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フランス人の仕事に対する考え方とは?バカンス優先、最短で成果を出すメリハリのある仕事術

フランス人

グローバル化が進み、国それぞれに持つ価値観の差を理解し合う機会が増えてきたように思います。

日本には外国人がトップを務める企業や外資系企業が多数参入し、いわゆる欧米の働き方というのも浸透し始めているのではないでしょうか。

それでも、その国に根付く価値観や伝統的な仕事に対する考え方は、そう簡単に変わるものではありません。

ここでは、私自身の体験や周りから見聞きした話をもとに、フランス人の仕事に対する考え方についてご紹介します。

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目次

フランス人はバカンスのために働く

バカンス

フランス人の働き方を語るうえで、バカンスは避けて通れないテーマです。フランス人の口から「バカンスのために働いているんだ」と何度か聞いたことがありますが、実際、そう考えている人は少なくないように思います。

バカンスは精力的に働くために必要なリフレッシュ期間なのです。

フランス人の有休消化率は100%、長期の取得が基本

一般に、フランスの労働者に与えられる有給休暇は月あたり2.5日、つまり年間30日(5週間)と定められています。でも、大事なのは実際に取得できているかどうかですよね。

エクスペディアジャパンの2018年調査によると、 なんとフランスの有休消化率は100%だそうです!ちなみに日本は50%と、調査対象国12カ国中、3年連続最下位……。

さらに、フランスでは12日を超えない休暇を取る場合はまとめて一度に取得しなければならないようなので、自然と長期休暇を取る人が多くなるようです。なお、最大で連続24日間に渡る長期休暇を取ることが可能です。

私の周りでは年に2回、まとまった日数の休暇を取る人が多い印象です。

フランスでは終業時刻厳守、飲み会なしでまっすぐ帰宅

仕事

フランスの国立統計経済研究所INSEEの調査によると、フルタイムで働くフランスのサラリーマン全体の2015年度各四半期(3カ月間)の平均残業時間はおよそ10時間前後です。
※2015年第1四半期:9.8時間、第2四半期:10.1時間、第3四半期:10.1時間、第4四半期:10.8時間、以上申告分に限る

この数字で見る限りは、フランス人の残業時間は決して多くないようです。イメージとしては、フランスの会社員は終業時間になれば基本的に仕事を切り上げてまっすぐ帰るという感じです。

仕事のあとに、上司や同僚との飲み会に出かけるということもあまりないようです。プライベートと仕事の時間はしっかりわけて、切り替えるという考え方ですね。

職業やポストによっては「休日」の日曜も勤務

フランスでは宗教上の理由から法律上でも日曜は休日とされ、日曜日の営業は原則禁止でした。しかし近年、雇用対策や観光客の取り込みのため一部規制が緩和され、日曜日も営業するお店が増えてきています。

店舗だけでなく、会社員の中にも週末に働く人が増えています。INSEEの調査では、経営者や管理者の立場にある会社員は平均より多く週末や夜間に就業し、それ以外の会社員の44%が土曜に、24%が日曜に就業する結果が出ています。

世界的に見ると就業時間は少なめのフランスですが、職業やポストによってはその限りではなく、また就業時間は増加傾向にあるようです。

フランスでは結果を出しアピールすることが評価につながる

仕事

仕事にどれだけ時間をかけたか、どんなに大変だったかということはフランス人にとってあまり重要ではありません。結果を出すこと、そしてその結果をアピールすることが大事なのです。

最短で結果を出すフランス人を目撃した体験談

ある日本の展示会で仕事をしたとき、私が通訳を担当したブースのフランス人女性の働き方がとても印象的でした。

彼女が説明する内容を、私が日本語に通訳して商談相手に伝える手順でスタート。しかし、一度私に通訳をさせると「もう要領はわかったでしょう」と思ったのか私を残し、彼女はブースを離れてしまいました。

ふと見ると、彼女は他のブースの担当者と談笑していました。一向に戻ってくる気配がないので仕方なく、私は手元の資料と一度だけした通訳の内容を頼りに対応を続けました。

人と違うやり方であっても構わない

ようやく帰ってきた彼女は私の働きをねぎらってから、他社ブースの担当者と具体的なプロジェクトや契約の話をまとめてきたと報告してくれました。ただ楽しそうに談笑していたように見えていたのですが、なんとあの短い時間でたくさんのブース担当者と商談をまとめていたのでした。

私はそれまで、決められたやり方の枠内で仕事をすることが大事だと思っていました。しかし、この経験から他人と違うやり方であっても結果を出すことが最優先であることを学びました。

イニシアチブを握り、どんどん違うやり方を提案・実行し、最短で結果を出すことができる人。これは少なくともフランスでは重宝される人材です。

フランスではお客様は神様…ではない!

フランスに来た当初、とても印象的だったのは店員と客の立場がほとんど対等だということです。

お店に入れば、店員と同じように客も礼を尽くして「ボンジュール(こんにちは)」と必ず声をかけ、何かお願いするときは「シルブプレ(お願いします)」と伝えます。

スーパーで買い物するときは、客が自分でレジのベルトコンベアに商品を置き、店員がバーコードを読み取ったら商品を受け取り自分で持ってきた袋に入れていきます。

美容院に行けば、美容師の指示に従って立ったりしゃがんだり頭を下げたりします。

まとめ〜違いは当然、いいと思う部分は取り入れる

サービス利用の場面でも日本と異なることが多く、戸惑うことも最初はありました。でも、自分でできることは自分で行い、サービスを提供する側に敬意を払って協力するのはとてもいいことだと思います。働く側も、気持ちよく仕事ができるのではないでしょうか。

仕事に対する考え方も日本のそれとは異なる部分がほとんどかもしれません。一長一短は当然のこととして、お互いによい部分を取り入れることができればいいですよね。

フランスで働く予定がある方は、ぜひフランスの暮らしや仕事のやり方を楽しんでくださいね。

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この記事を書いた人

食べるのと飲むのが大好きな関西人。学生時代に1年留学していた南仏に、縁あって2016年12月より再び在住しています。
フランスで強く(!)楽しく生きるためのヒントになる情報を発信できればと思っています。

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