私は、カナダに来る前は、ずっとバンクーバーにいるつもりでした。
しかし、元々田舎大好きだし、何より厳しい英語環境に身を置かないと怠けてしまう性格なので、アジア人が多く、電車の中でも日本語が聞こえていくるバンクーバーだと、英語が伸びないと直感し、ハリファックスというバンクーバーから遠く遠く離れたカナダの最東端に位置する田舎に引っ越ししました。
どれだけ田舎というと、まず電車がありません。交通手段はバスです。
ハリファックスのダウンタウンと言えるダウンタウンも狭すぎて、必ず知り合いに遭遇します。バンクーバーやアメリカからの直通の飛行機がほぼなく、小さな飛行機に乗り換えてやっと到着します。毎年記録的な積雪量で空港が機能しないことも多々あります。
バンクーバーでお世話になったホームステイのお母さんにハリファックスに行くことを伝えたら「あそこには何もないよ、何で行くの?」と鼻で笑われました。しかし、今では私のアナザースカイ。大好きな場所です。
今回は、そんなハリファックスの魅力を紹介します。
ハリファックスは人が良すぎる
カナダ人は本当におおらかで優しい人が多いです。
その中でも、ハリファックスの人は特別そんな気がします。週末には家族ぐるみで、子供の野球クラブの応援に集まり、カナダデーと言われる、とても盛り上がるカナダの建国記念日では、朝に地域のおじさん方がパンケーキを広場で焼いてくれることから始まります。
物乞いをしている人も、とても大人しく、また恵んでいる人もとても多い。こんな場所で犯罪なんて起こるのか、と平和ボケしてしまうような、そんなおっとりとした場所でした。
そんな私もご近所さんと挨拶を交わし、見知らぬ仕事帰りのおじさんと、よく地元のラグビークラブをぼーっと眺めながらたわいもない話をしていました。
今でもハリファックス関係者に出会うと、つい話しかけてしまいます。
ハリファックスはカナダ人がいっぱい
いわゆる、私たちが一般的に想像する、ザ・カナダ人が他の地域に比べて圧倒的に多いです。
バンクーバーにいるときは、外を歩いていても、アジア人が多く、その分アジア人用のお店や看板も多かったので、カナダでありながら、ある意味便利すぎて、英語をちゃんと話せなくても1日過ごせてしまうという環境でした。
なので、「カナダに来た、日本から遠い土地にやってきた」という実感がたまに薄れていたのですが、ここハリファックスでは、外に出るとカナダ人ばかり。
もちろん数少ない語学学校や大学があるので、全くアジア人がいないというわけではありませんが、地理的にアジアから遠い、しかもトロントと違ってかなりの田舎ということもあり、わざわざ遠い地からはるばるやって来た英語学習者は全体的に英語への意欲が高いように感じました。
ハリファックスはカナダの歴史には欠かせない土地
ハリファックスはカナダの中で最もヨーロッパに近い場所で、大西洋に面した見晴らしの良い入江があります。
その立地から、カナダに渡ったイギリス軍が要塞を作りフランス兵の侵略に備えたという歴史を持ち、今でも残っているその要塞で、イベント時には実際に当時の制服を着た兵士が大砲を鳴らす場面を見ることができます。
また、あの有名なタイタニック号の事故現場にも近く、ハリファックスの港から、その生存者や犠牲者に助け舟を出しました。
そのため、タイタニック号にまつわる博物館(かなり小さいですが)や、犠牲者の共同墓地もあります。
そのルーツが、カナダ人の外見や、ヨーロッパの雰囲気を持つ洒落た街に雰囲気に影響しています。
ハリファックスの活気のあるウォーターフロント
ハリファックスには、小さいながらも、数々の観光名所があります。
先ほど紹介した要塞シタデル、大きな灯台がそびえるペギースコープ、人々の憩いの場であるパブリックガーデン、ハリファックスから車で行ける、赤毛のアンの舞台となったプリンセスエドワード島。点在する湖で、キャンプを楽しんむこともできます。
でも私がその中で一番好きな場所が、ダウンタウンから少し下った場所にあるウォーターフロント。
ここはいつ訪れても、活気があり、皆それぞれの時間を楽しんでいます。
特に週末には、ストリートミュージシャンや、アクセサリーを売る出店もあり、向かいの街と接続するフェリーから乗り降りする人々や、太平洋に出て行くクルーズ、海に面したレストランで名産であるロブスターをかぶりつく人々、海岸沿いをゆっくり散歩し、時折足を止め、そこから見える灯台の写真を撮る人などなど、思い思いの週末を過ごす人であふれます。
カナダデーではウォーターフロントの目の前の海から花火が打ち上がり、今まで見たことのないほどたくさんの人々が集まりました。ここに来れば、程よい喧騒の中で、自分の世界に浸れる、絶妙な居心地の良さを味わう事ができます。
まとめ
いかがでしたか?
もちろん人によっては、「なにもない」と言われてしまう場所かもしれません。確かに観光でわざわざ来るには、少し物足りないかもしれませんが、ここは知れば知るほど愛着が湧く場所、だと思います。
現に私がハリファックスで出会った友達は皆、「ハリファックスに戻りたい、あの場所のあの時に帰りたい」と口を揃えて言っており、遊ぶ場所が少ないからこそ、そこで一緒に過ごす人々の結束感が強まるのかもしれません。
これからカナダに渡航される方が、自分にピッタリな場所を見つけられればと願うと同時に、頭の中に私が愛するハリファックスという地名が少しでも残ればと思います。
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