ワーキングホリデーを予定している方はもちろん、留学でイギリスに行く方も現地でアルバイトをしたいと考えているのではないでしょうか。日本人にとって定番の職場といえば、日本食レストランですよね。
私もロンドン留学中に日本食レストランでホールスタッフのアルバイトをしていました。
ここでは、私がどのようにしてロンドンでアルバイトの求人を見つけたのか、また日本食レストランでホールスタッフとして働いて感じたメリットやデメリットについてお話ししたいと思います。
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ロンドンで勉強とバイトを両立、大変ながらも良い経験に
「週に20時間以内」や「長期休暇の間」という規定はありますが、Tier4学生ビザを取得してロンドンに滞在する学生は就労(アルバイトを含む)することが可能です。
私がロンドンに留学していたときも「週20時間以内」の就労ができたことで、経済的にかなり助かりました。
※詳しくはUKVIのウェブサイトで確認してください→UKVI
勉強とバイトの両立は想像以上に大変でした。もちろん学生として勉強することが目的でイギリスに滞在しているので、勉強がおろそかになってしまうようでは意味がありません。
しかし、負担のない程度に「海外で働く」ことは、とても良い経験になることまちがいなしです!
ロンドンでのアルバイト探しにはネットを使うのが一般的
求人の探し方として一般的なのが、インターネットを見ることです。ロンドン在住の日本人の方なら必ず知っているWebサイトMixBで探すのが一番簡単で、求人情報の数も多いです。
学生やワーホリの場合、「ビザ:【学生・YMS可】」の条件が記載されていれば応募することができます。
その他に、英国ニュースダイジェストやジャーニーなどにも求人情報が載っています。これらはロンドン在住日本人に向けたフリーペーパーですが、それぞれのサイトでも求人情報を閲覧することができて便利です。
常に求人を出しているお店や会社に注意
ただし、常に同じようなお店や会社が募集している傾向があるので、少し見極めは必要になってくると思います。
ずっと掲載されているお店や会社には、バイトが集まらなかったり、すぐに辞めてしまったりするような問題があるのかもしれません。
たいていは日本語でコンタクトが取れるので、面接などの前に気になることがあれば聞いてみると安心ですね。
ロンドンでのアルバイト探しは友人からの紹介が手堅い
ネットを使うのも便利ですが、私の場合は友達からの紹介で仕事を見つけました。実はこの方法が一番いいのではないかと思います。
紹介なら、前もって友達からアルバイト先の内情を聞くことができる上、こちらの条件もなんとなく伝えてもらえます。そして、私もアルバイト先のお店側も共通の人を介しているので、働く前からある程度の信頼関係が成り立っている分、リスクが少ないと思います。
友人からの紹介で応募したのは日本食レストランのホールスタッフ。お店のマネージャーとの面接の際には、勤務可能時間や休日の希望のすり合わせと少しの談笑のみで即採用となりました。
実際にとてもスムーズに決まり、仕事を始めてみると「働きやすいよ」と友達から聞いていた通りの職場でした。
日本食レストランでのホールスタッフに必要な英語力は?
ロンドンで生活し始めたときの英語力は、語学学校のレベルでAdvanceでした。でも「イギリス人と問題なく日常会話ができたの?」と聞かれれば、まったくそんなことはありませんでした。
接客英語は日常英会話とは別物
私が働いていた日本食レストランは「高級レストラン」と呼ばれている類のお店でした。スーツを着たビジネスマンが接待に利用するなど、お客さまはいかにも「お金持ち」といった風貌の人達ばかりでしたし、いろいろなアクセントの英語を話す方が来られました。
接客の場面で必要な英語は、日常生活で友達や語学学校の先生との会話に使う英語とはまったく違います。お客さまと話すときに、砕け過ぎた英語で話すわけにはいきません。
言葉の最後には必ず、男性にはSir、女性にはMa’amを付けるなど、普段と違う英語を使うことに初めは戸惑ったのを覚えています。
ご要望の多いお客さまに英語で料理を説明する
また、日本ではあまりないように思いますが、とにかくお客さまからのご要望やご質問が多いです。
- 「アレルギーだから〇〇を抜いてほしい」
- 「この料理には〇〇は含まれている?」
- 「この味付けはこうしてほしい」
などいろいろ言われるので、とにかく料理の説明は一通り英語でできないとかなり困ったのに加え、日本特有の食材や寿司ネタなどの英単語を覚えるのに苦戦しましたね。
慣れと笑顔で乗り切る!
