ドイツで復活祭(イースター)体験!ドイツ流の過ごし方

イースター ドイツ生活・移住

ドイツで行われるキリスト教の二大行事はクリスマスとイースターです。イースターはドイツ語ではOstern(オースタン)といい、日本語では復活祭と呼ばれています。

復活祭という名の通り、これはキリストの復活をお祝いする行事です。

また、その「復活」にちなんで草木が再び芽吹く春の再生を喜ぶ儀式でもあります。

2月には邪気を追い払う目的でカーニバルが行われ、街は仮装した人で溢れます。その後、伝統的な慣わしでは断食期間が始まり、その断食期間が明けるのもこのイースターの日です。

今回はそのイースターの期間中、ドイツ人がどんな風に過ごしているのかをご紹介します。

イースターとは?

イースターとは処刑されたキリストの3日後の復活をお祝いする行事です。

キリストは金曜日に十字架にかけられ、その3日後に神の子として復活したとされており、それを記念してお祝いします。

最近の若者の間では信仰心も薄れており、祝日の雰囲気でただ盛り上がっているだけの人もいるようですが、伝統的に卵を飾ったり昔から伝わる遊びをして過ごす家庭も未だに多いようです。

イースターはその年により祝祭日が移動します。

春分の日の後に来る最初の満月の次の日曜日とされているので、3月22日から4月25日の間で毎年日付が変わります。

2018年は4月1日がそれにあたります。

イースター

2月のカーニバルが終わると、仮装グッズで溢れていたお店の店内も、イースターの象徴である卵とうさぎに早変わり。かわいらしい置物や色とりどりに色づけされた卵がずらりと並びます。

この時期にドイツに来るなら、このうさぎや卵のグッズ、お菓子などはお土産にちょうどいいですね!

また、卵を自分で染めたり、絵を描いて手作りする人も多く、この時期になると卵用の工作グッズがたくさん出回ります。

用意した卵は、小さいな枝に吊るして飾ったり、復活祭当日に卵隠しゲームをして遊ぶときに使ったりします。

イースターの流れ

聖金曜日(Karfreitag/カーフライターク)

キリストが十字架にかけられたとされる金曜日。そのとき、キリストは十字架の上で何も飲まなかったとされていて、昔は市民も何も飲まずに過ごしたといわれています。

ドイツでは通常、お祈りの時間や、1時間ごとに教会の鐘が鳴って時間を知らせてくれるのですが、この日から鐘は鳴らなくなります。

教会では15時から復活祭のお祈りが始まります。金曜日の15時ぐらいにキリストが息を引き取ったといわれているんですね。

聖土曜日(Karsamstag/カーザムスターク)

イースターファイヤー

次の日は地方によってはイベントがあります。

北ドイツの方では、イースターファイヤーと呼ばれるキャンプファイヤーのようなものをします。

夜になると小枝などを高く積み上げて火を燃やし、その周りで飲んだり食べたりして楽しく過ごします。地方によっては藁で作った魔女の人形を燃やしたりもします。

火を燃やすことによって、邪気を払ったり、できた灰によって土壌が肥沃になるともいわれています。

復活祭(Osternsontag/オースタンゾンターク)

イースターの日曜日という名のこの日は、いよいよ待ちに待ったお祭りの日!

まずは卵探しから始まります。ドイツではオースタンゾンタークの前夜に、Osterhase/オースターハーゼと呼ばれるイースターのうさぎが卵を運んできて家の中や庭に卵を隠していくといわれています。

それを家族総出で大探し。実際には人間が隠しているんですけどね。

カラフルに色を塗られた卵と一緒にイースターのお菓子や、ちょっとしたプレゼントも隠されていて子どもたちは大盛り上がりです。

その後、家族みんなでテーブルを囲み食事タイム。40日間にわたって続いていた断食後の食事なので、肉料理、卵料理、卵やバターをたっぷり使ったケーキやパンなど豪華なメニューが並びます。

