日本でも窃盗は犯罪割合の上位を占めますが、ありがたいことにこれまで日本ではその光景を目にすることはありませんでした。
ところが中国大連に住んで約10年ほどで、何度か目の前で犯罪が行われるところを目撃しました。そのことから感覚的には日本に比べ非常に確率高く起こっているのではないかと感じています。
今回は中国大連の治安と実際にあった盗難についてご紹介します。
バスの中では特に盗難に注意
中国大連のバスの基礎知識
特に通勤、退勤時間帯のバスは、都心の電車でも見られるようにこれでもかと身動きが取れないくらいぎゅうぎゅう詰めです。スリにとっては格好の場所ですね。
大連のバスは乗車口が前、降車口が後ろにあるため、基本的に降りたいバス停近くになると乗客のほとんどは後ろに移動していることがほとんどです。もたもたしていると運転手さんに容赦なくバスのドアを閉められ、降り損なってしまうからです。
そんなこんなでバスに乗ると「降ります!(ドアを)開けて!」と叫ぶ人を必ず毎回見かけます。高齢者には本当に厳しい状況ですね。改善してほしいことの一つです。
実際にあったバスでのスリ
そんなバス事情があるにもかかわらず、ドアが閉まって走り出そうとした瞬間、乗車口近くに立っていた私の目の前にいた2人の若い男性が「すみません、降ります!」といって人混みをすごい勢いでかき分け降車口へ。突然の行動にとても違和感を感じ、ハッと自分が持っていたバッグを見たその瞬間、自分がスリにあったのに気付きました。
用心のために肩がけで前にバッグを持ってきていたにもかかわらず、チャックが開いていたのです。中を探ってみたら、見事に財布がありません。慌てて追いかけようとしましたが、後の祭りです。走り出したバスの中で呆然とし、そしてあることを思い出し、後からとても怖くなりました。
もし、財布を盗られる瞬間を見て反抗していたら、命が危なかったかもしれないからです。
命まで、大げさな、と思う人もいるかもしれませんね。ところが、その数週間前のある日、「あること」を見てしまっていた私にはとても大げさなことだとは思えなかったのです。
凶器を持ってスリをする人も
その日は、日曜日で10時くらいの時間帯だったため、全員座れないまでも、人数が把握できるくらいには、車内は程良く空いていました。ふと斜め後ろに立っていた人に違和感を感じ、そろっと肩越しに振り返りました。
中年の男性がそのちょうど前に立っている女性の腰に、なんとナイフを当てていたのです。そうしながら女性が肩からかけていたバッグの中身を漁っていたのです。女性は何も気づかず、携帯を見ていました。
私も周りの人もその光景に気づいていましたが、身動きが取れませんでした。もし、何か行動を起こそうとすると、前の女性が刺されたり、車内が惨状になる可能性も充分にあるからです。
路上でもスリに遭う
スリはどこにでも現れます。3車線道路で交通量も多く、人通りも多い場所でも、です。ある日大きなスーパーマーケットの前をカップルが楽しそうに歩いていました。その女性の背中にはリュックサック。そろっと男性が近づいていき、カップルの後ろにピタッとつきました。
そんなに近づかれれば気づかれそうなものですが、100m近くをその状態で歩きながらリュックサックのチャックを開け、中を物色しています。周りを見回すと、仲間らしき人も見られました。
この時も、私は何もできませんでした。その後がどうなるか、想像ができないからです。もしかしたら、そのカップルがとんでもない目にあうかもしれません。
中国で犯罪を見て見ぬ振りをする理由
中国ではよく、助けた人が容疑をかけられることもラジオやテレビなどで見聞きします。
例えば、交通事故でひき逃げされた人を助けようとしたら、その被害者の親族から疑いをかけられて示談金と称してお金を要求されたり、持病で倒れたおばあちゃんを助けようとしたら、なんとそのおばあちゃんから言いがかりをつけられ治療費などのお金を要求されるなんてケースです。
- 被害者の親族から疑いをかけられて示談金と称してお金を要求される
- 言いがかりをつけられ治療費などのお金を要求される
日本のニュースやバラエティで犯罪を見かけても助けない中国の様子が放送されることもありますが、このようなことが時として起こるため、見て見ぬ振りする、ということが考えられます。
まとめ
海外だからといって、治安が比較的安定している国で必要以上にビクビク怯える必要はないと思いますが、やはり用心に越したことはありません。
もしもの時のために、旅行などではあまり気を抜かずに、でも、最大限楽しめるように事前準備をするようにしましょう。
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