家族3人でパリ暮らし!生活費、子供の学校費用など1カ月の支出を大公開【フランス】

家族 フランスで働く

海外に住んでいると、日本と違う物価にたびたび驚かされます。たとえば、フランスに来る美術系の学生さんがまず驚くのは、画用紙の値段!日本の3倍はします。画材類はすべて高額で、私も学生時代は苦労しました。

今はフランス企業にデザイナーとして勤めており、イギリス人の夫と小学生の娘の3人暮らし。もちろん、学生の頃とは全然違う支出が増えています。今回は家族3人でパリで暮らす、おおよその生活費をお教えします。

※1Euro=124.5円

家族3人パリで暮らすには

猫

立地

わが家は、メトロの終点にほど近い、パリ近郊に住んでいます。約80平米のアパートで、中庭に面した1階です。

庭に面しているので緑が多く快適ですが、1階なので治安の面では良いとはいえません。ただ、管理人さんがお向かいに住んでいて、人の出入りをチェックしてくれているので助かります。

このアパートは、夫の家族の所有なので家賃がありません。フランス人も子供が産まれたり、家庭が安定してくるとアパートを購入する人が多いので、わが家周辺のファミリータイプのアパートは、ほぼ皆家主です。

フランスは出産率が高いせいか、子供もたくさんいます。私たちの住むアパートにも数人いて、安全な中庭で遊ぶ事が多く、常に子供の声が絶えません。

賃貸のよいところ

私は夫と住むまで、パリで賃貸アパートを借りていました。賃貸のよいところは、何か不具合があった時は家主さんが対処してくれること。逆に持ち家だと、すべて自分で手配しなくてはいけないので大変です。

特に、パリは水に石灰成分が多いせいか、水回りのトラブルが絶えずあります。水道屋さんのお世話になることが多く、腕のいい職人さんはひっぱりだこです。

持ち家のよいところ

持ち家のよいところは、何といっても家賃がないことです。

また、現状維持を気にしなくていいので、思い切ったリノベーションが出来ること。わが家もペンキを塗り替えただけでなく、お風呂場を日本風に改装したり、トイレも温水の出る日本風のトイレに作り変えました。

娘にかかる支出

ピアノ

娘は小学校低学年です。現地のフランス語学校に通い、週末に日本語のレッスンを受けています。その他習い事もあり、子供ながらに忙しい毎日を送っています。

学校にかかる費用

娘は現地の公立学校に通っています。そのため学費は無料です。給食費は、親の収入によって6段階ぐらい差があります。1食50サンチームから6.5Euroまでと、大きな差があり、収入の少ない家庭では、給食費の負担が少なく済むよう工夫されています。

もちろん、出される食事はみんな一緒です。わが家の収入は5段階目に位置していて、月約120Euro。

それに、18時半までみてくれる延長保育費が、毎学期に1回、220Euro請求されます。

フランスの学校は、6週間に1度バカンスがあります。その期間の保育も学校で行ってくれますが、費用は別です。

1週間のお休みだと、朝8時半~夕方18時半の5日間預かってくれて、およそ100Euro。ベビーシッターを雇うことを考えたら、破格の値段です。

日本語補習

現地校の他に、娘は日本語も勉強しています。日本に住む子供のようにはいきませんが、自分のペースで勉強できるような日本語のクラスを受講しています。月謝は、学期ごとに300Euro程払っています。

その他習い事

娘はピアノを習っており、個人レッスンで月80Euro。それに加え、日曜日に女子サッカーにも参加しており、そちらは月45Euro。

総支出

大雑把にですが、これで娘にかかる総支出は、月におよそ450Euro程度になると思います。

食費・交際費

レストラン

食料品の物価

フランスは農業国なので、野菜や肉が日本よりも安いです。それでもパリでは、野菜の値段が年々上がってきています。

例えば、

  • トマトは1キロあたり2Euroぐらいから。
  • ジャガイモは1キロ1Euro前後。

育ち盛りの子供と、肉食が当たり前のヨーロッパ育ちの主人がいますので、肉類もかなり買います。牛肉は部位によって違いますが、

  • ひき肉で500グラムが5Euro前後
  • ステーキ用の肉は1切れ4~5Euro

という感じです。

鶏の丸焼き用は、大きくても10Euro程度なので重宝します。お魚類は、スーパーでは鮮度が心配なものが多く、日曜日のマルシェ(朝市)か、冷凍ものを買います。

家族3人分の食費は、月300~350Euroといった感じでしょうか?