断食?と驚くかもしれませんが、断食といっても飲まず食わずというわけではなく、一般的には肉・卵・乳製品・油などを断つとされています。

また、お菓子やアルコールなどの嗜好品、テレビやゲームなどもその対象になるようです。

イースターの前の期間はキリストの受難と死を思い、悔い改め、祈りの時として過ごすということで我慢の期間なんですね。

それだけに断っていたものが解禁される復活祭の食卓はそれは嬉しく楽しいものなのです。

そしてイースターもクリスマス同様、家族で過ごす大切な祝日なのです。

ちなみにうさぎや卵がイースターの象徴なのは、うさぎ=多産、繁栄の象徴、卵=新しい命の象徴、ということで復活するキリストの新しい命になぞらえてそうなったといわれています。

また、以前はうさぎの他にもきつねや鳥が卵を運んでくるなど諸説あったようですが、あるときから製菓会社がうさぎのチョコレートを売り始め、それがよく売れたということもあり、うさぎに定着したともいわれています。

聖月曜日(Ostermontag/オースターモンターク)

この日は別名エマオの日(Emmaustag)とも呼ばれています。 エマオとはエルサレムの近くにある村の名前で、イースターに復活したキリストは、エマオに向かっていたある2人の若者の前に最初に姿を現したといわれています。

この日は、家族で自然の中を散歩するそうです。

ドイツ人、普段からも散歩が大好きなんですよ。犬の散歩とかとは違って、自然の中や公園や近所をただ歩くだけ。

歩きながらおしゃべりしたりして、過ごします。

イースターの時期にドイツに来たら

イースターの少し前から、街はうさぎや卵の商品で飾られ、春を待つわくわくした雰囲気で急に明るくなります。

それもそのはず、ドイツの冬は暗くて寒い!日本でも冬になると日暮れが早くなりますが、真冬のドイツは夕方4時にはもう真っ暗。

夜が明けるのも遅く、朝の7時でもまだ真っ暗。夜がとても長いのです。

そんな暗い季節からだんだん日が長くなり、イースターの訪れとともに待ちに待った春がやってくるのです!

スーパーのお菓子売り場にはかわいいうさぎのチョコレートがずらり。卵の形をしたチョコレートもずらーり!

街のショーウィンドーには色とりどりのきれいな卵が花のように柳の枝に飾られています。

ウキウキしたこんな季節にドイツにきたら、これらのイースターならではのものを手にとって見てみてください。

お土産にも最適です!

イースター前には、イースターの卵を作ろう!といったワークショップもたくさん開かれているので、そういったものに参加して自分だけの卵(Osterei/オースターアイ)と作ってみるのもとても良い記念になると思います。

イースターの時期の注意点

イースターは祝日です。他のドイツの祝日同様、お店などは閉まってしまうのでご注意を!

土曜日だけは時間限定でお店が開くこともありますが、その他は閉まるので、食料品、生活用品で必要なものがあったら、木曜日までに買っておかないと後で慌てることになってしまうかもしれません!

また、これはキリスト教の行事ですので、他の宗教の信者には関係ありません。

ドイツには移住してきた人も多いので、みんながみんなイースターをお祝いしているとは思わない方がいいと思います。

まとめ

ドイツの祝日のほとんどはキリスト教と関係していて、その歴史の深さを感じることができます。ドイツ人はクリスマス同様、家族はもちろん親類なども一緒になってイースターをお祝いします。

一緒に卵を探したり、小さなプレゼントを贈りあったり、ひとつの食卓を囲んで楽しく食事をしたり、家族の絆を深めるとても貴重な期間でもあります。

キリストの復活と春の訪れを重ね合わせて、みんなで再生の喜びを祝うイースター。

クリスマスマーケットと同じように、イースターマーケットも出るところもあるので、この時期にドイツに滞在するならぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

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