのハイパーインフレが原因で、ベネズエラの国民が難民となってしまったのです。
コロンビアで出会ったベネズエラ人に、むやみに経済の話などをするのはやめた方が良いでしょう。精神的にダメージを受けている人も多いはずです。
ベネズエラ人がコロンビアに多く移り住んでいる背景をあらかじめ理解しておくことも重要でしょう。
まとめ~行ってみなければわからない魅力がたくさん
コロンビアは日本人にとってあまり馴染みのない国かもしれません。しかし、実際に行って体験しないとわからない素晴らしい魅力がたくさんあります。
留学中にホームシックになったり、スペイン語がなかなか上達せず落ち込んだりしたこともありました。そんなとき、コロンビア人の人情深さに何度も救われました。
コロンビアでの生活は、言語上達の助けになっただけでなく人生の経験値を上げるものとなりました。みなさんも留学先としてコロンビアを考えてみてはいかがでしょうか?
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