日本でもフランスでも、インターネットが普及してからは仕事探し、会社への問い合わせ、取引先や同僚とのやりとりなど、多くのビジネスの場面でメールを使ったやりとりが行われるようになりました。
日本でもビジネスで使われるメールには独特な表現方法が存在しますが、フランスではどんな言葉が使われているのでしょうか。
今回はフランスでよく使われるビジネスメールのフレーズについて、より丁寧なものからくだけた表現のものまでを合わせてご紹介したいと思います。
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フランス語で宛名を書く
相手と面識がない場合
Madame, Monsieur(マダム、ムッスィゥー)
担当者の名前および性別がわからないときに使います。
Mademe(マダム)は既婚女性に対する敬称ですが、未婚女性に対する敬称Mademoiselle(マドモワゼル)と区別せずマダムと書くことが多く、英語のMsに当たるニュートラルな表現としても使えます。
ちなみにMonsieur(ムッスィゥー)は日本だとムッシューと発音するように書かれることが多いですが、mouche(ムッシュ、蝿)と聞こえてしまうため、「ス」を意識して発音するようにしましょう。
担当者がわかっている場合には、例えば女性の場合はMademe〜と敬称と苗字を書きます。
相手と面識がある場合
- Chère Madame / Cher Monsieur(シェール マダム / シェー ムッスィゥー)+苗字
または
- Bonjour(ボンジュール)+名前
相手と面識がある場合にはこちらの表現を使います。Chère (女性)/ Cher(男性)と使い分けますが、英語のDear(ディアー 親愛なる)と同じ意味です。
同僚などへの気軽なメールであればBonjour(ボンジュー こんにちは)/Bonsoir(ボンソワー こんばんは)など挨拶から始めて相手の名前を書きます。
フランス語で要件を伝える
Je me permets de vous contacter suite à…(ジュ ム ペルメ ドゥ ヴ コンタクテ スイトゥ ア…)
「~の件で御連絡させて頂きます」
メールの書き出しに使われる、要件を伝えるための丁寧な表現です。同じような意味でもう少しくだけた表現Je m’adresse à vous pour…(ジュ マドレス ア ヴ プー…)などもあります。
〜に関してと続けたいときはsuite à(スイトゥ ア)、pour(プー)の他にsur(スュー)、concernant(コンセルナン)などの前置詞が使われます。
フランス語で質問をする
J’aimerais vous demander quelques renseignements.(ジェムレ ヴ ドゥマンデ クェルク ランセニュモン)
「少々お伺いしたいのですが」
renseignements(ランセニュモン)は情報という意味で、直訳すると「あなたからいくつかの情報を伺いたい」という意味です。
J’aimerais(ジェムレ)+動詞の原形は「〜したい」という意味で、相手への希望や自分の願望を伝えたりする表現です。
フランス語で値段をきく
Pourriez-vous m’indiquer le prix?(プリエ ヴ マンディケ ル プリ?)
「値段を教えていただけますか」
Prix(プリ)は値段、indiquer(アンディケ)は指し示すという意味です。
Pourriez-vous(プリエ ヴ)+動詞の原形で「〜していただけますか?」という丁寧なお願いの表現になるのでメールだけではなく会話でも使用頻度が高い表現です。
フランス語の文末の表現
よりフォーマルな表現
Veuillez agréer, Madame, Monsieur, mes salutations distinguées.(ヴーイエ アグレー マダム、ムッスィゥー、メ サリュタスィオン ディスティングエ)
「敬具」
フォーマルなメールの文末に使われる定型文で、直訳すると「私の尊敬の意を受け入れてください」というような意味になります。
宛名のところでも書きましたが、特定の相手でない場合はMadame, Monsieurと併記し、名前や性別がわかる場合はMadame〜などと名前を入れて表記します。
よく使われる表現
Cordialement(コルディアルマン)
「よろしくお願いします」
同じくメールの文末に使う表現で、先ほどの「敬具」よりはくだけた表現です。言葉の意味としては「真心を込めて」という意味ですが、日本語でいう「よろしくお願いします」というニュアンスで使われる表現です。
Merci d’avance(メルシー ダヴァンス)
「よろしくお願いします」
直訳すると「前もってお礼を言います」という意味で、依頼などをしたときの文末に使います。
まとめ
フランスのビジネスメールでよく使われるフレーズをご紹介しました。
ビジネスで使われる独特の言い回しはフランス語でなくともなかなか難しいものです。フランス語を話すのは得意だけれど書くのは苦手という方も多いかもしれません。
けれども逆にいえばすでに決まっている表現がほとんどです。
決まった場面で使ういくつかのフレーズを、丸ごと暗記してしまえば使い回しができるようになりますので、慣れれば自分の考えなどを文法を組み立てて、フランス語で表現したりすることよりも簡単に感じるはずです。
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