交際費

パリは有名シェフの流行りのレストランから、穴場のビストロ、近所の地元民が行く気兼ねないレストランまで、美味しいお店の宝庫です。たまには、友達や夫と美味しいモノを堪能しに外食します。

それ程外食はしないわが家ですが、月に1~2回は機会があります。ですが、どんなお店に行くかで予算は全く違ってしまうので、毎月同じ額という訳ではありません。

有名シェフのお店に行けば、2人で200Euroぐらい軽く超えてしまいます。かたや、近所のちょっと美味しい中華なら、30Euroで済む場合もあります。

せっかくパリにいるのだから、行ける機会がある時は、高くても行ってみよう!が我が家のモットー。

もちろん、毎回高いお店にいく訳ではないので(年に2~3回あるかないか)年間で平均すると、我が家の交際費は月100Euroくらいかなあと思います。

交通費や車の維持費

メトロ

私は会社への出勤に、メトロと郊外電車を使っています。夫は、個人事業主なので出勤はないけれど、出張は頻繁にあります。

交通費

「ナビゴ(NAVIGO)」と呼ばれるメトロの定期券を使用しています。

パリ周辺は1~5ゾーンに分かれていて料金も違うのですが、どこでも乗れる1~5ゾーンの定期券は月75.20Euroです(2019年1月現在)。これは、会社が半分負担してくれているので(給料に加算)、実際は37.60Euro。

夫と娘は、「カルネ(Carnet)」と呼ばれる10枚綴りの回数券を買っています。これは、パリ市内と近郊しか使えませんが、10枚で14.90Euroです。

車の維持費

わが家は、娘が小さかった時に車を買いました。小学校に入る前は、保育士さんの家で預かってもらっていたためです。彼女の家まで送らなければならなかったので、その頃私は車通勤をしていました。

しかし、わが家には駐車場はなく、路上駐車。市の管理している路上パーキングは、住人なら格安に停められるので申請して利用してます。

申請は無料で、カードを渡され、フロントガラスから見えるところに表示しておくと、週6Euroでずっと駐車しておけます。その他、車の保険が月80Euro。

3年に1回、テクニカルコントロールと呼ばれる車検を通さなくてはいけませんが、これは問題がなければ車検代の90Euroで済みます。問題がある場合は、その修理をして3か月以内に再度通します(+25Euro)。

ガソリン代は年々高騰していますが、なぜかディーゼルの方が安く、ガソリンの方が高いです。我が家はガソリン車ですが、ほとんど使わないので月に1回満タンにする程度。40Euroぐらいの負担です。

光熱費、通信費などの生活雑費

電気メーター

わが家は、元々夫が1人で住んでいたところへ家族が増えた形なので、光熱費と通信費はいまだに夫の個人口座から支払われています(笑)。

光熱費は電気とガスが別々のサービスだったのが、近年合併し、1つの請求書になりました。通信費も、以前は固定電話とケーブルテレビとインターネットと別々だったのに、すべて統合できるようになり、こちらはかなりのコストダウンになりました。

私の携帯は私自身で契約していますが、話し放題・ネットも制限なし(実際は100GBまで。でも制限を感じたことがありません)で、月19.90Euroです。

税金など

税金

税金は、所得税、住民税、固定資産税、テレビ税などがあります。

所得税は、私は会社員で毎年金額はほぼ変わらないため、前年度の税額に見合った額を毎月積み立てていくシステムを使っていました。

フランスは2019年より源泉徴収になりましたが、私のような場合は、基本的には変わらない額が毎月引かれることとなります。

テレビ税は所得税申告の際に一緒に納税します。住民税は住む市によって、また住んでいる家の平米数によってかなり差が出ます。パリ市は周辺の郊外都市と比べて断然安いのが特徴。企業が多いので、税収がかなりあるためと言われています。

これに加え、我が家は持ち家で、固定資産税も払っています。

これらすべてを換算すると、フランスの税金は高いなあと言うのが実感です。消費税も20%ですしね。

わが家の1か月の出費まとめ

生活費として、上記の費用をまとめると

  • 娘にかかる支出:450Euro
  • 食費、交際費:450Euro
  • 交通費、車維持費:210Euro
  • 光熱費、通信費:150Euro
  • 税金:700Euro

合計:1,960Euro(約24万3,000円

これが、我が家の平均的な支出です。ざっくりとした計算なので、目安としてこの位かかるという計算です。

家賃がないため家にかかる費用は少ない分、固定資産税など税金にかかる費用はかなりあるという実情ですね。また我が家の場合、娘の習い事や日本語教育に力を注いでいるので、そちらに出費がかさんでいるというのもあります。

家庭によって、支出の優先順位もちがいます。それぞれの家庭に合うバランスを見つけるのが、大事なのではないかと思います。ただ、フランスは意外と税金が高いので、それだけご注意ください!

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記事を書いた人
椅子

在仏22年になる空間デザイナーです。パリ在住。英国人の旦那と日英ハーフでフランス生まれの娘と一緒に暮らしています。

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