ただ、何事も慣れだと思います。寿司ネタや日本食材の説明なんて、一度覚えてしまえば後はラクです。お客さまのご要望も注意して聞くと、それほど難しいことを言っているわけではありません。
とにかく笑顔で接客!多少、英語の文法が間違っていようが問題ありません。
ただ、理解していないのに分かったふりをするのだけはやめましょう。アレルギーの場合は大変なことになってしまうので、分からないときは英語ができる同僚に助けを求めてください。
ロンドンの日本食レストランでアルバイトするメリット
メリット1. チップ収入がある
メリットはなんといっても「チップ」!というのが、ホールスタッフの時給はイギリスの最低賃金が適用されているのです。
物価の高いロンドン、最低賃金での生活はギリギリ
イギリスでは年齢ごとに最低賃金が定められていて2018年4月現在、21~24歳であれば時給7.38ポンド(約1,130円、2018年4月現在1ポンド=約153円)。私が学生で働いていた頃は約5.8ポンドで今よりもっと低かったです。
その当時は1ポンド200円程度だったので時給1,000円程度、そして週20時間以内しか就労することができないため週116ポンド(当時のレートで約23,000円)、1カ月約464ポンド(当時のレートで約92,000円)の稼ぎでした。
日本では2018年10月現在、全国平均の最低賃金が874円。それと比べると高い時給でしたが、東京よりも物価高といわれるイギリスです。ポンドでもらってポンドで生活するにはなんとかなったという感じでした。
チップ収入は1カ月のバイト代とほぼ同じ
当時の家賃が450ポンド(当時のレートで約90,000円)、なんとか家賃分をカバーするバイト代でした。しかし、そこにチップが加わることで生活はかなり楽になりました。
多くもらえる月もあれば、閑散期など少ない月もありましたが、なんとそれが1カ月のバイト代と同じくらいか少し低いくらいになったからです。
これは高級レストランで働く恩恵だと思います。お客さま単価がかなり高いお店なので、その分チップも高額になります。
チップには経験などによるランクがあり、新入りだった私は最も低いランクでした。それでも1カ月に350ポンド(当時のレートで約70,000円)前後です!
メリット2. 日本食の「まかない」がある
「まかない」も魅力のひとつ。ランチタイム勤務のときは仕事終わりに、ディナータイムの場合は仕事前に、「まかない」を食べることができます。
これで1〜2食分浮かせることができるので、食費が大幅に減り助かりました。しかも美味しい日本食が食べられるので、日本食シックになることもなかったです。
メリット3. 有名人に会える
これはメリットかどうかわかりませんが、有名人がよく来店します。
日本では会うことも無理なら、個人的に会話するなんてとうてい不可能な有名人と話すことができたりします。ロンドンでは有名人と一般人の垣根がかなり低いと感じました。
ロンドンの日本食レストランでアルバイトするデメリット
夜遅くまで働かなければいけない、週末に働かなければいけない、クリスマス時期などに長期休暇が取りづらい、などがデメリットとして挙げられます。
ロンドンのレストランは休日もなければ、閉まるのも真夜中近くになります。
デメリット1. 心細い深夜の帰宅
ロンドンにはナイトバスもあり、週末のTube(地下鉄)は24時間運行なので、帰る手段の心配はそれ程ないと思います。でもやはり、夜中の1人での帰宅には危険が伴います。
私にも、ナイトバスが途中でサービスをストップし、右も左もわからない場所で降ろされた経験があり、そのときは泣きそうになりました。ロンドンではよくある話ですが、夜中にこれはひどすぎますよね。
デメリット2. プライベートの時間が減る
平日は学校が忙しい分、週末はゆっくりプライベートに時間を使いたいところです。でも、レストランの週末は書き入れ時、皆が同じように休みたいと思っているので週末に休みを取ることは難しかったです。
しかし、それでは本末転倒。学業に支障を来すことになる上、何よりバイトと学校に明け暮れてイギリス国内はもちろん、ヨーロッパに旅行にも行けなかった……なんてことでは留学が台無しですよね!
せっかくのイギリスでの生活、日本では経験できないことにチャレンジするチャンスです。そのためにも、留学前にある程度の貯金が必要です。
日本食レストランでも働けば英語力は伸びる
「日本食レストランで働いても英語力は伸びない」という意見もあるようですが、私の経験からいえば決してそんなことはありません。お客さまと会話したり同僚の外国人と話したりすることによって英語力は確実に伸びます。
日本と違いロンドンのレストランでは、ホールスタッフとお客さまが気軽に話をする機会が多いです。同僚が日本人ばかりでも、自分次第で英語を話すチャンスはいくらでも作れます。
そして、自分の国の料理なので何もかも一から学ぶ必要がない分、慣れるのも早いと思います。
英語のトレーニングや経験を積むことを目的に働いてみるのもいいのではないでしょうか?
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